Toodledoの「Dailyタスクリスト」を材料に、1日をふり返り、翌日を準備する(Toodledoで「Dailyタスクリスト」(3)1日の終わり編)
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Toodledo, 仕事の方法論, 単純作業に心を込める
目次
1.Toodledoで「Dailyタスクリスト」
(1) 「Dailyタスクリスト」という、タスクの実行を支援するツール
「Dailyタスクリスト」とは、『クラウド時代のハイブリッド手帳術』で紹介されていた、タスクの実行を支援するツールです。
【参考】
- 手帳から「ハイブリッド手帳システム」へ。『クラウド時代のハイブリッド手帳術』を参考に、自分なりの手帳システムを作る。
- ハイブリッド手帳システムを作る【タスク編】ToodledoとEvernoteで作るタスクマネジメントシステム
「Dailyタスクリスト」には、3つの特徴があります。
- 【特徴1】その日実行するタスクのリスト
- 【特徴2】それを参照しながらタスクを実行するためのリスト
- 【特徴3】使い終わったら、その日の行動記録にもなるリスト
「Dailyタスクリスト」の3つの特徴(タスクの実行前・実行中・実行後)
(2) Toodledoで「Dailyタスクリスト」を実現する
Toodledoは、「Dailyタスクリスト」を実現するだけの、十分な機能を持っています。
Toodledoで「Dailyタスクリスト」の3つの特徴を実現するために、Toodledoのどの機能をどう使うとよいか
「Dailyタスクリスト」は、朝一番に作られ、日中のタスク実行中に参照され、1日の終わりにふり返りの材料になる、という形で、朝一番から1日の終わりまでずっと使われますので、この流れに沿ってToodledoで「Dailyタスクリスト」を実現する運用イメージを検討します。
朝一番にToodledoで「Dailyタスクリスト」を作ることは、ひとり作戦会議をするようなものです(Toodledoで「Dailyタスクリスト」を作って、朝一番のひとり作戦会議をする(Toodledoで「Dailyタスクリスト」(1)朝編))。
日中、タスク実行中に常に参照される「Dailyタスクリスト」は、タスク実行の伴走者のようなものです(Toodledoの「Dailyタスクリスト」は、タスク実行の伴走者(Toodledoで「Dailyタスクリスト」(2)日中編))。
1日が無事に終われば、「Dailyタスクリスト」にリストアップされたタスクはすべて実行されます。でも、使い終わった「Dailyタスクリスト」は、1日の終わりに、もうひとつの役割を果たします。それは、その日をふり返り、翌日を準備するという役割です。
このエントリでは、その日をふり返り、翌日を準備する、という1日の終わりに「Dailyタスクリスト」が果たす役割を検討します。
2.タスクリストの未来と過去
(1) 未来の予定が、過去の記録になる
「Dailyタスクリスト」は、タスクリスト、タスクのリストの一種です。タスクのリストとは、「自分が、これから、やらなくちゃいけないことを、自分の頭の外に、リストアップしたもの」です。
このように、タスクリストにリストアップされるのは、「これからやらなくちゃいけないこと」です。「これまでにもうやっちゃったこと」をわざわざタスクリストにリストアップする人は、普通は、いません。
でも、タスクリストが果たす機能の観点から考えると、タスクリストは、「これまでにもうやっちゃったこと」を明らかにしてくれます。なぜなら、タスクリストにリストアップされている「これからやらなくちゃいけないこと」を実行したら、タスクリストのその項目に、完了のチェックを入れるからです。タスクリストにリストアップされているタスクのうち、完了のチェックが入ったものだけをピックアップすれば、それが、「これまでのもうやっちゃったこと」のリストになるのです。
「Dailyタスクリスト」のようなタスクリストには、未来の予定が過去の記録になる、という流れが存在します。
(2) 使い終わった「Dailyタスクリスト」は、その日1日に実行したタスクの記録を残す
朝一番に「Dailyタスクリスト」を作るとき、「Dailyタスクリスト」にリストアップされるのは、その日1日に実行する予定のタスク全部です。また、「Dailyタスクリスト」には、その日1日に実行する予定じゃないタスクはリストアップされません。「Dailyタスクリスト」にリストアップするタスクは、その日1日に実行する予定のタスクと一致します。
さらに、私は、日中、「Dailyタスクリスト」を使ってタスクを実行するとき、次の2つの運用ルールを持っています。
- ルール1 「Toodledoの「Dailyタスクリスト」に登録されていない行動をするときは、Toodledoにタスクとして登録する」
- ルール2 「Toodledoの「Dailyタスクリスト」に登録されていなかった行動を始める前に、それまで実行していたタスクのノート欄に「瞬時レビュー」を書く」
この2つの運用ルールを守れば、割り込みタスクや脱線があっても、「Dailyタスクリスト」にリストアップされたタスクと、実際に実行したタスクは、かなりの程度、一致します。
ということは、1日の終わり、「Dailyタスクリスト」にリストアップされたすべてのタスクに完了のチェックが入った時点では、その使い終わった「Dailyタスクリスト」は、その日1日に実行したタスクの記録そのものになります。
(3) 「Dailyタスクリスト」によって記録を残す仕組みの一例
アナログの紙に「Dailyタスクリスト」を作るなら、完了のチェックを入れたタスクは、そこにそのまま残っています。これに対して、Toodledoによる「Dailyタスクリスト」は、完了のチェックを入れたタスクは、表示されなくなります。
では、Toodledoによる「Dailyタスクリスト」で完了タスクを確認するには、どうしたらよいでしょうか。
まず抑えておくべきは、完了のチェックを入れても、Toodledoからそのタスクのデータが消えるわけではない、ということです。通常、Toodledoでは、完了にしたタスクは見えなくなります。でも、完了タスクデータは、ちゃんとToodledoの中に残っています(少なくとも一定期間は)。
そのため、Toodledoのサイトそのものから、Toodledoによる「Dailyタスク」の完了タスク情報を確認することができます。このためには、「Search」という検索条件を保存する機能を使うのが便利です。
Evernote×タスク管理 Evernoteに完了タスクをウェブクリップすることで、Toodledoを補完する
しかし、ToodledoそのものでToodledoの完了タスク情報を確認するのは、それほど快適ではありません。まず、Toodledoの検索機能は、(GmailやEvernoteと比較すると、)あんまり使いやすくありません。次に、Toodledoは、完了タスクの保存期間に制限が設けられています。そして、Toodledoでは、完了タスク情報にメモを加えて情報を加工することが、かなりやりにくいです。
そこで、私は、IFTTTを使ってToodledoとEvernoteをつなぎ、Toodledoの完了タスク情報を、1日1ノート単位で、Evernoteに記録する、という方法を採用しています。それが、この、電子業務日誌です。
【Toodledo×IFTTT×Evernote】電子業務日誌を自動的に作成する
私にとっては、このToodledo×IFTTT×Evernoteの自動電子業務日誌が、「Dailyタスクリスト」による記録を残すための仕組みです。
3.その日1日に実行したタスクの記録を使って、1日をふり返り、翌日を準備する
さて、Evernoteに蓄積したToodledoによる「Dailyタスクリスト」の記録を使って、何をするのでしょうか。私がしているのは、その日1日をふり返ることと、翌日を準備することです。
(1) その日1日をふり返る
「Dailyタスクリスト」が残すのは、その日1日に実行したタスクの記録です。この記録を見れば、その日に自分が実行したタスクを知ることができるので、これを通じて、その日1日をふり返ります。
a.残りタスクなしを確認する
具体的には、1日の終わりにToodledoを開きます。そしてまず、CalendarビューかMainビューで、Due DateがTodayのタスクが残っていないことを確認します。
万一、Due DateがTodayのタスクが残っていたら、今日中にやっておくべきで、今日中にやることが可能なら、やります。今日中が望ましかったけれど今日中じゃなくてもよいか、今日中にやることがもう不可能な場合は、翌日以降に先送りします。
そして、Due DateがTodayのタスクがない状態を確認します。
b.電子業務日誌を読み返して、日記に仕上げる
次に、Evernoteで、電子業務日誌のノートを開きます。IFTTTレシピの作り方次第ですが、私の場合は、Toodledoの完了タスク情報は、1日ひとつのノートにまとまります。1日の終わりには、Evernoteの電子業務日誌ノートは、使い終わった「Dailyタスクリスト」と同じです。
【Toodledo×IFTTT×Evernote】電子業務日誌を自動的に作成する
この電子業務日誌ノートには、どんなタスクを完了したのかと、そのタスクを実行したときにどんな感情や思考を抱いたのか、が記録されています。1日をふり返るために、とても役に立つ情報なので、じっくり読み返します。
タスク管理ツールで「瞬時レビュー」をすると、タスク管理ツールが残す行動記録の量と質が、劇的に高まる
その上で、電子業務日誌に、思いついたことを書き込んで、日記に仕上げます。
Evernoteに電子業務日誌を残すメリットのひとつは、書き込みが自由なところです。IFTTTによって作られた電子業務日誌のノートも、普通のEvernoteノートに過ぎません。そのため、文字を書き込むことも、写真を添付することも、他のノートへのノートリンクを貼ることも、自由自在です。
そこで、今日の電子業務日誌ノートにいろんなことを書き込んで、この電子業務日誌を、日記に仕上げます。
Evernote×日記。書き続ける仕組み、リターンを大きくする工夫。
Androidからさっとメモし、パソコンからじっくりと日記へ仕上げる、Evernote日記システム
(2) 翌日を準備する
a.タスク実行のサイクルを回す
「Dailyタスクリスト」を使ってやることの2つめは、翌日を準備することです。
その日1日をふり返るだけでも、大きな効果があります。でも、「いい日だった」「よくがんばった」「さぼっちゃった」「ひどい一日だった」などと抽象的な感想を確認するだけだと、具体的な改善につながる可能性は低いです。
そこで、1日のふり返りを、翌日以降の具体的な改善につなげるための工夫が大切になります。
即効性があって、やるべきこともわかりやすい行動として、私が最近いいなと思っているのは、「タスク実行のサイクルを回す」ことです。
タスク管理ツールで「瞬時レビュー」をすることで、タスク実行のサイクルを回す
私たちが抱える手持ちタスクは、たくさんあります。たくさんの手持ちタスクは、お互いに関連しています。あるタスクを実行すると、それによって、別のタスクへの影響が生じます。新しく別のタスクが発生したり、別のタスクが必要なくなったり、別のタスクが修正を受けたり、という影響です。
ですから、あるタスクの実行は、そのタスクの実行だけでは、完結しません。あるタスクの実行を完結するには、そのタスクの実行から他のタスクに生じた影響を把握して、この他のタスクに生じた影響をきちんと処理することまでをする必要があります。
この、「あるタスクを実行したら、そのタスクの実行から生じた他のタスクに対する影響を把握して、処理する。」という一連の流れを実践するのが、「タスク実行のサイクルを回す」ということです。
b.「タスク実行のサイクルを回す」具体的な作業
具体的な作業は、Evernoteの電子業務日誌を読み返して日記に仕上げる過程で、他のタスクへの影響を見つけたら、その影響をすぐにToodledoに反映させる、ということです。
「タスクAを実行したら、●●が起きたので、タスクBをしなくちゃいけないな」と気づいたら、Toodledoに新しくタスクBを登録します。
「タスクAを片付けたら、タスクCをする必要がなくなったな」と気づいたら、Toodledoに登録してあったタスクCを消します。
「タスクAを実行したら、状況が変わったので、タスクDをもっと早めにやったほうがいいな」と気づいたら、ToodledoでタスクDを修正して、Due Dateを早めます。
このように、Evernoteを確認しながら、Toodledoを整理することが、「タスク実行のサイクルを回す」の具体的な作業です。
c.そして、翌日の朝編へと続いていく
「Dailyタスクリスト」は、今日実行するタスクのリストです。「Dailyタスクリスト」には、今日実行するタスクだけがリストアップされています。
でも、今日が終わった後には、翌日が続いています。今日が終わって翌日が来て、翌日の朝になったら、その日の「Dailyタスクリスト」を作ることになります。
そんなわけで、今日の「Dailyタスクリスト」1日の終わり編は、翌日の「Dailyタスクリスト」朝編に続きます。
Toodledoで「Dailyタスクリスト」を作って、朝一番のひとり作戦会議をする(Toodledoで「Dailyタスクリスト」(1)朝編)
4.持続可能な毎日を送り続けるための「Dailyタスクリスト」
さて、これで、「Toodledoで「Dailyタスクリスト」」の運用イメージは一回りです。
- Toodledoで「Dailyタスクリスト」を作って、朝一番のひとり作戦会議をする(Toodledoで「Dailyタスクリスト」(1)朝編)
- Toodledoの「Dailyタスクリスト」は、タスク実行の伴走者(Toodledoで「Dailyタスクリスト」(2)日中編)
- Toodledoの「Dailyタスクリスト」を材料に、1日をふり返り、翌日を準備する(Toodledoで「Dailyタスクリスト」(3)1日の終わり編)(←イマココ)
以前、私は、自分のToodledoの使い方を、「Toodledoで人生が変わったサラリーマンの、Toodledo運用例・全部入り(2014.2段階)」というタイトルのエントリにまとめました。
このとき私は、「Toodledoで人生が変わった」という言葉を選びました。でも、私の客観的な人生は、Toodledoを使いはじめる前と後とで、ぜんぜん変わっていません。仕事も、私生活も、年収も、住所も、変化なしです。それでも「人生が変わった」という言葉を選んだのは、Toodledoを使うことで、ストレスが激減したためです。ストレスが激減して、「これなら毎日が持続可能になる」と実感したためです。
私にとって、Toodledoは、持続可能な毎日を送り続けるための、大切なツールです。そして、Toodledoで「Dailyタスクリスト」は、「持続可能な毎日を送り続けることを支えるツールとしてのToodledo」の力を、もっと大きくしてくれる方法だと感じます。
朝、「Dailyタスクリスト」を作ってひとり作戦会議をする。日中、「Dailyタスクリスト」にタスク実行の伴走者になってもらう。1日の終わり、「Dailyタスクリスト」を材料に1日をふり返って、翌日を準備する。そして翌日の朝、また「Dailyタスクリスト」を作って一人作戦会議をする。……。
毎日毎日淡々とこのサイクルを回し続けることで、持続可能な毎日を送り続けていけたらいいなと感じています。
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