「瞬時レビュー」で、Toodledoは、力を発揮する。(Toodledoで「瞬時レビュー」する方法とそのメリット)
目次
1.Toodledoの力を引き出す「瞬時レビュー」
Toodledoで「瞬時レビュー」をすることを始めて、1ヶ月が過ぎました。
Toodledoで「瞬時レビュー」、とてもよいです。Toodledoで「瞬時レビュー」を取り入れたことで、私のタスクマネジメントシステムは、それ以前よりも、ずっとうまく機能してくれるようになりました。
大げさな言い方ですが、「瞬時レビュー」で、Toodledoは、その真の力を発揮します。
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私がToodledoで「瞬時レビュー」をものすごく気に入っているのは、Toodledoで「瞬時レビュー」が、私の性格や傾向とピタリとはまったからではないかと思います。相性の問題です。Toodledoで「瞬時レビュー」が、万人にとってよい方法だとは、もちろん、考えていません。
でも、かといって、Toodledoで「瞬時レビュー」がうまくいくのは私だけだ、とも思いません。Toodledoで「瞬時レビュー」を気に入り、Toodledoで「瞬時レビュー」をすることから大きな価値を受け取る方は、そんなにたくさんではないにせよ、私以外にも存在するんじゃないかと感じます。
そこで、この広い世界のどこかにいらっしゃるであろう、Toodledoで「瞬時レビュー」を気に入ってくれるかもしれない方に向けて、以下、Toodledoで「瞬時レビュー」する方法と、Toodledoで「瞬時レビュー」するメリットを、私なりにまとめます。
2.Toodledoで「瞬時レビュー」する方法
(1) 「瞬時レビュー」する方法
「瞬時レビュー」とは、タスクを実行した直後に、そのタスクを実行したときの感情や思考をメモするとともに、そのタスク実行から気づいたことを活かして次のタスクを改善する、という作業です。
「瞬時レビュー」のポイントは、
- 1.実行するタイミング
- タスクを実行した直後。タスク実行後、瞬時。
- 2.実行すること
- (1) そのタスクを実行したときの感情や思考をメモする
- (2) その感情と思考を踏まえて、自分のタスクを整理する
- a.そのタスクの、次の繰り返し時のために、改善する
- b.そのタスクと関連する別のタスクについて、追加したり削除したり修正したりする
ということです。
「レビュー」は聞こえがいいが面倒くさい | ライフハック心理学
瞬時レビューは生活リズムをつくるのに良い | jMatsuzaki
(なお、「1.実行するタイミング」については、タスク実行後ではなく、実行中でも、実行前でも実行前でも、同じような効果を発揮するように思います(瞬時レビューと実行中メモで、タスク実行中の感情&脱線を処理する。感情と脱線からも価値を汲み取るタスクマネジメントシステム)。ただ、実行中や実行前に「2.実行すること」に書いたことをするのは、「瞬時レビュー」という言葉の「タスクを実行したあと、瞬時に行うレビュー」という定義とは合わなくなっちゃいますので、以下では、実行後を念頭において、考えます。)
(2) Toodledoで「瞬時レビュー」する方法
a.タスクのノート欄を使う
私は、Toodledoを軸にタスクマネジメントシステムを組み立てていますので、「瞬時レビュー」もToodledoでしています。
Toodledoで「瞬時レビュー」をするには、タスクのノート欄を使います。
Toodledoのタスクのノート欄は、タスクの横にある、こんなアイコンです。
Settingメニューの「Display Preferences」で、「Show note icon on the left.」にチェックを入れると、タスク名のすぐ左側に、このアイコンが来ます。
このアイコンをクリックすると、
タスクのノート欄が、ぶわっと広がります。
なんと3万2000字も書けます。
このタスクのノート欄に、タスク実行直後、感想や思考をメモします。これが、Toodledoで「瞬時レビュー」するための基本です。
b.タスク実行のサイクルを回す
タスク完了直後に、タスクのノート欄にタスク実行時の感情と思考をメモすれば、基本的には、それだけで「瞬時レビュー」になります。でも、ちょっとした運用ルールを守ると、Toodledoで「瞬時レビュー」をすることの効果が、グッと上がります。
Toodledoは、タスク管理ツールなので、タスクごとに、チェック欄「□」を持っています。タスクを完了にしたら、Toodledoのそのチェック欄「□」に、完了のチェックを入れます。
つまり、
- (1) タスクを完了にする
- (2) タスクのチェック欄「□」に完了のチェックを入れる
これが通常の流れです。
これに対して、「瞬時レビュー」をすることは、この流れの(1)と(2)の間に、2つの作業を加えることです。
- (1) タスクを完了にする
- (2) タスクのノート欄に、タスク実行時の感情と思考をメモする
- (3) 関連するタスクを整理する
- (4) タスクのチェック欄「□」に完了のチェックを入れる
たとえば、「A社との交渉結果を、部長に報告する」というタスクを完了にしたとします。憂鬱なタスクで、終わってすっきりしたので、一刻も早くタスクのチェック欄に完了のチェックを入れて、目の前から消し去りたいという気もします。でも、ちょっと立ち止まって、タスクのノート欄に、タスク実行時の感情と思考をメモします。
準備不足がよくなかったと感じて、次はきちんと準備したいと思ったなら、それをタスクのノート欄に書きます。
タスクのノート欄に感情と思考を書くと、おそらく、タスクマネジメントシステムを整理したくなります。完了にしたそのタスク自体をどうこうするのではなく、そのタスクとは別のタスクを加えたり、修正したくなります。
たとえば、「A社との交渉結果を、部長に報告する」というタスクのノート欄に、「同じ思いはしたくないから、次のB社との交渉のときは、ちゃんと準備しよう。」と書いたなら、「B社との交渉の準備をリストアップする」といったタスクを追加したくなります。
そこで、その場でそのままToodledoを操作して、すぐに新しいタスクを追加します。
ここまでやってはじめて、「A社との交渉結果を、部長に報告する」というタスクは、完了します。
そこで、このタスクのチェック欄「□」に、完了のチェックを入れます。
このように、Toodledoで「瞬時レビュー」をするとは、タスク実行のサイクルを回すことです。
タスク管理ツールで「瞬時レビュー」をすることで、タスク実行のサイクルを回す
c.「瞬時レビュー」の内容も含めて、完了タスク情報を蓄積する
Toodledoは、IFTTTとの連携によって、完了タスク情報を、EvernoteやGoogleドライブなどの他のクラウドサービスに蓄積することができます。
私は、Toodledoの1日分の完了タスク情報を、Evernoteのひとつのノートに淡々と記録する、というIFTTTレシピを利用しています。
【Toodledo×IFTTT×Evernote】電子業務日誌を自動的に作成する
このIFTTTのレシピは、Toodledoのノート欄のテキスト情報を、Evernoteに蓄積してくれます。そのため、Toodledoの完了タスク情報は、タスクのノート欄に記載した「瞬時レビュー」の内容も含めて、Evernoteに蓄積されます。
d.Toodledoで「瞬時レビュー」する方法のポイント
Toodledoで「瞬時レビュー」する方法のポイントは、以下のとおりです。
- 1.実行タイミング
- Toodledoに登録してあるタスクを実行した直後
- Toodledoでそのタスクに完了のチェックを入れる前
- 2.実行すること
- (1) 実行したタスクのノート欄に、タスク実行時の感情と思考をメモする
- タスクのノート欄を開く
- 思いつくまま、思考と感情を文字でメモする
- (2) 関連する別のタスクを、Toodledo上で、整える
- 繰り返しタスクなら、次の繰り返し時を調整する
- 関連するタスクを思いついたら、追加する
- 関連するタスクを修正する必要が生じたら、修正する
- (3) 実行したタスクに、完了のチェックを入れる
- ここまでやって、タスク実行のサイクルが回る
- (1) 実行したタスクのノート欄に、タスク実行時の感情と思考をメモする
- 3.IFTTTで記録を残す
- Toodledoの完了タスク情報を、IFTTTによって、Evernoteに蓄積する
- 「瞬時レビュー」の内容も、Evernoteに蓄積される
3.Toodledoで「瞬時レビュー」のメリット
Toodledoで「瞬時レビュー」することには、いくつかのメリットがあります。これらのメリットは、主観的なメリットと客観的なメリットに整理できます。
(なお、ここでの主観・客観とは、感情や心理に関連するものか否か、という意味です。主観的なメリットとは、感情や心理に関係の深いメリットで、客観的なメリットとは、感情や心理にはそれほど関係しないメリットです。)
(1) 主観的なメリット
a.タスク実行のやる気が湧いてくる
ひとつめの主観的なメリットは、タスク実行のやる気が湧いてくる、ということです。
タスクは、実行されなければいけません。タスクを実行するのは、自分です。タスクがちゃんと実行されるかは、自分のタスク実行のやる気がどれくらい湧いてくるか、に大きく依存します。
そのため、タスク実行のやる気が湧いてくるかどうか、は、タスクマネジメントシステムの価値を考える上で、大きな要素です。
Toodledoで「瞬時レビュー」をすると、タスク実行のやる気が湧いてきます。いくつか理由があるのですが、私にとっていちばん大きいのは、「やれば残る」ということです。
Toodledoで「瞬時レビュー」をすると、タスクを実行したときの感情や思考が、Evernoteの電子業務日誌に残ります。ひとつのタスクを完了にすれば、その分、Evernoteの電子業務日誌が豊かになります。これがとてもうれしいので、タスク実行のやる気が湧いてきます。
「やれば残る」から、やる気になる。(ToodledoとEvernoteによる「タスクの実行」のやる気を出すシステム)
b.タスク実行時の感情とうまくつきあえる
ふたつめの主観的なメリットは、タスク実行時の感情とうまくつきあえる、ということです。
タスクを実行するのは、感情を持たないコンピュータではなく、感情を持つ私という人間です。感情は、扱いをまちがえると、タスク実行のじゃまになります。でも、うまく扱えば、タスク実行を助けてくれます。
私にとっては、Toodledoで「瞬時レビュー」をすることは、タスク実行時の感情を扱うための、かなりよい方法です。
もやもやした感情が湧いてきたら、その感情を無視するのではなく、むしろその感情に言葉を与えると、その感情を自分で把握できて、納得できます。自分の感情に言葉を与えるのは、一般に、感情を扱うための、ひとつのよい方法です。
ただ、その文章を書く場所は問題です。わざわざ新しいWordファイルを作成するのも大げさですし、保存場所にも困ります。かといって、保存しないで消しちゃうのももったいない気がします。Evernoteはなんでも放り込めるので便利なのですが、いつもEvernoteを開いているわけではありません。
Toodledoのタスクのノート欄は、タスク実行時に湧いてきた感情に与える言葉を書くための、すごくよい場所です。わざわざ新しいファイルを作る必要もなければ、保存に気を使う必要もありません。字数の制限もなく、タスク実行時に湧いてきた感情ときっかけとなったタスクとの関連づけも明確です。何よりも、Toodledoは、タスク実行時に参照するものなので、アクセスがとてもよいです。
このように、タスクを実行するときに湧いてきた感情は、ポジティブなものも、ネガティブなものも、Toodledoのタスクのノート欄に「瞬時レビュー」をすることで、捕まえます。これによって、タスク実行時の感情とうまくつきあえるようになります。
「瞬時レビュー」をすると、タスク実行時の感情と、うまくつきあえる
(2) 客観的なメリット
a.タスク実行のサイクルが回る
客観的なメリットのひとつめは、タスク実行のサイクルが回ることです。
自分の手持ちタスクは、ひとつではなく、複数です。それらひとつひとつのタスクは、相互に関連しています。ひとつのタスクを完了にしたら、それによって、他のタスクに影響が生じます。そこで、ひとつのタスクを完了にするときは、そのタスクを完了にしたことから他のタスクに生じた影響を把握して、その影響を他のタスクに反映させる必要があります。
つまり、あるタスクを実行したら、そのタスクの実行から生じた他のタスクに対する影響を把握して、整理する。これが、タスク実行のサイクルです。
Toodledoで「瞬時レビュー」をすると、タスク実行のサイクルを回すのが簡単です。というよりも、あるタスクを実行したときに、他のタスクに生じた影響を踏まえて、他のタスクをToodledo上で整理することまでが、Toodledoで「瞬時レビュー」をする、ということです。
タスク管理ツールで「瞬時レビュー」をすることで、タスク実行のサイクルを回す
Toodledoで「瞬時レビュー」をすると、タスク実行のサイクルが回ります。
b.完了タスク情報が残す行動記録の質が劇的に高まる
客観的なメリットのふたつめは、Toodledoの完了タスク情報が残す行動記録の質が、劇的に高まることです。
Toodledoの完了タスク情報を蓄積すると、それは、自分の行動記録になります。Toodledoの主な役割は、これからやるべき予定のタスクを管理することです。でも、Toodledoで完了にしたタスクの情報を集めれば、それは、自分が完了にしたタスクの記録、つまり自分の行動記録になっています。
Toodledoの完了タスク情報から行動記録を残すための方法として、私は、ToodledoとEvernoteをIFTTTでつなぐ、という方法を採用しています。
そして、ToodledoとIFTTTはタスクのノート欄にも対応していますので、Toodledoで「瞬時レビュー」をして、タスクのノート欄にタスク実行時の感情や思考をメモすれば、そこでメモした内容の全部が、Evernoteに蓄積されます。
タスクのノート欄に何も書かなければ、Evernoteには、「どんなタスクを、いつ、完了にしたか」だけしか残りません。
でも、タスクのノート欄を使って「瞬時レビュー」をすれば、Evernoteには、「どんなタスクを、いつ、完了にしたか」に加えて、「そのタスクを実行したときに、どんなことを感じて、どんなことを考えたか。そして、どのような改善を決意したか。」が残ります。
Toodledoの完了タスク情報が残す行動記録の質が、劇的に高まります。
タスク管理ツールで「瞬時レビュー」をすると、タスク管理ツールが残す行動記録の量と質が、劇的に高まる
4.Toodledoで「瞬時レビュー」をすると、タスクマネジメントシステムに好循環が生まれる
以上、Toodledoで「瞬時レビュー」をするために私が採用している方法を説明し、Toodledoで「瞬時レビュー」をすることの主観的なメリットと客観的なメリットを考察しました。
「瞬時レビュー」は、ある意味、面倒です。「瞬時レビュー」が要求するのは、やっとタスクを終えることができたその瞬間に、そのタスク実行時に湧いてきた感情と思考をメモして、関連するタスクの整理をすることです。やっとタスクを終えることができたのだから、さっさとそのタスクを忘れて、次のタスクに進みたいにもかかわらず、終えたばかりのタスクにとどまることを要求します。面倒ですし、時間の無駄ではないかとも感じます。
でも、さっさと次に行きたいという気持ちを抑えて、ちょっと立ち止まって「瞬時レビュー」をすると、たくさんのメリットがあります。
ひとつひとつのタスクの「瞬時レビュー」を実行して、メリットを感じれば、少しずつ「瞬時レビュー」が好きになり、面倒ではなくなります。また、「瞬時レビュー」のメリットを頭で理解して、メリットが腑に落ちれば、「瞬時レビュー」は無駄じゃないと思えるようになります。
ここまで実感して、「瞬時レビュー」にきちんと取り組むようになると、「瞬時レビュー」の際に書くメモや、「瞬時レビュー」によって新しく追加するタスクの質が、上がります。そして、「瞬時レビュー」からますます多くのメリットを受け取るようになります。
「瞬時レビュー」は、うまくいくと、こんな好循環を、タスクマネジメントの中に生み出します。
5.「瞬時レビュー」関連の過去エントリ
(1) 「瞬時レビュー」とは
Toodledoを、「タスクの実行」のためのシステムへと、進化させる
(2) 瞬時レビューのメリット
a.主観的なメリット
「やれば残る」から、やる気になる。(ToodledoとEvernoteによる「タスクの実行」のやる気を出すシステム)
「瞬時レビュー」をすると、タスク実行時の感情と、うまくつきあえる
瞬時レビューと実行中メモで、タスク実行中の感情&脱線を処理する。感情と脱線からも価値を汲み取るタスクマネジメントシステム
b.客観的なメリット
タスク管理ツールで「瞬時レビュー」をすることで、タスク実行のサイクルを回す
タスク管理ツールで「瞬時レビュー」をすると、タスク管理ツールが残す行動記録の量と質が、劇的に高まる
(3) Toodledoで「瞬時レビュー」をするための、Toodledoの設定方法の参考
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