タグ整理とフォルダ整理との比較、あるいは、なぜ私はフォルダで整理したくなるかの検証
公開日:
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最終更新日:2013/11/12
徒然
目次
1.はじめに
コンピュータ上のデータを私たちが整理する方法には、タグで整理する方法と、フォルダで整理する方法があるのではないかと思います。
(1) タグで整理する方法の典型例は、Gmail
タグで整理する方法の典型例は、Gmailです。タグで整理するには、データにタグを付けて、タグを頼りに目的のデータを拾い出します。ひとつのデータには、複数のタグを付与することができますし、反対に、なんのタグも付けないままにしておくこともできます。
(2) フォルダで整理する方法の典型例は、Windows
フォルダで整理する方法の典型例は、Windowsのファイル管理方法です。フォルダとは、ファイルが存在する場所、ファイルの住所です。フォルダはデータの住所なので、ひとつのデータには、必ずひとつだけ、帰属するフォルダがあります。ひとつのデータが複数のフォルダに帰属することはなく、あるデータがどこのフォルダにも帰属しない、ということもありません。
(3) タグとフォルダの特性
タグとフォルダの特性をまとめると、以下のとおりです。
- タグは、ひとつのデータに、複数のタグを付与することができる。ひとつも付与しないこともできる。
- フォルダは、データの住所である。データの住所だから、ひとつのデータが帰属するフォルダはひとつである。
2.タグで整理する方法のいいところ
デジタルデータを管理するなら、タグで整理する方法の方が、優れていると思います。
デジタルデータなら、同一タグが付与されたすべてのデータだけを並べることを、簡単に実現できます。このことが実現可能であることによって、ひとつのデータに複数のタグを付与することができる、というタグの特性は、大きな力を発揮します。
たとえば、2012年に、長男と一緒に出かけたハワイ旅行で撮影した写真には、「2012年」「長男」「ハワイ」「旅行」「写真」というタグをつけることができます。すると、
- タグ「2012年」で検索すれば、2012年に関するその他のデータとともに、このデータが表示され、
- タグ「長男」で検索すれば、長男に関するその他のデータとともに、このデータが表示され、
- タグ「写真」で検索すれば、写真という形を取るその他のデータとともに、このデータが表示されます。
このようなことができるのは、データが、物理的な質量を持った物体ではなく、デジタルデータであることです。データは、Aという属性を持ちながら、Bという属性を持つこともできます。このような管理を実現するのが、タグによるデータ整理です。
3.フォルダで整理してしまう理由
(1) フォルダでの整理に流れてしまう
このように、タグは優れたデータ整理法なのですが、しかし、私は、ついつい、フォルダで整理してしまいます。その最大の理由は、フォルダでの整理の方が、物理的な書類整理のメタファーで理解できるためにわかりやすい、という点にあるのではないかと思います。
(2) フォルダ管理をしてしまう具体例【Evernoteにおけるノート整理法】
Evernoteには、ノートブックという機能と、タグという機能があります。
ひとつのノートは、ひとつのノートブックにしか所属できません。
他方、ひとつのノートに対して、複数のタグを付与することができます。
そのため、上の分類で言えば、ノートブックがフォルダに、タグがタグに相当します。
Evernoteは高度な検索機能を持っていますし、また、タグごとのノート一覧を表示するのも楽です。タグを階層化することもできます。ですから、ノートの管理は、タグを中心とする方が合理的なのだと思います。
しかし、私は、ノートをノートブックに分類する、という整理方法を採っています。
この理由は、ノートブックに分類するというフォルダによる整理の方が、ノートにタグを付けるというタグによる整理よりも、わかりやすいためです。Evernoteでノートをノートブックにまとめるというのは、物理的な書類をファイルに綴じて整理する方法と似ているために、物理的な書類を整理する方法のメタファーで理解することができるので、直感的に理解できます。
(3) フォルダがわかりやすい理由
要するに、フォルダによる整理は、実際の書類の整理のメタファーで理解できるから、わかりやすいのだと思います。言葉を換えると、フォルダによる整理は、データを、書類と同じような物体として捉えることと矛盾しないから、わかりやすい。
データを物体のメタファーで捉えたとき、フォルダは場所です。どこにあるかを意味しています。そして、物体は、同時に二つの場所に存在できません。どこかにあるなら、別のどこかにはない。
このように、フォルダによる整理方法は、データを物体として考えることと矛盾しないため、わかりやすいのだろうと思います。
4.今後の課題
これまでのまとめは、以下の通りです。
- デジタルデータの整理法としては、フォルダによる整理よりも、タグによる整理の方が優れているのではないか
- それでもフォルダによる整理をしてしまうのは、データを物体のメタファーで理解するのなら、フォルダによる整理の方が、タグによる整理よりもわかりやすいのではないか
- なぜなら、フォルダによる整理は、データを物体のメタファーで理解することと矛盾しないけれど、タグによる整理は、物体ではあり得ないことなので、データを物体として理解することと、若干矛盾する。
しかし、データはデータです。物体ではありません。
データを物体のメタファーで理解することによって、タグによる整理という、優れた整理方法をわかりづらく感じてしまうなら、もったいないことだと感じます。
今後は、データをデータとして理解できるようになり、タグによる整理をもっと使いこなしたいなと思います。
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