ブログによって読書からの収穫を増やす
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本
目次
1.ブログをすることで、読書からの収穫が増えた
私は、このブログ「単純作業に心を込めて」から、たくさんのメリットを受け取っています。その中のひとつは、「ブログをすることで、読書からの収穫が増えた」ということです。
私がこのブログに書いたエントリの多くは、何らかの点で、読書と関連しています。正面から書評という形で書いたエントリもあれば、書評ではないけれど明示的に特定の本のことを書いたエントリもあります。また、明示的に本のことを書いていないけれど、本から連想したことを書いたエントリもあります。
読書に関連したエントリを書き続けてきた経験から思うのは、読書に関連したエントリをブログに書くと、読書から得られる収穫が増える、ということです。たとえば、内容の理解が深まる、記憶に定着する、学んだ内容をすぐに使ってみることができる、Twitterなどで読んだ本の魅力を語り合うことができる、等々です。
さらに、最近感じることは、ブログによって読書からの収穫を増やすための方法は、【読書の後】に書評や関連エントリを書くだけではありません。【読書の前】や【読書の間】にも、できることがあります。
そこで、ブログによって読書からの収穫を増やす方法を、【読書の前】、【読書の間】、【読書の後】に分けて、考えてみます。
2.ブログによって読書からの収穫を増やす方法
(1) 読書の前=関連するテーマのエントリを書くことで、予習をする
読書の前にできることは、予習です。
読書からの収穫は、その本の客観的な価値とその本を読むときの自分の主観的な状態によって決まります。
読書からの収穫=読書対象である本の客観的な価値×読書をするときの自分の主観的な状態
自分の主観的な状態にぴたりと合う本を読むと、あたかもパズルのピースがカチリとはまるように、その本から大きな収穫を得ることができます。
自分の主観的な状態にぴたりと合う本を読むためには、自分の主観的な状態に合う本を選ぶという手段が一般的だと思います。でも、自分の主観的な状態をその本に合わせる、という手段もあり得ます。ここでいう読書の「予習」とは、自分の主観的な状態をその本に合わせる作業のことです。
ブログにエントリを書くことは、この「予習」のための、効果的な作業です。ある本を読むことに決めたら、その本のテーマと同じテーマを自分で設定し、ブログに何本かエントリを書きます。そうすると、そのテーマの周辺に、自分の興味関心や問題意識が深まっていきます。
そのテーマについての興味関心や問題意識が十分深まった後で、その本を読み始めると、読書するときの自分の主観的な状態がその本の客観的な価値と合致しやすいので、読書からの収穫は増えます。
●読書の前に、その本のテーマと同じテーマでいくつかのエントリを書くことで、予習をする
(2) 読書の間=ブログに書くエントリを脳内で作成しながら読むことで、能動的な読書をする
読書の間にできることは、ブログに書くエントリを脳内で作成しながら読む、ということです。
読書からの収穫を高めるために大切なのは、能動的な読書です。
受け身で本からの知識を吸収するだけでは、読書からの収穫は増えません。本に含まれる知識を検証したり、論理の筋道に穴がないかを確認したり、抽象的な説明の具体例を考えたり、能動的な作業をしながら読むと、読書からの収穫は増えます。
この能動的な読書のためには、ブログに書くエントリを脳内で作成しながら読む、ということが有効です。
エントリを脳内で作成しようとすると、まず、ブログのネタになりそうなアイデアに対するセンサーが働きますので、本の中から価値あるものを見つけやすくなります。また、ブログエントリとして組み立てようとすることで、自分の問題意識とその本の内容の関連を考えたりします。
もちろん、読書の間は、読み進めることが第一なので、脳内で作成するブログエントリは、いくつもの断片に過ぎません。しかし、断片であっても、最終的にブログエントリという形に結実させることを前提にして読むことが、能動的な読書を可能にしてくれます。
●読書の間に、脳内でブログエントリを作成することで、能動的な読書をする
(3) 読書の後=その本に関連するエントリを書くことで、読書を具体的な形にする
読書の後にできることは、その本に関連するエントリを書くことで、読書を具体的な形にする、ということです。
読書からの収穫を高めるためには、読書の後の行動が大切です。ひょっとすると、読書の前や読書の間よりも、読書の後の方が大切なのかもしれません。
せっかくよい読書をしても、読みっぱなしでは、その読書からの収穫は、自分に定着せず、少しずつ消えてしまうような気がします。そこで、読書からの収穫が消えてしまわないように、読書の後、できるだけすぐに、読書を具体的な形にすることが大切です。
具体的な形にするとは、次の2つのことを意味します。
ひとつめは、本の内容をまとめることです。読書メモを整理したり、本の要約を作ったり、書評を書いたりすることです。
ふたつめは、本の内容を実行してみることです。たとえば、「成功の秘訣はあたえること」という本を読んだら、とりあえず、ささやかでもいいから、「あたえること」を実行してみます。
本の内容をまとめるにも、本の内容を実行するにも、ブログは役に立ちます。書評エントリは、本の内容をまとめるための、もっとも効果的な手段です。また、その本に関連するエントリを書くと、自然と、本の内容を実行してみることができます。
●読書の後に、その本に関連するエントリを書くことで、読書を具体的な形にする。
3.読める冊数は減るが、収穫は増える
これらを全部まじめに実行すると、たくさんの時間がかかります。なにせ、1冊の本を読む前に、その本と同じテーマに関連するエントリをいくつか書くわけですから、目的の本の1ページ目にたどり着くのも一苦労です。
当然、読める冊数は減ります。実際、私も、ブログによって読書からの収穫を増やすということを意識するようになって、読める冊数は減りました。
でも、私が読書をする目的は、一冊でも多くの本を読むことにはなくて、読書から収穫を得ることにあります。そのため、たとえ読める冊数が減るとしても、読書から得られる収穫が増えるなら、私はそれを選びます。
世の中には、いろんな読書術があります。好みや能力、身を置く環境などによって、ふさわしい読書術は十人十色だと思うのですが、現在の私についていえば、一番機能している読書術は、ブログです。
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