結城浩先生の『数学文章作法 基礎編』を読んでから、『文章教室』2014期生のクラスメイトができるまで(あるいは、『文章教室』2014期生へのお誘い)
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最終更新日:2014/04/23
書き方・考え方
1.はじめに
ここ1ヶ月くらい、自分の中で、「文章を書く」ということへの関心が高まっています。
きっかけは、今月はじめに、結城浩先生の『数学文章作法 基礎編』(ちくま学芸文庫)を読んだことです。この本を読んで、私は、正確で読みやすい文章を書くための知識を学ぶことができました。そして、正確で読みやすい文章を書きたいと、改めて、強く願いました。
そこで私は、文章を書く練習を始めました。自分で練習メニューを設定して取り組んだり、練習に使える教材を探したりしました。そんなとき、結城先生の『文章教室』というコンテンツに出会いました。
一読してすぐに、私は『文章教室』を気に入りました。そして、読んでるだけではもったいないと直感し、勝手に『文章教室』に入学しました。
とはいえ、ひとりでEvernoteに書いているだけではさみしいので、ブログ記事として公開しました。すると、『文章教室』2014期生のクラスメイトができました。
今、私は、『文章教室』2014期生のクラスメイトと一緒に、文章を書く練習をしています。文章を書く練習は、自由で、楽しいです。
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この一連の経緯を、この過程で書いたブログ記事を整理しながら、ふり返ります。
2.『数学文章作法 基礎編』(結城浩著・ちくま学芸文庫)を読む
(1) 『数学文章作法 基礎編』で、「読者のことを考える」を知る
私は、『数学文章作法 基礎編』を、るうさん(@ruu_embo)からいただきました。こんな経緯だそうです。
実はサイン本をいただく前にこの本を購入していていたので、ブログ単純作業に心を込めての彩郎@irodrawさんに嫁入りさせました。思った通り?気に入っていただけたようでなにより(しめしめ?)です。
(シンプルで伝わる文章を書くために。[結城浩:数学文章作法 基礎編(ちくま学芸文庫)を読んで] | るうマニアSIDE-Bより)
『数学文章作法 基礎編』は、るうさんの思惑どおり、私のツボにはまりました。読了直後に私が書いた書評記事がこちらです。
読者のことを考えるって、こういうことだったのか!結城浩著『数学文章作法 基礎編』(ちくま学芸文庫)
(2) 『数学文章作法 基礎編』を踏まえて、リストを更新する
私は、本業の傍ら、大学で講義を担当しているため、(主にビジネス文書の)文章の書き方を指導する機会を与えられています。そのため、学生向けに、文章を書くために役立つ本のリストを作っています。
『数学文章作法 基礎編』を読んだ私は、この本をリストに入れなければ、と感じました。『理科系の作文技術』(木下是雄著・中公新書)に匹敵するほどの基礎知識を学ぶことができて、しかも、『理科系の作文技術』よりも、読みすすめるのが楽という、希有な本だからです。
そのため、私は、すぐにリストを更新しました。
自分の考えを正確にわかりやすく伝える文章を書けるようになるために役立つ本のリスト
3.『文章教室』の存在を知り、勝手に入学する
(1) 文章を書く練習をしたい欲が高まり、練習メニューを組む~「メロンパンナちゃんの描き方」~
『数学文章作法 基礎編』のいいところのひとつは、単に正確で読みやすい文章を書くための知識を学べるだけではなく、正確で読みやすい文章を書きたいという気持ちにさせてくれるところです。
「なぜ、わかりやすい文章を書けるようになりたいのか」を考えたくなった理由
正確で読みやすい文章を書けるようになるためには、知識を学ぶだけではなく、練習が必要です。そのため、私は、文章を書く練習をしたいと思いました。
最初に思いついたのは、ブログを使って自分なりの練習メニューを設定し、取り組む、ということです。
そこで書いたのが、こちらの記事です。
これは、「絵の描き方を文章のみで表現する」という練習メニューです。
また、同じ内容を、別のスタイルでも書いてみました。私の大好きな項目番号付き階層文章です。同じ内容を別のスタイルで表現する、という練習です。
メロンパンナちゃんの描き方を覚えよう! メロンパンナちゃんの描き方を、項目番号付階層文章で詳細解説。
この2つの記事は、予想以上の反応をいただき、大変うれしく思いました。また、3名の方が、私の文章を読みながら、メロンパンナちゃんを書いてくださいました。(感動&感謝!)
「メロンパンナちゃんの描き方」を巡るもろもろは、私にとって、多くを得ることができた、貴重な経験でした。
(なので、今、「メロンパンナちゃんの描き方」関係の総括記事を書いています。自分としては、かなり大切になりうるテーマなので、気長にじっくり育てています。)
(2) 『数学文章作法 練習問題編』を探していたら、『文章教室』に出会う
文章を書く練習の楽しさに目覚めた私は、さらなる練習問題を求めました。
『論理トレーニング』に対する『論理トレーニング101題』のように、『数学文章作法 基礎編』に対応する『数学文章作法 練習問題編』があればいいのに、と思い、探しました。
ここで出会ったのが、同じく結城浩先生の『文章教室』です。『文章教室』を見つけたとき、私は、「『数学文章作法 練習問題編』がここにあった!」と、すごくワクワクしました。
こんなすばらしい企画があったんだ!結城先生の文章教室。『数学文章作法 基礎編』は、ここから生まれたんですね。納得。文章力を上げるために、練習は必要不可欠だし、とても効果的。だから、こういう企画の意義は大きいと思う。 http://t.co/oz9ZBkxNHp
— 彩郎 (@irodraw) 2014, 4月 12
(3) 『文章教室』に勝手に入学する
ワクワクしながら『文章教室』を読み始めました。でも、すぐに、「これは、読むものじゃない! 読むのはもったいない!」と直感しました。素朴に、「私は、『文章教室』に入学したい」と感じました。
『文章教室』の魅力は、結城先生と読者の方々の間で交わされる、生き生きとやりとりにあります。『文章教室』は2002年のコンテンツなので、2014年の現在では、止まっています。でも、2014年であっても、『文章教室』の練習問題に取り組めば、その生き生き感の一部を、再体験することができるはずです。
そこで、私は、ひとり勝手に、『文章教室』に入学しました。
まさに『数学文章作法 練習問題編』!結城浩先生の『文章教室』がすごい。
4.『文章教室』のクラスメイトができる
(1) 第1回の解答を公開
当初、私は、「Evernote上で練習問題を解く」という方法で、『文章教室』に勝手入学しようと考えていました。
でも、せっかく練習問題の解答を作るなら、それをブログ記事として投稿すればいいんじゃないかと思いました。
私が、第1回の解答をブログ記事として投稿したのは、この程度の軽い気持ちでした。
(2) なんと、我らが師匠(?!)のチャレンジ
しかし、そこからの展開は、うれしい誤算でした。
まず、なんと、あのらした先生、倉下忠憲さんが、同じく第1回にチャレンジしてくださいました。
さすが、プロの物書きです。
(3) 『文章教室』2014年期生のクラスメイト
そして、師匠(?!)の参戦により、『文章教室』の輪は、さらに広がります。
- 『文章教室』第1回にチャレンジ (るう) | るうマニアのnote | note
- 『文章教室』第2回にチャレンジ (るう) | るうマニアのnote | note
- 『文章教室(結城浩)』第3回にチャレンジ (るう) | るうマニアのnote | note
るうさんも、第1回に参戦してくださいました。るうさんの参戦は、第2回、第3回と続きます。
このように、ひとり勝手に『文章教室』に入学したつもりが、気づけば、『文章教室』2014期生のクラスメイトができました。
クラスメイトるうさんのチャレンジは、私の取り組み方とはまた違っていて、勉強になります。また、『文章教室』の楽しげな雰囲気をうまく表現していて、思わず、「そうそう、こういう雰囲気が『文章教室』の魅力なんだよ」と感じました。
(4) 第2回、第3回、第4回に取り組む
師匠(?!)とクラスメイトに勇気づけられ、私も、第2回、第3回、第4回に取り組みました。
『文章教室』練習問題実践記録・第2回「適切な単語を選びましょう」
『文章教室』練習問題実践記録・第3回「パラレリズムを使いましょう」
『文章教室』(結城浩)練習問題実践記録・第4回「自然な順序で書きましょう」
5.文章を書く練習は、楽しい
(1) 『文章教室』2014期生が、楽しい
最初に『文章教室』を読んだとき、私は、ワクワクすると同時に、「2002年、リアルタイムでここに参加したかったなあ」と感じました。
でも、今、私がらした先生やるうさんと一緒に取り組んでいるこの一連の流れは、まさに、『文章教室』2014期生です。そして、2014年であるからこそ、2002年とは別の形で、『文章教室』を盛り上げていくことができるのかもしれません。
@irodraw @hyuki 現代は私のように構造解析したり、彩郎さんみたく記事にしたり、生徒もそこから自己表現しつつ、今でも先生と交流をとれるというのがすごいと思います。(4回の続きを書きたくて仕方ない、、あのゆうきひろしくんはなんであんなに が、が好きなんだろう!(笑))
— るう@シャンパンロゼ (@ruu_embo) 2014, 4月 22
私は今、『文章教室』2014期生を、とても楽しんでいます。
(2) 「メロンパンナちゃんの描き方」も、楽しみたい
『文章教室』で、私は、文章を書く練習の楽しさを再認識しました。
同時に、自分で始めた練習メニュー「メロンパンナちゃんの描き方」を、もっと楽しみたいと感じました。
どんなことができるか、まだあんまり見えません。でも、のびのびと自由に、楽しんでいきます。
(3) 文章を書く練習は、自由で、楽しい
いろいろ書きましたが、私が言いたいことは、ひとつ(ともうひとつ)です。
文章を書く練習は、自由です。そして、文章を書く練習は、楽しいです。私は、文章を書く練習を、自由に、楽しみます。
(それから、『文章教室』2014期生は、新入生大歓迎です。)
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