Evernote内のエントロピーが増大しているけれど、意外と困っていないのは、なぜなんだろうか。
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Evernote
目次
1.Evernote内のエントロピーが増大してきた
(1) Evernoteの整理に注ぐエネルギーを減らした
個人的なことですが、ここ1,2ヶ月ほどの間、多少ではありますが、やるべきことが増えています。やるべきことが増えたら、その分何かを減らす、というのが、私の基本的な方針です。全体のキャパシティは限られてるので、ムリしないことにしてます。
何を減らそうかなあと考えた結果、今回は、Evernoteの整理を減らすことにしました。Evernoteは、いまや私にとってかなり大きな存在なので、Evernoteとどう付き合うかについては、いろいろと試しておいたほうがよかろうと思い、今回、ためしに、Evernoteの整理を減らしてみることにしたわけです。
たとえば、従来、私は、Evernoteでインボックスゼロ的な運用をしていました(Evernoteを気持ちよく使い続けるための、「受信箱を空にするというルール」)。でも、これをやめました。
また、従来、私は、Evernoteでブログ記事を書くときに、わりと細かくノートブックを分けて、原稿の進行に応じてノートをノートブック間で移動させる、ということをしていました(Evernote×ブログ記事。すき間時間を活用してブログ記事を栽培する方法)。でも、これもやめました。
さらに、私は、主に社会的な役割ごとにノートブックを分けていて、できる限り、該当するノートブックにすべてのノートを分けるようにしていました。でも、これもやめました。
(2) エントロピー増大法則に従って、秩序が崩壊した
世の中には、エントロピー増大法則というものがあります。私は、このエントロピー増大法則というものを、かなり信用しています。
今回、Evernoteの整理をやめてわかったことのひとつは、Evernoteにも、エントロピー増大法則が妥当する、ということです。知ってたけど、再確認、です。
Evernoteに秩序を整えるためのエネルギーを注がなければ、Evernote内のエントロピーは、増大します。
たとえば、インボックスゼロ的な運用をやめた結果、2ヶ月前までは基本0個だった私のデフォルトノートブック内のノート数は、今日現在、367個です。いろんなノートが、雑然と放り込まれています。
また、ブログ原稿についても、以前は、原稿の段階ごとでノートブックがわかれていたのに、今は、書きかけの原稿がいくつかのノートブックに散在している上に、投稿済みの記事と書きかけの記事が同じノートブックに入っている状態です。
エントロピー増大法則に従って、私のEvernote内の秩序も、自然と、崩壊しました。
2.でも、意外と困っていない
Evernoteの整理をやめてみることにしたとき、私は、Evernote内のエントロピーが増大すると、困るだろうなあ、と予想していました。どれくらい困るかは予想がつきませんでしたが、大なり小なり困るだろう、と思っていました。困ることを覚悟で、半分試験的に、Evernoteの整理をやめてみました。
でも、幸か不幸か、というか、まあ、幸なのだと思うのですが、この予想は今のところ、外れています。現状、私は、意外と困っていません。
たとえば、今でも私は、Evernoteでブログ記事を書いています(ブログ記事の原稿を書くなら、Evernoteが一番。アイデアを、素早くキャッチし、気長に育てる。)。ブログ記事を書くためのノートブックの使い方はグチャグチャになってしまいましたが、それでも、今でも、Evernoteは、ブログ記事を書くために、大いに活躍してくれています。
また、今でも私は、Evernoteに子どもの成長記録ノートを残し、そのノートを妻や実家の両親と共有しています(我が家で大活躍!子育てを彩る、Evernote子ども成長記録ノートの作り方と共有方法)。私のデフォルトノートブックの中がどんなに無秩序になっても、Evernote子ども成長記録ノートを保存しているノートブックの中は、全然影響を受けていません。
Evernote内のエントロピーはずいぶんと増えました。でも、私がEvernoteから受け取っているメリットは、以前と変わらないような気がします。私は意外と困っていません。
3.意外と困っていないのは、なぜか
(1) 意外と困っていないのは、なぜか、を考える意味
Evernote内の秩序が崩壊した今でも、自分が意外と困っていない。これは、わりと大きな発見でした。
これまで私は、Evernoteを活用するには、Evernote内に秩序を与えなければいけない、と考えていました。そして、どうやってEvernoteを整理したらいいんだろうか、ということを、しばしば考えていました。
でも、Evernote内の秩序が崩壊した今、私は、困っていません。であれば、そもそもEvernote内に秩序を与えようとする必要はないのではないか、という気もします。
ここには、Evernoteの使い方を考える上で、なにか役に立ちそうなヒントが潜んでいる気がします。そこで、「意外と困っていないのは、なぜか」ということを考えてみます。
(2) 散らからないから&見つかるから
意外と困っていないことの理由を具体的に考えてみると、どうやら、それは、散らからないから&見つかるから、という2つです。
a.散らからない
まず、Evernote内の秩序が崩壊していても、パッと見、Evernoteは、散らかりません。散らからないので、秩序が崩壊していても、気になりません。
これとの比較として、たとえば、本棚を考えてみると、本棚ではこうはいきません。本棚のエントロピーが増えた状態とは、本棚の本がきちんと分類されていなかったり、本棚に入りきらない本が本棚の上に積まれていたり、縦に並べてある本の上に横向きに押し込まれていたり、という状態です。
このとき、その本棚は、パッと見、散らかっています。秩序がなくて、雑然としているように見えます。私は、その本棚を見るたびに、本棚の秩序が崩壊していることを強く意識し、気が滅入るでしょう。
でも、Evernoteは違います。デフォルトノートブックに300を超えるノートが分類されずに入っていても、アイデア段階のブログ原稿を入れるべきノートブックに投稿済みの記事が入っていても、パッと見、Evernoteは散らかりません。Evernoteを開くたびに気が滅入る、ということはありません。
Evernoteは、秩序が崩壊していても、パッと見は、散らかりません。だから、私は、Evernote内のエントロピーが増大していても、困っていません。
b.目的のノートを見つけられる
次に、Evernote内のエントロピーが増大していても、私は、たいてい、目的のノートを見つけることができます。少なくとも、Evernoteが秩序を失ってからのこの1、2ヶ月で、目的のノートを見つけることができなかった、という事態は発生しませんでした。
Evernoteが、Evernote内に秩序がなくても、目的のノートを見つけられる理由は、次の3つです。
第一に、自分のノートすべてを表示できるビューがあります。「すべてのノート」というやつです。更新日の新しいものが上に来る並び順に設定し、「すべてのノート」を選択すれば、最近使ったノートは、上の方に来ます。これだけで、たいてい、目的のノートは見つかります。
第二に、Evernoteには、優秀な検索機能が用意されています。たいていはフリーワードで検索するだけで、目的のノートに出会うことができます。これに、ノートを作った時期や、何経由で作成したノートか、などを加えて検索すれば、ほぼ100%です。そのため、あらかじめノートブックやタグで秩序を与えておかなくても、目的のノートを見つけられます。
第三に、Evernoteの「関連するノート」機能です。「関連するノート」機能は、現在編集中のノートと関連するノートを3つ提示してくれる機能です。本来、関連するノートを表示する機能だと思うのですが、目的のノートを探すためにも使えます。たとえば、「以前Googleカレンダーを記録に使うことを書いたノートがあるはずなんだけれど。」と思ったら、新しいノートを作成して、その新しいノートに、Googleカレンダーを記録に使うことに関する考察を徒然と書きます。すると、「関連するノート」欄に、Googleカレンダーを記録に使うことを書いたノートが、かなりの高確率で表示されます。
Evernoteは、エントロピーが増大していても、目的のノートを見つけることができます。このことも、Evernote内のエントロピーが増えているにもかかわらず、私が意外に困っていないことの理由の1つです。
(3) もう少しの間、Evernoteを整理しないで使ってみて、その後、Evernoteをどう整理するかを、見なおしてみる
今、私のEvernoteは、雑然としています。でも、私は、意外と困っていません。この理由は、Evernote内のエントロピーが増えても、Evernoteは散らからないし、目的のノートは見つかるから、というものです。
これはなかなか素敵な気づきでした。もうしばらく経って、今の私のバタバタが落ち着いて、やるべきことが減ってきたら、Evernoteをどう整理するかを、見なおしてみようかと思っています。
とりあえず、その余裕ができるまでは、引き続き、Evernoteの整理をすることなく、Evernoteを使い続けていくつもりです。
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