Evernoteに読書経験のすべてを蓄積するとっかかりとして、ToodledoとIFTTTを使う
1.Evernoteに読書経験のすべてを蓄積したい
この記事を読みました。
Evernoteを使った読書管理方法を紹介します | そふぁねブログ
せっかく本を読んだなら、自分の血肉にしたいもの。読みっぱなしはもったいない。 そこで私は、読書の記録を含めた管理としてEvernoteを利用しています。 今回は私がやっている読書管理の方法(主にノート …
いいなあ、と思いました。
私は、読書もEvernoteも、大好きです。でも、Evernoteを読書に活用することは、あまりできていません。せいぜい、KindleのMyPageのハイライト箇所をEvernoteにウェブクリップするくらいです(Kindleの個人ページをウェブクリップして、Evernoteに読書メモを残す)。
そふぁねさんの記事を読んで、私もそふぁねさんのように、Evernoteで総合的な読書管理をしたいなあと思いました。
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ところで、Evernoteで総合的な読書管理をしたい、というのは、私が数ヶ月前から持ち続けていた願いでした。
この願いを抱くに至ったきっかけは、倉下忠憲さんの『Evernoteとアナログノートによる ハイブリッド発想術 (デジタル仕事術)』を読んだことです。
同書で紹介されていた「Evernoteに地層を作る」というコンセプトに、私は強く惹かれました。そして、地層を育てる手始めに、読書にまつわるすべての経験をEvernoteにしまいたい、と考えました。
アイデアの「畑」と「地層」:『ハイブリッド発想術』読書メモ(「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか」番外編)
さらに、このための参考になるだろうと踏んで、数週間前、同じく倉下忠憲さんの『ソーシャル時代のハイブリッド読書術』を買い、読みました。
この本には、読書にまつわるすべての経験をEvernoteにしまうための、実践的で具体的な方法が紹介されていました(「CHAPTER-4 Evernoteにクラウド読書ノートを作る」。Evernoteを読書に活用したいと考えるすべての方へ、超おすすめです。)。
この2冊の本によって、Evernoteを読書に使うための仕組みを作ってみたい気持ちがむくむくとわき上がっていたのですが、ここしばらく雑然とした日々が続いていたため、時間をとることができずにいました。
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今日は、状況が少し落ち着きました。そして、今夜、私には多少の余裕が与えられています。
冒頭に引用したそふぁねさんの記事を読んでいいなあと思ったその日の夜に、自由に使える時間が与えられました。この機会を逃す手はありません。今日だけですべての仕組みを完成させることはできないにせよ、とっかかりとなる仕組みだけでも、作っておきたいと思います。
少し考えて、IFTTTを使うことにしました。IFTTTでToodledoの完了タスクをEvernoteに蓄積する仕組みを、読書管理に応用することにしたわけです。
とりいそぎ、Toodledoに読書専用のフォルダを作り、Evernoteに読書専用のノートブックを用意しました。そして、3つのIFTTTレシピを作りました。
ひとますこれで、基本となる仕組みを組み立てることができました。
試験的に組み立てた仕組みなので、果たしてうまく機能するかはわかりませんが、ブログ記事として形にすることは、この仕組みを育てるための最良の手段です。ということで、この仕組みをブログ記事にします。
2.ToodledoとIFTTTで、Evernoteでの総合的な読書管理のとっかかりを作る仕組み
(1) Toodledoの読書専用Folderに『書名』タスクを登録し、完了にする
a.読書専用Folderと『書名』タスク
Toodledoに、読書専用Folderを作ります。そのFolderには、本をタスクとして登録します。タスクのタイトルは、「『書名』」という形式にします。
すると、読書専用Folderには、たとえば、『Evernote「超」知的生産術』とか『獣の奏者(王獣編)』といった書名のタスクが並びます。
Toodledoの読書専用Folderは、こんな感じになります。
b.『書名』タスクを登録するタイミングと、完了にするタイミング
読書専用Folderに『書名』タスクを登録するタイミングは、いくつ考えられます。興味を持ったとき、買ったとき、読み始めたとき、1回目を読み終えたとき、などなど。読書は段階的に進んでいきますので、その段階のどこかでToodledoへ登録することになります。
私は、とりあえず、その本を読み始めたとき、にしました。この点は、今後、変更するかもしれません。
また、登録した『書名』タスクを完了にするタイミングも、いくつか考えられます。読み終えたとき、再読したとき、読書メモを作ったとき、ブログ記事を書いたとき、などなど。
私は、読み終えたとき、にしました。これも、今後、仕組み全体との関係で、変えるかもしれません。
c.Toodledoのポイント3点
ともあれ、Toodledoのポイントをまとめると、次の3つです。
- Toodledoに、読書専用Folderを作り、『書名』という形式のタイトルで、本をタスクとして登録する
- タスクを登録するタイミングは、とりあえず、その本を読み始めたとき
- タスクを完了にするタイミングは、とりあえず、その本を読み終えたとき
(2) IFTTTのレシピ3つ
次に、IFTTTのレシピを作ります。とりあえず私は、次の3つのレシピを作りました。
a.Evernoteのひとつのノートに、読んだ本を集約する
ひとつめは、Evernoteに読んだ本リストノートを作るレシピです。
IFTTTの内容としては、Toodledoの読書専用Folderに登録したタスクを完了にしたら、Evernoteの「Read」というノートに、Toodledoのタスク名を時系列で追記する、というものです。
トリガーがToodledoの特定Folderのタスクが完了になったとき、アクションがEvernoteのノートに追記、です。
すると、Toodledoの読書専用Folderに登録してあった『書名』タスクを完了にすることで、Evernoteの「Read」というタイトルのノートに、読んだ本の『書名』が追記されていきます。Readノートは、読んだ本リストになります。
※注意点としては、Evernoteのノートタイトルに日本語を使わないことです。IFTTTのEvernoteチャンネルの「Append to a note」のActionは、追記するEvernoteのノートのタイトルに日本語が入っていると、うまく機能しないようです。
b.Evernoteのひとつのノートブックに、読んだ本のノートを作る
ふたつめは、Evernoteの読書用ノートブックに、読んだ本のノートを作るレシピです。1冊読み終えるごとに、ひとつのノートを作ります。
IFTTTの内容としては、Toodledoの読書専用Folderに登録された『書名』タスクが完了になるごとに、Evernoteの「Book」ノートブックに、「『書名』読了(読んだ日)」というタイトルのノートを新規作成する、というものです。
1冊読み終えるごとにひとつのノートを自動的に作るのは、なんのためでしょうか。Evernoteの中に、その読んだ本についてのメモを書く場所を用意するためです。
つまり、自動的にEvernoteの中にその本について書けるノートが用意されれば、その本について、何か書く気になるのではないか、と期待しています。
このレシピで生成されるノートは、ひとつのノートブックに全部放り込みます。そこで、整理のために、『書名』という形式のタグをつけます。
なお、『書名』タグは、今後、Evernoteを総合的な読書管理システムとして使うために、活用できたらいいなと思っています。
c.Evernoteのひとつのノートブックに、読みはじめた本のノートを作る
みっつめは、Evernoteの読書用ノートブックに、読みはじめた本のノートを作るレシピです。1冊読みはじめるごとに、ひとつのノートを作ります。
このレシピの役割も、ふたつめのレシピと同じです。Evernoteにその本の場所を作ることによって、自分がその本の何かをEvernoteに書きたくなることを期待する、ということです。
読み始めた段階と読み終えた段階のどちらで作るのがいいのか、考えてもよくわからなかったので、どちらも作ってみることにしました。
(3) これをとっかかりに、総合的な仕組みへ
さて、このように、Toodledoで読書専用フォルダを作り、IFTTTで3つのレシピを作りました。
でも、もちろん、これだけでは、Evernoteに読書経験のすべてをしまうことはできません。
ここで作った仕組みは、それだけでは、価値あるものをEvernoteに蓄積してくれません。
ここで作った仕組みの役割は、とっかかりです。Evernoteに読書経験のすべてを蓄積するとっかかりとして、Toodledoの読書専用フォルダとIFTTT3つのレシピがうまく機能してくれるといいなあと期待しています。
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