いつの間にか知恵が蓄積されている
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仕事の方法論
目次
1.いつの間にか知恵が蓄積されている
(1) 知恵を整理して蓄積するのが大の苦手だけど、あこがれがある
おおざっぱな性格が災いして、私は、何かをするときに得た知恵を、自分で整理してどこかに整然と蓄積する、という作業が、大の苦手です。
学生のときも、ノートや資料を整理するのが苦手でした。授業のノートも、配布されたレジュメも、読んだ本も、全部ばらばらと本棚に突っ込んだままになっていました。
社会人として仕事をするようになっても、資料を整理したりメモをまとめたりということは、からっきしです。仕事のやり方をメモしても、そのメモはどこかに行ってしまいます。であればとひとつのノートに順番に書くようにしても、どこに何が書いてあるのかわからずに、そのノートを見直すことはありません。ためになったなあと思う研修に参加しても、その研修の資料やメモは、すぐにどこかに行ってしまいます。
昔も今も、知恵を整然と整理して蓄積している人を見ると、すごいなあと思います。学生のとき、友だちの下宿に遊びに行って、そこに講義ノートとファイルがキレイに並んでいると、光り輝いて見えました。職場の同僚が、ノートに仕事のやり方をまとめていたり、ファイルに資料を分類して収納したりしているのを見ると、すごいなあと感心しました。
知恵を整理して蓄積する、という作業を自分ではすることができないので、強くあこがれるのではないかと思います。
(2) いつの間にか知恵が整理されて蓄積されている、が理想
自分で知恵を整理して蓄積することは苦手。でも、自分の知恵が整理されて蓄積されている状態にはあこがれる。
そんな私にとって、自分が何もしなくても、いつの間にか、自分の知恵が整理されて蓄積されている、という状態は、理想です。
この状態を実現するには、どうしたらよいでしょうか。
ひとつの解決案は、人にやってもらう、ということです。私以外の誰かで知恵を整理するのが得意な人に、自分が得た知恵を片っ端から整理してもらいます。そうすれば、私自身が何もしなくても、私が得た知恵は、いつの間にか整理されて蓄積されています。
秘書さんの役割のひとつは、こんなことなのではないかと思います。秘書さんを雇えば、いつの間にか知恵が整理されて蓄積されている、という状態を実現することができそうです。
でも、もちろん、私には、自分の個人的な知的活動の整理と蓄積のために秘書さんを雇う、ということはできません。そこで、この案は却下です。
秘書さんを雇う以外に、いい方法はないでしょうか。
2.Gmail、Googleカレンダー、Evernoteで、いつの間にか知恵が蓄積されている
(1) Gmail、Googleカレンダー、Evernoteを使って、毎日を送る
ところで、私の毎日は、GmailとGoogleカレンダーとEvernoteで支えられています。
Gmailは、メールを送受信するために使っています。自分が使っているすべてのメールアドレスをGmailに集約しているため、Gmailのメールで受信したメールに目を通し、Gmailからメールを送信すれば、メールの処理は完了します。
Googleカレンダーは、スケジュールを管理するために使っています。自分のスケジュールをすべてGoogleカレンダーに入れているので、Googleカレンダーに記載されている予定を確実に抑えれば、予定をすっぽかすことはありません。
Evernoteは、いくつかの用途で使っていますが、ひとつのメインは、ブログ記事などの文章を書くことです。私は、仕事で作成する文章以外のすべての文章をEvernoteで書いています。そのため、Evernoteを開けば、すべての書きかけの文章にアクセスすることができ、そのどれでも、書き進めることができます。
このように、私はGmail、Googleカレンダー、Evernoteを使って、毎日を送っています。私にとって、これら3つは、それを使って何かをするための道具です。
(2) Gmail、Googleカレンダー、Evernoteに、いつの間にか知恵が蓄積されている
Gmail、Googleカレンダー、Evernoteは、何かをするための道具なので、私は、ここに何かを蓄積しよう、とは考えていません。
しかし、Gmail、Googleカレンダー、Evernoteを使い続けると、期せずして、これらの中に、自分にとってかなり有益な情報が蓄積されます。
たとえば、Gmailなら、相手のメール署名に書かれた連絡先の情報とか、メール経由で流れてくる議事録、自分がメールで同僚に送った原稿などが蓄積されます。
また、Evernoteで書き上げたブログ記事は、当然、Evernoteの中に残りますし、Googleカレンダーに追加された予定は、現実とのギャップをちょっと修正すれば、立派な行動ログです。
これの状態を、「いつの間にか知恵が蓄積される」と表現することは、きっと許されます。
Gmailですべてのメールを送受信し、Googleカレンダーですべてのスケジュールを管理し、Evernoteですべての文章を書く、という行動指針を立てれば、Gmailに、Googleカレンダーに、Evernoteに、いつの間にか、自分のいろんな知恵が蓄積されます。
(3) Gmail、Googleカレンダー、Evernoteで、蓄積された知恵を活かす
さらに、Gmail、Googleカレンダー、Evernoteなら、蓄積された知恵を活かすことも簡単です。
アナログのノートに自分の経験を時系列で綴っても、その後整理しなければ、そこに書かれた知恵を活かすことは困難です。この理由は、必要なタイミングで必要なメモに出会うことが難しいためです。
これに対して、デジタルなら、検索することができます。優れた検索機能が使えることが前提になりますが、優れた検索機能でデジタルデータを検索すれば、そこに必要な知恵が蓄えられていさえすれば、そのタイミングでまさに必要な知恵と出会うことが可能です。
Gmail、Googleカレンダー、Evernoteは、かなり優れた検索機能を持っています。ですから、Gmail、Googleカレンダー、Evernoteなら、いつの間にか蓄積された知恵を、きちんと活かすことができます。
3.Gmail、Googleカレンダー、Evernoteの真の力を引き出す
私の知的生活は、Gmail、Googleカレンダー、Evernoteを使うようになって、大きく変わりました。この大きな変化の理由は、Gmail、Googleカレンダー、Evernoteに、自分個人の知恵がいつの間にか勝手に蓄積され続けていて、いつでも私がその知恵を活用することができる、ということにあるのではないかと思います。
Gmail、Googleカレンダー、Evernoteの真の力を引き出すためには、Gmail、Googleカレンダー、Evernoteに、いつの間にか、自分の知恵が蓄積されている、ということを自覚するのがおすすめです。
Gmail、Googleカレンダー、Evernoteは、力を発揮すれば、とても優秀な秘書さんにだって負けません。
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