【2015年の文章】WorkFlowyで文章を書き続けていたら、文章を書くことが、もっと好きになった
「文章を書く」ということは、私にとって、とても大切なことです。
2015年は、私にとって、「文章を書く」ということのあり方が、大きく変わった1年間でした。この変化の担い手は、WorkFlowyです。
2015年の「文章を書くこと」をまとめます。
目次
1.WorkFlowyを文章エディタへと育てる
(1) 「文章を書くツール」の変遷
2015年、私は、「文章を書くツール」を、EvernoteからWorkFlowyに切り替えました。
EvernoteとWorkFlowyは、ある意味、似ています。どちらもクラウドサービスですし、どちらもひとつのアカウントの中にすべてのデータを集約します。EvernoteとWorkFlowyがよってたつのは、どちらも「ポケット一つ原則」です。
でも、EvernoteとWorkFlowyは、文章を書くツールとしては、文章を管理する単位という根本的なところで、本質的にちがいます。Evernoteは、「ノート」という特別な単位を持っていて、ノートの中の一部分がノートを超えて移動することは原則としてありません。これに対して、WorkFlowyには「トピック」という単位しか存在せず、「トピック」間のレベルの上下関係は簡単にいれかわります。いわば、Evernoteは全体としてひとつの流動的な有機体ではありませんが、WorkFlowyは全体としてひとつの流動的な有機体です。
WorkFlowyで文章を書くことは、全体としてひとつの流動的な有機体であるところのアウトラインから、任意の一部分を切り出すことでもあります。WorkFlowyで文章を書くことによって、私は、「文章は、文章の集合体である」ということを体感レベルで理解しました。
(2) WorkFlowyは「文章エディタ」
「文章エディタ」とは、『アウトライン・プロセッシング入門』の著者であるTak.さんによる造語です。
プログラマーのエディタのような物書きのエディタ:Word Piece >>by Tak.:So-netブログ
私にとって、WorkFlowyは、「文章エディタ」です。そもそもの成り立ちからすれば、WorkFlowyは、文章を書くための道具ではありません。でも、ちょっとした工夫を施せば、WorkFlowyは、理想的な「文章エディタ」に育ちます。
2015年1年間を費やして私が取り組んできたことは、すべて、WorkFlowyを「文章エディタ」へと育てるための一環です。
(3) 「オブジェクト型ワード・プロセッサ」という夢と、その実現
WorkFlowyを「文章エディタ」へと育てることに、私はとてもワクワクしました。この原点は、大学生のころに抱いた「オブジェクト型ワード・プロセッサ」という夢にあるような気がします。
中野明氏は、『書くためのパソコン』の中で、「オブジェクト型ワード・プロセッサ」という夢を描きました。大学生の私は、この「オブジェクト型ワード・プロセッサ」という夢を知り、本当にワクワクし、テクノロジーがこの方向に進化していってくれたらどんなにすばらしいだろう、と夢想しました。
WorkFlowyは、この「オブジェクト型ワード・プロセッサ」という夢を、ほとんどすべて実現しています。また、クラウドであることやアウトラインがただひとつであることの点で、「オブジェクト型ワード・プロセッサ」が想像すらしなかったところまで到達しているとすら思えます。
2015年、私は、ワクワクしながら、WorkFlowyを「文章エディタ」へと育てながら、たくさんの文章をWorkFlowyという「文章エディタ」で書き続けてきました。
2.これまであまり書いてこなかった色合いの文章を書いた
WorkFlowyを使い始める前も、私は文章を書いていました。そのときに使っていた道具は、Evernoteや紙copiや秀丸エディタでした。
Evernoteか紙copiか秀丸エディタなのか、それともWorkFlowyなのかは、用いる道具に過ぎません。でも、用いる道具のちがいは、その道具を用いて書く文章そのものの色合いに、小さくない影響を与えてくれました。つまり、Evernoteや紙copiや秀丸エディタを用いていたときは書けなかった色合いの文章を、WorkFlowyを用いたことによって、書くことができた、ということです。
具体例を挙げます。
たとえば、次の3つの文章です。
個人的に、私は、これら3つの文章をかなり気に入っていて、これらの文章を書けたことを自分自身うれしく思っているのですが、自分がこれら3つの文章を書けたのは、WorkFlowyという道具を用いてたからなんじゃないかなと感じています。
このように、2015年、私は、WorkFlowyという道具を用いて文章を書くことで、これまであまり書いてこなかった色合いの文章を書くことができました。今まで書いたことのなかった色合いの文章を書けたことは、ささやかなことではありますが、文章を書くのが好きな私にとっては、じんわりとうれしいことです。
3.本1冊分の原稿を書いた
2015年、私は、本1冊分の原稿を書きました。
【ご報告とお礼】WorkFlowyで、WorkFlowyの本(の原稿)を書きました。
これまでの人生で、いろいろな文章をわりとたくさん書いてきました。レポート、論文、報告書、ドキュメンタリー、ブログ記事などです。でも、本1冊分の原稿を書いたのは、生まれてはじめてでした。
私が書いた本1冊分の原稿は、だいたい10万字くらいです。分量だけでいえば、それほどたいした量ではありません。たとえば、私の書くブログ記事は、ひとつあたり5000字くらいなので、ブログ記事の原稿を20個集めれば本1冊分の原稿と同じだけの分量になります。
しかし、本1冊分の原稿を書くことは、ブログ記事の原稿を20個書くこととは、全然別のことでした。そこには、分量だけでは説明のできない、何か質的に大きく異なるものがありました。
このちがいがどんなものなのかは、自分ではまだ明確に掴めていません。でも、本1冊分の原稿を書いたことが、得がたく貴重な体験だったことはまちがいありません。
少なくとも、基本的には、この生まれてはじめての経験を、私はとても楽しんでいたと思います。条件が整えば、また本1冊分の原稿を書いてみたいです。
4.文章を書くことが、もっと楽しくなった
以上が、「文章を書く」ということに関しての、私にとっての2015年です。
まとめると、
- WorkFlowyという「文章エディタ」を育てることにワクワクした
- これまで書いたことのなかった色合いの文章を書くことができて、うれしかった
- 本1冊分の原稿を書くという経験を楽しんだ
という感じです。
2015年の1年間で、私は文章を書くことがもっと好きになりました。これからも、WorkFlowyという文章エディタで、文章を書き続けていこうと思います。
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