WorkFlowyでセミナーをやってみたことの報告(課題・可能性・今後の展望)
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WorkFlowy
1.WorkFlowyでセミナーをやってみた
(1) 「朝一番の自動書記」での思いつきをTwitterに放流したことから生まれたアイデア
今から1ヶ月ほど前、WorkFlowyで「朝一番の自動書記」(by結城浩先生)をしていたら、ふと、「このWorkFlowyの画面をそのままプロジェクターでスクリーンに映せば、WorkFlowyがそのまま講義やセミナーのスライドのような役割を果たすのではないか。」と思いつきました。
この思いつきを、こんなふうにTwitterに放流してみたところ、
WorkFlowyで朝一番の自動書記してて思いついたこと。 WorkFlowyの画面をそのままプロジェクターでスクリーンに映すと、WorkFlowyがそのまま講義のスライド的なものになるんじゃなかろうか。全体と細部の往復が得意。 次にセミナー担当させてもらうとき、試してみよかな。
— 彩郎 (@irodraw) 2015, 2月 15
何人かの方から、有益なヒントをたくさんいただきました。
まず、るうさんからは、Tak.さんの「アウトライナーで幸せになる」というエントリに実例があることを教えていただきました。
@irodraw このパターンですね http://t.co/Y11yiGaQrY スライドタイトルをトピックにして縦に並べる感じかな?ブラウザなら背景も少しいじれますからねー。
— るう@甘い酒粕 (@ruu_embo) 2015, 2月 15
また、gofujitaさんからは、学部3年約20人対象の講義でWorkFlowyを使われた経験を教えていただきました。
@takwordpiece @ruu_embo @irodraw 学部3年約20人対象の講義で2回やりました。テーマを書いておいて、その一つ下の階層に、みんなからの答えの案を聞きながら書き出し、それを整理。講義の後に同じことを繰返し、考えの変化を、最初の答えと比較という形です。
— Go Fujita (@gofujita) 2015, 2月 15
WorkFlowyなら、その場でダイナミックに変化する講義をそのまま捉えることができるということに、私は、とてもワクワクしました。
@gofujita @ruu_embo @takwordpiece うわー、この講義、すごく楽しそう! WorkFlowyなら、固定した筋を説明するためではなく、その場でダイナミックに変化するものを捉えることができますね。 おまけに、それがそのままストックに! 今度やってみます。
— 彩郎 (@irodraw) 2015, 2月 15
さらに、るうさんに教えていただいたTak.さんのエントリを読んでみると、アウトライナーを使って会議や打ち合わせを進めるやり方とメリットが整理されていました。
会議や打ち合わせの際のアウトライナーの使い方の例。 まず、その日の会議のアジェンダをアウトラインとして作成しておく。それをプロジェクターで映しておけば、今日、全体として何を話し合う予定なのかが理解できる。アウトラインは折りたたむことができるから、今話している部分は全て展開して細かく表示し、他の部分は概要だけ見えるようにする、など状況に応じて表示をコントロールできる。
WorkFlowyを講義やセミナーに使ってみたくてたまらなくなった私は、それから少し後にセミナー講師をさせていただく機会があったことをこれ幸いと、その機会にWorkFlowyでセミナーをすることを試してみました。
本エントリでは、そのときの経験をふり返ります。
(2) WorkFlowyでセミナー
a.セミナーの概要
私が担当させていただいたセミナーは、持ち時間30分強、参加者10人ちょっとの、こじんまりとした小規模のセミナーです。
前半は解説パートで、テーマの一般論を私から講義形式で説明します。
後半はケーススタディパートで、参加者からその場で挙げてもらった具体例を題材にして、前半で解説した一般論を具体的に検討します。
最後に質疑応答の時間があって、終了です。
b.WorkFlowyの使い方
こんなセミナーに、私は、次のような感じでWorkFlowyを使いました。
WorkFlowyの役割は、「WorkFlowyの画面をプロジェクターでスクリーンにそのまま映して、スライド的なものにする」というものです。
まず、前半の解説パートは、前もって作っておいたWorkFlowyのトピックを使って、講義のような説明をしました。トピックの折りたたみ&展開やZoomなど、WorkFlowyの優れたUIを活かして、トピック内を適宜移動しながら、一般論を説明しました。
説明のために画像を使うときは、「WorkFlowy専用Firefox」のローカルファイルリンク機能を使いました。
次に、後半のケーススタディパートは、gofujitaさんやTak.さんのブログエントリからのヒントを活かし、その場でWorkFlowyを編集することで、その場でのダイナミックなやりとりをWorkFlowyで受け止めることを目指しました。
具体的には、前もって、一般論の思考枠組みの構造をWorkFlowyに作っておき、その場で出た意見を、そのトピックに書き込む、という形を取りました。
さらに、最後の質疑応答の時間にも、できるだけWorkFlowyを使いました。質疑応答のためには、事前にはなにも準備せず、その場で質疑応答のトピックを立て、その場で出た質問のキーワードをWorkFlowyにメモしてから、口頭で質問に応えながら、適宜キーワードをメモする、というような感じでした。
c.気をつけたこと
WorkFlowyをセミナーで使うのははじめてでしたので、リスクを減らすべく、次の2つを気をつけました。
(a) 編集可能な共有URLを使う
まず、当日は、発表用トピックを編集可能な共有URLで共有したWorkFlowyトピックを使い、自分自身のWorkFlowyアカウントそのものを使うことを避けました。
私のWorkFlowyには、日記だのブログ原稿だの思索だのなんだのかんだのと、いろんなものが入っています。万一、セミナー中に、誤って変なトピックに飛んでしまい、参加者の目に触れてしまっては、目も当てられません。
このリスクを消すために、発表用のトピックを、編集可能な共有URLで共有しました。
(b) 折りたたみ&展開、Zoomを練習
次に、WorkFlowyの動かし方、特に折りたたみ&展開、Zoomの操作を、繰り返し、練習しました。
PowerPointのスライドが基本的には1本道であることと比べると、WorkFlowyのトピックは、どこをどんな順番で見せるのかが、かなり自由です。あらかじめ定まった道がありません。
そこで、どんなタイミングでどんなふうに折りたたみ&展開やZoomを使うのか、つまり、WorkFlowyのトピックの中をどんな道順で進むのかを、事前にある程度決めておく必要があります。
また、途中で質問が出たときや、ケーススタディをしているときに一般論に戻りたいときなど、すばやくトピックの中を移動できるようにしておくことが大切ではないかと思います。
このための唯一最大の対策は練習なので、普段のセミナーよりも多めに練習をしました。
2.やってみて気づいた課題と解消案
WorkFlowyを使ったセミナーは、総じてうまくいったと思います。少なくとも私自身は楽しめましたし、参加者の評判も悪くありませんでした。機会をいただけるなら、次もWorkFlowyを使ってみたいです。
とはいえ、いくつかの課題に気づきました。それぞれを簡単に説明して、解消案を考えてみます。
(1) スクリーンに映る文字が小さい
a.課題
私は、普段使っているWorkFlowyの画面を、そのままプロジェクターでスクリーンに投影しました。すると、セミナーのスライドとしては、かなり文字が小さかったように思います。これは、一番大きな反省点です。
たとえば、PowerPointで作るスライド資料の標準文字サイズは32ポイントですが、これに対してWorkFlowyの文字サイズは14ポイント前後ですし、行間も狭いです。
私はやってみてはじめて気づいたのですが、WorkFlowyの文字サイズは、スクリーンに投影するスライドの文字サイズとしては、ちょっと小さ過ぎました。
b.解消案
この課題には、解消策があります。
ひとつは、単純に、ブラウザのズーム機能を使うことです。これで文字サイズが大きくなります。
もうひとつは、アドオン「Stylish」で標準文字サイズを調整することです。
「WorkFlowy専用Firefox」の余白を、アドオン「Stylish」で調整する
「Stylish」を使えば、文字サイズだけでなく、行間や余白、背景色や背景画像も自由にカスタマイズできますので、かなり凝った資料を作ることだって可能です。
(2) 参加者がメモを取りづらい
a.課題
2つ目の反省点は、参加者がメモを取りづらそうにしていたことです。
今回、私は、スクリーンに映したWorkFlowyを使って説明したため、紙のレジュメや資料を配布しませんでした。
そのため、参加者は、WorkFlowyのトピックに出てくるキーワードを、ご自身のノートや手帳にメモしようとしていました。
しかし、文字サイズが小さいことと、折りたたみ&展開やZoomなどのWorkFlowy独特の移動によって、メモをとりにくそうにしている参加者もいました。
b.解消案
この課題の解消策は、次の2つの方向のどちらかではないかと思います。
(a) 上位階層のアウトラインを書いた紙を渡す
ひとつは、参加者のメモの便宜のために、何らかのレジュメを配る、というものです。
WorkFlowyを使う今回のような場合を想定すれば、上位の2,3階層のアウトラインを貼り付け、メモをとれるだけの行間を確保したレジュメを作ればよかったかなと思います。
(b) WorkFlowyの発表用トピックをセミナーの参加者と共有する
もうひとつは、実際に使ったWorkFlowyトピックを、セミナー参加者と共有する、ということです。
WorkFlowyは、便利な共有機能を持っています。セミナー終了後に、セミナー参加者に、セミナーでの発表のために使ったWorkFlowyトピックを共有すれば、セミナー中はメモしなくても、しっかりと記録は残ります。
セミナーの最初に、このアウトラインを共有するから、メモはしなくていいですよ、と伝えておけば、参加者は、メモのことをあまり気にせずに、安心して内容に集中できたんじゃないかなと思います。
(3) 書記&回答は厳しかった
a.課題
3つめの反省点は、特に質疑応答の回答のときに、その場でやりとりされた内容をWorkFlowyで捉えきることができなかった、ということです。
質疑応答は、概ね、こんな感じで進めました。
- 「質疑応答」というトピックをWorkFlowyに立てる。
- 参加者に「質問はありますか?」と尋ねて、質問を募り、ひとつめの質問を受ける。
- 参加者からいただいた質問を、WorkFlowyの「質疑応答」トピックに書く
- 質問に対して回答をするとともに、WorkFlowyのその質問のトピックに、回答のキーワードをメモする。
- 回答に対する意見交換などを、さらにWorkFlowyにメモする。
- ひとつめの質問に区切りがついたら、再度参加者に「質問はありますか?」と尋ねて、質問を募り、ふたつめの質問を受ける。
- 以下、同じ。
- 時間切れまで、これを繰り返す。
このうち、「質問に対して回答をするとともに、WorkFlowyのその質問のトピックに、回答のキーワードをメモする。」と「回答に対する意見交換などを、さらにWorkFlowyにメモする。」の部分の、WorkFlowyにメモをするところが、ぜんぜんうまくできませんでした。
回答に気を取られ、キーワードをメモすることが後回しになってしまいました。
b.解消案
解消案は、次の3点かなと思います。
(a) 最初に質問を全部聞いてしまう
ひとつめは、質問の募集を最初にまとめてやってしまう、ということです。つまり、こんな流れにします。
- WorkFlowyに「質疑応答」トピックを立てる。
- 参加者に「質問はありますか?」と尋ねて、質問を募る。質問をいただいたら、WorkFlowyの「質疑応答」トピックに書く。
- いただいた質問に回答する前に、「他に質問はありますか?」と尋ねて、さらに質問を募る。参加者からの質問募集を、最初にまとめてやってしまう。
- 質問が出揃った段階で、質問同士の相互関係を整理しながら、WorkFlowyの「質疑応答」トピックを整理する。
- 出揃った質問の相互関係を整理したあとで、つまり、「質疑応答」トピックにある程度の構造を作ったあとで、適切な順序で、質問に答える。
このような流れにすれば、出揃った質問の相互関係を整理し、WorkFlowyの「質疑応答」トピックを整理する段階で、自分の中で、質問に対して回答するための頭の整理ができる気がします。また、WorkFlowyの「質疑応答」トピックをあらかじめ構造的に組み立ててあるので、そこにキーワードをメモしていくのも、簡単です。
(b) 自分の練習
ふたつめは、練習する、ということです。
WorkFlowyへ、その場でリアルタイムでやりとりされている内容を、適切にメモするのは、ある意味、技のようなものです。今のところ私はあんまり慣れていないので不得手ですが、おそらく、繰り返し練習をしてこの技を磨けば、かなりのスピードで、かつ、それほど脳みそのメモリを使うことなく、構造的にメモをすることができるようになるんじゃないかと思います。
そこで、リアルタイムのやりとりを、ある程度構造をつけながらWorkFlowyにメモすることを、練習したいと思います。
たとえば、仕事の会議で自分のためのメモをとるときや、自分がセミナーを受けるときなど、その場でリアルタイムで流れていく何かをWorkFlowyで捉える練習を重ねていきたいと思います。
(c) 別の人に書記をやってもらう
みっつめは、別の人に書記をやってもらう、ということです。
書記を別の人にやってもらうことができれば、回答に気を取られることでWorkFlowyへの書き込みにまで脳みそのメモリが回らない、ということは生じません。ある意味、これは、根本的な解決です。
人員に余裕があるセミナーでは、これを試してみてもいいかもしれません。
3.やってみて実感した可能性
このように、反省点も多々ありましたが、反省点よりもずっと強く感じたのは、WorkFlowyをセミナーに使うことの可能性です。
大小様々な可能性を感じましたが、ポイントを整理すると、次の3つです。
(1) 全体構造と細部の関係性を示すことができる
ひとつめは、WorkFlowyのトピックを使えば、全体構造と細部との関係性を、簡単にかつわかりやすく示すことができる、ということです。これは本当に強力でした。
PowerPointのスライドは、1本道です。キーボードショートカットで任意のスライドにジャンプすることはできますが、基本的には、実際のセミナーで話す順序でスライドを準備する、という使い方が一般的です。
そのため、PowerPointのスライドを使ったセミナーの場合、セミナー内容の全体構造や、その時説明している細部と全体構造の関係性を伝えるためには、スライドの中身を工夫して、全体構造と細部の関係性を示す必要がありました。たとえば、個々のスライドにパンくずリストを書いたり、何枚かのスライドごとに1枚、目次を書いたスライドを挟んだり、といった工夫です。
でも、WorkFlowyは、トピックの配列自体から、全体構造と細部の関係を示すことができます。わざわざトピックの中に全体構造を示すための何かを書かなくても、トピックを構造的に配列しさえすれば、トピック自体から、全体構造と細部の関係は明らかです。
加えて、WorkFlowyのZoom機能(Zoom inとZoom out)は、この全体構造と細部の関係性を示すことに、強力な効果を発揮してくれます。
私は、参加者にセミナーのテーマを伝えるためには、全体構造と細部の関係性を理解してもらうことが大切だ、と考えているので、WorkFlowyがこんな強みを持っていることに、大きな大きな可能性を感じました。
(2) その場でのやりとりを拾うことができる
ふたつめは、その場でのやりとりを拾うことができることです。
PowerPointのスライドは、普通は、事前にスライドを完成させておくものです。当日使うPowerPointのスライドは、固定しています。そのため、その場でのやりとりをそのスライドに反映することはできません。
これに対して、WorkFlowyをセミナーのスライドのように使う場合、セミナーのスライドのように使われるWorkFlowyは、ふつうのWorkFlowyなので、その場でどうにでも変化させることができます。セミナーの現場で出た質問とそれに対する回答、参加者からの意見とその意見をめぐる他の参加者とのやりとり。そういったものを、全部WorkFlowyの中にその場で書き込めば、WorkFlowyのスライドは、その場でのやりとりを拾うことができます。
このことには、少なくとも、次の3つのメリットがあります。
a.参加者の参加を促す
まず、その場でのやりとりをWorkFlowyで拾うことは、参加者の参加を促します。
質問をした参加者は、自分の質問が、講師にきちんと理解されたかどうかを、WorkFlowyの画面から確認できます。意見を出した参加者は、自分の意見が、講演者にきちんと受け止められたかを、WorkFlowyの画面から確認できます。
これは、参加者の参加を促すはずです。
b.その場のやりとりがきちんと構造化され、空中戦になりにくくなる
次に、その場でのやりとりがWorkFlowy上で構造化されることによって、空中戦になりにくくなり、生産的で創造的なやりとりとなる可能性が高まる、ということです。
私の経験上、セミナーの質疑応答や意見交換の部分は、空中戦になる危険性が高いです。なぜかといえば、前もってきちんと準備されているセミナー本体と異なり、質疑応答や意見交換は、その場でいきなり生まれるやりとりです。質問と回答が噛み合わない質疑応答や、お互いが自分の言いたいことを言いっぱなしの意見交換など、空中戦になり、不完全燃焼で終わることが、ままあります。
これに対して、WorkFlowyで質疑応答や意見交換を広い、構造化すれば、質問と回答が噛み合っていないことや、お互いが自分の言いたいことを言いっぱなしであることが、自然と皆に理解されます。皆がこのことを理解すれば、自ずと多少は修正され、生産的で創造的な質疑応答や意見交換となる可能性が高まります。
c.やりとりから生まれた着想をキャッチできる
それから、やりとりから生まれた着想をキャッチしやすい、ということもあります。
セミナーは、ある意味、いろんな着想が湧いてくる場です。講師による解説で新しい知識や考え方が得られるから、という点もありますが、それよりも、質疑応答や意見交換などの、その場にいる人同士のやりとりから、多くの着想が生まれるのではないかと思います。
WorkFlowyを使っていれば、セミナーという場でのやりとりから生まれた着想を、すぐにキャッチできます。
質疑応答や意見交換の中で何らかの着想を得た誰かは、その着想をその場で発言し、皆で共有します。WorkFlowyに質疑応答や意見交換をメモしている人は、その発言をWorkFlowy内に書きこみ、適当な構造をつけます。これで、この着想はきちんとキャッチされます。
やりとりから生まれる着想を確実にキャッチできるようになれば、セミナーは、講師がすでに身につけている知識や考え方を参加者に伝える場であるだけでなく、テーマについての新しい発想を生み出すための場にもなります。
(3) 他のアウトプットとの相乗効果
みっつめは、他のアウトプットとの相乗効果がある、ということです。
セミナーの講師をする人にとって、セミナーをすることは、アウトプットのひとつです。WorkFlowyをセミナーのスライドとして使うと、セミナーというアウトプットと他のアウトプットとが、よい感じに相乗効果を発揮します。
a.セミナーの経験が、そのまま他のアウトプットのための蓄積になる
WorkFlowyでセミナーのスライドを準備すると、そのセミナーと同じテーマで文章をアウトプットすることが、とても簡単になります。なぜなら、セミナーのスライドをWorkFlowyで作った段階で文章の骨子が完成している上に、セミナーで話したことや反省点、質疑応答や意見交換をそのWorkFlowyに取り込んだ段階で、かなりの程度の肉付けまで終わっているからです。
つまり、セミナーの準備、実践、反省というセミナーの経験が、そっくりそのまま、他のアウトプットのための蓄積になります。
これを活かせば、セミナーをした後、セミナー内容を小さめの論文に仕上げたり、ブログエントリにしたり、という形での相乗効果が発揮されます。
b.他のアウトプットのための蓄積が、そのままセミナーの準備になる
反対に、他のアウトプットのための蓄積を、そのままセミナーにすることもできます。たとえば、WorkFlowyで書いたブログ原稿を少し加工すれば、同じテーマでのセミナーの資料になります。
一例を挙げれば、もし、私が、今、「WorkFlowyでセミナーをすること」というテーマでセミナーをしてくれ、と依頼されたら、今書いているこのブログ原稿をベースに、セミナー資料を準備します。そして、このブログ原稿が完成しさえすれば、もうあと30分から1時間くらいあれば、セミナーの準備が終わるのではないかと思います。
また別の例を挙げれば、私のWorkFlowyには、「「WorkFlowy押下げトピック法」の導入手順と効能」というトピックがあるのですが、これは、「「WorkFlowy押下げトピック法」の導入手順と効能」というエントリの原稿です。この「「WorkFlowy押下げトピック法」の導入手順と効能」というWorkFlowyトピックを使えば、「WorkFlowyで大量の書きかけの文章群全体を管理するにはどんな課題があって、この課題はどうすれば解消できるのか?」というテーマを扱ったセミナーの資料を、簡単に作ることができます。
このように、WorkFlowyをセミナーのスライドのように使うと、他のアウトプットのためにしてきた蓄積を、そのままセミナーの準備として活用することができます。
4.これからの具体的な行動3つ
以上のとおり、私は、WorkFlowyでセミナーをすることに、大きな可能性を感じています。
この可能性を追求すべく、今後、次の3つの具体的な行動をしていくつもりです。
(1) 機会を捉えて、何度かやってみる
ひとつめは、機会を捉えて、もう何度かWorkFlowyを使ったセミナーをやってみる、ということです。
おそらく、10回くらい実践してみれば、コツもつかめると思いますし、ノウハウや技術も獲得できると思います。
セミナー講師をさせていただく機会は、あんまりたくさんはないので、10回くらい実践するにはしばらくかかっちゃいそうですが、恵まれそうな機会があったら逃さず捕まえて、1回1回、経験を積み重ねていきたいです。
(2) 来年度後期の講義に、WorkFlowyを使う
ふたつめは、大学の講義にWorkFlowyを使うことです。
大学の講義なら、半期で10回以上の機会があります。私が担当させていただけるのは、来年度の後期なので、まだ半年以上先ですが、今からWorkFlowyを使った講義の準備を進めていきます。
(3) WorkFlowyの操作に、もっと慣れる 上達・練習
みっつめは、WorkFlowyの操作に、もっともっと慣れる、ということです。
特に、セミナーの場でのやりとりをWorkFlowyできちんと捕まえるためには、WorkFlowyを操る技能を高めておく必要があります。タイピング速度はもちろんのこと、キーボードでアウトラインを自由に動かし、また、アウトライン上を自由に動き回ることも求められます。
このためには、毎日たくさんWorkFlowyを使うこと、しかも、日々ちょっとした具体的な課題意識や遊び心を持ってWorkFlowyの試行錯誤を続けること、ではないかと思います。
ここ2ヶ月並みの頻度と熱意を持って、これからも引き続き、WorkFlowyとともに毎日を生きていきます。
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