Evernoteの「共有するタグ」機能を妄想する
公開日:
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Evernote
目次
1.Evernoteで、ノーブックにできて、タグにできないことは、共有
Evernoteの整理に取り組んでいます。ノートブックについてはだいたい落ち着いたのですが(Evernoteのノートブックを整理した結果の記録(2014.6段階))、タグは現在進行形で検討中です。
基本的には、私は、「ノートブックよりもタグの方が、高機能だし、Evernoteの本領をより深く発揮させる」と考えています。(今のところは、ノートブック主体でEvernoteを整理しているので、もっとタグを使いたいなあ、と思っています。)
【参照】タグ整理とフォルダ整理との比較、あるいは、なぜ私はフォルダで整理したくなるかの検証
でも、今回、Evernoteを整理するにあたって、ノートブックとタグの違いを考えていたら、ノートブックにできて、タグにはできないことを発見しました。
ノートブックにできて、タグにできないこと。それは、共有です。
Evernoteのノートブックは、ノートブック単位でノートブックに属するノートを共有する機能を持っています。しかし、Evernoteのタグは、タグ単位でタグが付与されたノートを共有する機能を持っていません。
Evernote ではノート単位での共有とノートブック単位での共有ができますが、ここではノートブックの共有・公開について説明します。
たとえば、「Aと共有するノートブック」というノートブックに入れたノートすべてをAさんと共有することは可能です。Evernoteでは、ノートブック単位でノートを共有することができます。
しかし、「Aと共有」というタグをつけたノートすべてをAさんと共有することは不可能です。Evernoteでは、タグ単位でノートを共有することができません。
2.タグ単位での共有機能「共有するタグ」機能を妄想する
(1) 「共有するタグ」機能(妄想)
Evernoteのノートブックにできてタグにできないことについての説明は、これで全部です。
でも、もう少し先を考えてみます。もう少し先というのは、妄想です。ノートブック単位の共有と同じように、タグ単位の共有ができたら、どんなことが可能になるんだろうか、を考えてみます。妄想ついでにこの機能を名付けるなら、「共有するタグ」機能でしょうか。
「共有するタグ」機能(妄想)は、タグ単位で共有をコントロールする機能です。
Evernoteの共有は、他のEvernoteアカウントとノートを共有します。ノートブック単位での共有は、特定のノートブックに入れたノートを一括で、他のEvernoteアカウントと共有します。
「共有するタグ」機能(妄想)は、タグでこれをします。つまり、特定のタグをつけたノートを、特定のユーザーと共有する、というものです。
(2) 「共有するタグ」機能(妄想)が本領を発揮する場面
「共有するタグ」機能(妄想)を使えば、たとえば、「Aと共有」というタグをAさんのEvernoteアカウントと共有する設定をしておけば、Aさんと共有したいノートに「Aと共有」タグをつけることで、そのノートをAさんと共有できます。
「共有するタグ」機能(妄想)が本領を発揮するのは、複数人に対して、複数のノートを共有する場面です。とくに、すべてのノートをすべての人に対して一括で共有するのではなく、誰にどのノートを共有するのかを細かくコントロールするときには、「共有するタグ」機能(妄想)が、大変役に立ちます。
具体例で説明しましょう。
- ノート1~ノート10という10個のノートがあるとします。
- そして、Aさん、Bさん、Cさん、Dさん、Eさんという5人の人がいるとします。
- このとき、ノート1~3は、A~Eの全員と共有し、ノート4はA,B,C、ノート5はBだけ、ノート6~9はA,C,D、そしてノート10はD,Eと共有、というかたちで共有をしたいとします。
どうすればよいでしょうか。
「共有するタグ」機能(妄想)を使えば、簡単です。
- 「Aと共有」「Bと共有」「Cと共有」「Dと共有」「Eと共有」という5つのタグを作ります。
- それぞれのタグに、それぞれのEvernoteアカウントと共有する設定をします。
- あとは、それぞれのノートに、共有したい相手のタグをつけるだけです。具体的には、ノート1~3には「Aと共有」「Bと共有」「Cと共有」「Dと共有」「Eと共有」という5つのタグをつけ、ノート4には「Aと共有」「Bと共有」「Cと共有」という3つのタグをつけ、ノート5には「Bと共有」という1つのタグをつけ、ノート6~9には「Aと共有」「Cと共有」「Dと共有」という3つのタグをつけ、そしてノート10には「Dと共有」「Eと共有」という2つのタグをつけます。
(3) ノートブック単位の共有では、どうなるのか
これに対して、現在用意されているノートブック単位の共有では、こうはいきません。この理由は、ひとつのノートが複数のノートブックに所属することができないからです。
ひとつのノートが複数のノートブックに所属できないため、共有の単位がノートブックだと、共有のパターンの数だけ、ノートブックを作る必要があります。
「Aと共有するノートブック」「Bと共有するノートブック」というように5つのノートブックを作るだけでは、誰か1人としか共有できません。「全員と共有するノートブック」というノートブックだけでは、すべてのノートを全員と共有することになってしまいます。細かくコントロールするためには、「A,B,Cと共有するノートブック」「B,C,Dと共有するノートブック」のように、使う共有パターン分だけ、ノートブックを用意する必要があります。
このため、「共有するタグ」機能(妄想)は、ノートブック単位での共有には実現できない価値を実現できます。
3.おわりに
私はEvernoteの仕組みもプログラミングも何も知らないので、この「共有するタグ」機能(妄想)の実現可能性がどれくらいあるのかは、よくわかりません。
でも、ノートブックもタグも、Evernoteのデータベース内のデータをどのように人間に見せるか、という問題のようにも思います。そうであれば、ノートブック単位の共有ができるなら、タグ単位の共有もそんなに難しくないような気がします。
また、Postach.ioは、「Published」というタグをつけたノートだけを公開する、という動きをします。これが可能なら、特定のタグをつけたノートを共有する、ということも、技術的には十分実現可能なんじゃなかろうか、という気がします。
となると、あとはニーズなのですが、少なくとも、私がEvernoteの共有機能の恩恵を受けている「Evernote子ども成長記録ノート」に関しては、この「共有するタグ」機能(妄想)があると、活用の幅がぐんと広がるんじゃないかなあ、と感じています(我が家で大活躍!子育てを彩る、Evernote子ども成長記録ノートの作り方と共有方法)。
以上、妄想でした。
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