『7つの習慣』とGTD 〜スケジュール管理のトップダウンとボトムアップを考える〜
公開日:
:
最終更新日:2013/11/13
徒然
目次
1.はじめに
物事に対するのアプローチを、トップダウン的アプローチとボトムアップ的アプローチに分けることができるのではないか、ということを書きました。その上で、ブログに対するアプローチに、この2つのアプローチを適用してみました。ブログの書き方に適用してみると、自分なりに腑に落ちる整理をすることができたので、他の分野にも、適用してみます。
最近の私の関心事がスケジュール管理なので、スケジュール管理を、トップダウン的アプローチとボトムアップ的アプローチに分けて、考えてみます。
2.『7つの習慣』とGTDートップダウン的スケジュール管理とボトムアップ的スケジュール管理の典型例
(1)『7つの習慣』
トップダウン的スケジュール管理の典型例として、私が思い浮かべるのは、『7つの習慣』です。
『7つの習慣』においてスケジュール管理を直接に扱っているのは、第3の習慣「重要事項を優先する」です。しかし、いってみれば、『7つの習慣』全体が、ひとつのスケジュール管理なのではないかと思います。
『7つの習慣』的なスケジュールの立て方は、概要、以下の通りです。
- 自分のミッションを定める
- そのミッションから派生する、自分の役割を定義する
- 役割ごとに、これからの1週間で成し遂げるべき目標を立てる
- 役割ごとのその週の目標との関係で重要な予定を、1週間の中に配置する
- その他の予定を配置する
ミッションを定め、役割を定義し、1週間単位の目標を定め、目標との関係で重要な予定を先に配置し、そして、その他の予定を組む。このアプローチは、トップダウン的なアプローチではないかと思います。
(2)GTD
これに対して、私が知っているボトムアップ的スケジュール管理の典型例は、GTDです。
GTDでは、最初に、自分が行うべきすべてのタスクを収集するところから始めます。そして、収集したタスク全部に対して、片っ端から、ひとつずつ、「これは何か」と問います。「これは何か」と問いかけた結果、すぐに実行できるものはすぐその場で片づけてしまい、すぐには実行できないものは、プロジェクトなりカレンダーなりに振り分けます。
このアプローチにおいて、最初にあるのは、自分が行うべき個々のタスクです。その個々のタスクを、実行したり、振り分けたりする中で、徐々に、プロジェクトというまとまりが生まれ、プロジェクトの積み重ねから、自分の役割のようなものが見えてくるのではないかと思われます。このアプローチは、個々のタスクから始まって、その実行なり振り分けを通じて、自分が行うべき事柄の全体が見えてくる点で、ボトムアップ的なアプローチではないかと思います。
3.トップダウンとボトムアップをどのように生かすか
(1)トップダウンでいく場合
『7つの習慣』のようなトップダウン的アプローチでスケジュール管理をする場合、抽象的なミッションや役割だけで満足せず、具体的なスケジュールをどんどん実行することが大切ではないかと思います。
自分のミッションや役割を考えたり、役割ごとの目標を立てたりするのは、ある意味それだけで楽しいところがありますが、それだけでは、何のタスクも完了しません。物事を前に進めるのは、ミッションを定めることではなくて、具体的なタスクを達成することだということを、意識する必要があると思われます。
『7つの習慣』が説明するスケジュール管理であれば、1週間単位で具体的な行動を実行することができますので、この点からも、『7つの習慣』が提唱するスケジュール管理は、優れたトップダウン的アプローチだと感じます。
(2)ボトムアップでいく場合
これに対して、GTDのようなボトムアップ的アプローチでスケジュール管理をする場合、個々の具体的なタスクを実行することによって、自然と、より大きな視点からも、望ましい方向に進む、という仕組みを整えることが大切ではないかと思います。定期的に、達成したタスクを振り返ったり、行うべきタスクを見返したりすることによって、タスクが属するプロジェクトや、タスクの積み重ねから見えてくる自分の役割を意識する習慣が大切なのではないかと思います。
GTDにおけるレビューは、このような機能も持っているのではないかと思います。また、プロジェクトやいつかやることリストなどの仕組みも、個別のタスクを通して、自分の役割や目標を意識するのに役立つ仕組みではないかと感じます。この点からも、GTDはよくできているなあと感心しています。
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