Toodledoを使う(2) タスクにどんな要素を付与したいか
公開日:
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最終更新日:2013/11/13
Toodledo
目次
1.Toodledoをシンプルに使うには
(1)Toodledoは、タスクのデータベースである
Toodledoは、タスクのデータベースです。ひとつのタスクにいろいろな要素を付与することで、要素に応じてタスクをピックアップしたり、並び替えたりすることができるところが、Toodledoの強みです。
(2)Toodledoは、シンプルな使い方を許容する
Toodledoは高機能でありながら、シンプルに使うこともできます。それぞれの多くの要素を付与することが可能でありながら、付与する要素をグッと絞って利用することもできます。
(3)これまでの私の使い方(タスク名、締め切り、プロジェクトの3要素)
私も、慣れるまでは、付与する要素をできる限り絞って使おうと考えました。そのため、現状では、大部分のタスクに付与するのは、以下の3つの要素であり、Toodledoの機能としては、それぞれ、以下のFieldsを使用しています。
何をするかというタスクの件名 | Task |
いつまでに行うのかというタスクの締め切り | Due Date |
どんな案件に属するのかというタスクのプロジェクト | Folder |
2.さらに複合的なタスク管理へ
(1)要素を増やす
私がToodledoを使い始めて、もうすぐ半年です。ずいぶんと慣れてきました。そこで、各タスクにいろんな要素を付与して、複合的な観点で、タスク管理をしたいと思っています。
(2)自由なゆえに、ユーザーの思想が求められる
しかし、Toodledoは、自由なサービスです。用意されているいろいろなFieldsをどのように使うかは、ある程度、ユーザーに委ねられています。何も考えないで、各Fieldsを使うと、かえってタスク管理がぐちゃぐちゃになってしまいそうです。
自由であるからこそ、Fieldsの使い方に、ユーザーの思想が求められるのではないかと思います。
(3)考える順序
そこで、以下の順序で考えたいと思います。
- タスクに付与したい要素は何か
- どのFieldsにどの要素を割り当てるか
まず、タスクに付与したい要素を考えてみます。
3.タスクに付与したい要素は何か
(1)タスクの性質
管理するために付与したいかどうかはともかくとして、タスクには、以下のような要素があるのではないかと思います。
- 何をするのか
- どんな案件に属するか
- どんな目標に繋がっているか
- いつから取りかかるべきか
- いつまでに完了させるべきか
- 実行するべき時間帯が決まっているか、あるいは、決まっていないか
- どこで行うか、あるいは、どこでもいいか
- 誰と行うか、あるいは、ひとりでできるか
- 今すぐ始めることができるか、自分以外の何か待ちか
- どんな道具が必要か
- どんな作業内容か(文書作成、電話連絡、調査、集計など)
- 繰り返しはあるか、繰り返すとして、どのようなルールで繰り返すか
- どれくらいの時間がかかるか
(2)要素を付与するかどうかの判断基準
すべてのタスクにこれらの要素すべてを付与すれば、きっちりとタスクを管理することができそうです。
しかし、タスクに要素を付与するのは、手作業なので、手間がかかります。タスクを管理することが目的ではなく、タスクを実行することが目的なのですから、実行するのに役に立たない、管理のための手間は、かけたくありません。あくまでも、その要素を付与することが、何らかの意味でタスク実行のために役立つ場合に限り、その要素を付与したいと思います。
Toodledoの特徴は、タスクの絞り込みとタスクの並び替えにあると思います。タスクの絞り込みと並び替えを行うことができるのが、Toodledoの強みであり、Toodledoを使う理由です。ですから、要素を付与するかどうかも、タスクの絞り込みと並び替えを向上させるか否か、という観点から判断したらよいのではないかと思います。
そして、私がタスクの絞り込みと並び替えを行うのは、(1)今この瞬間に、自分が行うことができて、行うべきタスクは何なのか?(2)今の自分がやるべきタスクの全体像はどんなものか?という2点を知りたいからです。
そこで、次の2つの判断基準で判断したいと思います。
- その要素を付与することで、絞り込みや並び替えがうまく働き、自分が今、行うことができて、行うべきタスクが明確になる場合は、その要素を付与する。そうじゃなければ、付与しない。
- その要素を付与することで、絞り込みや並び替えがうまく働き、自分が行うべきタスクの全体像が明確になる場合は、その要素を付与する。そうじゃなければ、付与しない。
(3)どの要素を付与したいか
◎ 何をするのか
当然ですが、何をするのかという内容は必要です。
◎ どんな案件に属するか
タスクがどんな案件に属するかは、私が最も求めるもののひとつです。
私の仕事スタイルの場合、どの案件に属するタスクかによって、タスクを絞り込んだり、タスクを並び替えたりすることができると、大変便利です。
また、案件ごとに、今後、どんなことをしなければいけないのかを確認したいときがありますが、そのときに、特定の案件ごとにタスクを概観できるのも便利です。
× どんな目標に繋がっているか
個々のタスクは、何らかの目標に繋がっているのだろうと思います。ですから、タスクが繋がっている目標を記載できれば、便利かもしれません。
しかし、個別具体的なタスクを片付けていくときには、それほど役に立たないのではないかという気がします。
目標を持つことは大切だと思います。しかし、タスク管理システムでやらなくてもよいのではないかと感じます。
× いつから取りかかるべきか
いつから取りかかるべきタスクかがわかれば、今の段階で取りかかるべきタスクだけを絞り込むことができるので、便利そうです。
しかし、私の仕事スタイルだと、いつから取りかかるべきかは、特に必要ありません。なぜなら、今取りかかることが可能なタスクは、基本、「すぐやる」方式だからです。いつから取りかかるべきかを管理するのではなくて、今取りかかってもよいタスクなのか、何か待ちのタスクなのか、という区別があれば、それでよいです。
ですから、いつから取りかかるべきかという管理は不要であり、その代わりに、今取りかかることができるタスクか否か、の区別が必要です。
◎ いつまでに完了させるべきか
タスク管理で一番重要なことは、締め切りを過ぎてしまわないことだと思います。ですから、いつまでに完了させるべきかは、必須です。
さらに言えば、外からの締め切り(顧客に対する納入期限、上司に対する報告期限)なのか、自分の中での締め切り(目標の達成期限、複数のタスクの組合せで片付く仕事における、個々のタスクの完成の目安)なのかの区別ができると、なおよいと思います。
× 実行するべき時間帯が決まっているか、あるいは、決まっていないか
タスクの中には、相手の都合などのため、特定の時間帯に実行するべきものがあります。顧客から、明日の3時に連絡して、といわれたときの、顧客に連絡するというタスクは、明日の3時という特定の時間帯に実行するべきです。
しかし、特定の時間帯に実行するべきものは、スケジュールと同じように管理すればよいのではないかと思います。スケジュールはGoogleカレンダーで管理していますので、特定の時間帯に実行するべきタスクは、Googleカレンダーで管理すればよいかと思っています。
△ どこで行うか、あるいは、どこでもいいか
私の仕事スタイルでは、タスクを行うのは、大部分が、職場です。外出することもありますが、外出するのは、たいてい、何らかのスケジュールをこなすためですので、その間は、特段、タスクを実行するためにToodledoを参照することは要求されません。
ですから、今のところ、タスクを行う場所については、必要ありません。
しかし、スマートフォンのGPSとの連携を使えば、特定の場所に近づいたときに、その場所で行うタスクを通知する、という使い方が可能です。これを使えば、外出の際にまとめていろんなことを行うことができるかもしれません。
タスクの場所は、将来的な課題です。
◎ 今すぐ始めることができるか、自分以外の何か待ちか
いつから取りかかるべきかが不要であるところで書いたように、私は、今取りかかれる状態になっているタスクは、できる限りすぐやって、すぐに片付けてしまいたいと思っています。
しかし、多くのタスクは、自分以外の何かを待つ必要があって、すぐに始めることができません。たとえば、特定の日が来ないと始められないとか、顧客からの具体的なゴーサインがないと始められないとか、上司の決裁がないと始められないとか、いろんなものを待つ必要があります。
自分ではどうしようもない何かを待っているタスクなのか、自分だけで今すぐ取りかかることができるタスクなのか、この区別を付ければ、タスクを実行するときにも、自分のタスクの全体像を把握するときにも、役立つのではないかと思います。
○ 誰と行うか、あるいは、ひとりでできるか
ひとりでできるのか、誰かと一緒でないとできないのかの区別も、自分が今一人で行えるタスクなのかを区別するために、重要だと思います。
○ どんな道具が必要か
タスクには、そのタスクをこなすために特定の道具が必要だ、というタスクがあるのではないかと思います。
パソコン、Android、iPadなどのデジタルツールはもとより、電話、FAX、コピー、スキャナなどのオフィスツール、紙と鉛筆がいるタスクとそうでないタスク、もっと専門的な道具が必要なタスク、いろいろ考えられます。
また、必要なデータが手元になければすすめられないタスクもあります。DropboxやSugarSyncによってデータを同期したり、Googleドキュメントなどのクラウドサービスを利用していれば、どこの端末からもデータにアクセス可能ですが、オンラインにアップできないデータもあります。
さらに、インターネットアクセスがない場合もありますので、インターネット環境の有無も関係しそうです。
○ どんな性質の作業か
文書作成か、電話連絡か、文献調査か、データ集計か、書類取得かなど、作業の性質も、そのときにどんなタスクをすることができるか、また、そのときに自分が持っているタスクの全体像はどんなものなのか、を把握するために役立ちそうです。
○ 繰り返しはあるか、繰り返すとして、どのようなルールで繰り返すか
繰り返すのタスクなのか、単発のタスクなのか。
毎日行うべきタスクの一定割合は、繰り返しのタスクです。ですから、繰り返しのタスクなのか単発のタスクなのかの区別は付けたいと思います。
× どれくらいの時間がかかるか
一般的には、そのタスクを完了させるために必要な時間はどれくらいかは、非常に重要な要素です。これがわからないと、見通しが立ちにくくなります。
しかし、私は、所要時間の要素を、あまり重視していません。理由は2つあります。
ひとつは、今日の分のタスク、というとらえ方をしていないことです。今の私のやり方は、とりかかれるタスクを片っ端からどんどんやっていって、終わるものは締め切りよりも早めに終わらせてしまう、というものです。どこまでやったら今日の分が終わる、という考え方ではありません。「できるものをできるうちにどんどんやる。それしかできない。それ以上のタスクがあったら、それはもう無理なのだ。」という考え方です。だから、今日の分のタスクという概念が、あんまりありません。したがって、今日のタスクの完了時間を見積もることは、していません。
もうひとつは、見積もりの精度が低いからです。やりはじめてしまえば意外と早く終わる仕事もあれば、想像以上に手間取る仕事もあります。所要時間を見積もっても、あんまり当てにならないため、そもそも見積もらなくてもいいや、という考え方です。
(4)付与したい要素のまとめ
a.絶対に付与したい要素
- 何をするか
- どの案件に属するか
- いつまでに完了させるか(その締め切りがどの程度絶対なのかを区別できるとなおよい)
- 今すぐにで自分だけで取りかかることができるか、何か待ちか(何を待っているかメモできるとなおよい)
b.できれば付与したい要素
- ひとりで行う作業か、誰かと行う作業か
- どんな道具が必要か
- どんな性質の作業か
- 繰り返しはあるか
c.将来的には、考えたい要素
- どこで行う作業か
4.次に考えるべきこと
次に考えるべきことは、絶対に付与したい要素と、できれば付与したい要素をそれぞれのタスクに付与するために、ToodledoのFieldsとFunctionsをどのように使うか、です。
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