2万円の価値はあったのか? 東プレ製キーボードRealforce(SJ38C0)を買いました
1.2万円出してキーボードを買った理由
(1)Realforce購入
先日、デスクトップパソコン用のキーボードとして、東プレのRealforceを買いました。Realforceにもいろいろありますが、私が選んだのは、Realforce108UDKのキー荷重ALL30gモデル(型番:SJ38C0)です。
このキーボードの定価は税込み2万1000円です。Amazonでも、1万9000円ほどしました。
(2)キーボードに2万円を費やした理由
私が使っていたデスクトップパソコンには、もともとキーボードがついていました。そのキーボードは、まだ使えました。また、そのキーボードに具体的な不満点があったわけではありません。
それでも、私が約2万円を費やしてキーボードを新調した理由は、自分がいちばんたくさんの時間を注ぐ作業の環境を少しでも改善したかったからです。
私は、毎日の多くの時間を、デスクのパソコンに向かって過ごします。その間の大部分の時間を、キーボードを叩いて過ごします。ですから、デスクトップパソコンのキーボードを改善することができれば、改善の度合いが少しであっても、長い目で見れば、大きな効果が上がると考えました。自分がたくさんの時間を費やす部分を改善するための投資は、それが2万円程度なのであれば、惜しむ必要はないと判断し、購入に踏み切りました。
2.東プレのRealforce108UDKのキー荷重ALL30gモデル(型番:SJ38C0)を選んだ理由
キーボードに投資するといっても、キーボードにはいろいろな種類があります。いちばん高いものを買えば作業環境が改善される、というわけではありません。しかるべき調査や試行を行い、自分に合ったキーボードを選ぶ必要があります。私が東プレのRealforce108UDKにたどり着くまでの経緯は、以下のとおりです。
(1)キーボードにどんな種類があるのかを調べた
まず、どんな種類のキーボードがあるかを調べました。
ここでいう種類とは、無線か有線かとか、ユーザー設定可能な特殊キーがいくつあるかとか、どんな形をしているかなどの分かりやすい違いではありません。キーボードの基本である入力のための仕組みとして、どのような仕組みを採用しているか、です。この違いが、入力感覚、入力の重さ、音の違いに直結しますので、キーボードを選ぶ上で、いちばん大切な種類と言えます。
この意味でのキーボードの種類には、代表的なものとして、以下の4つがあるそうです。
a.メンブレン
メンブレンは、数でいえばいちばん多く採用されている方式です。キーの下にシート状の素材を敷き、その素材を押して接触させることにより入力を行う方式です。デスクトップパソコンに付属で付いてくるキーボードのほとんどが、メンブレン方式を採用しているそうです。
メンブレンキーボードとは【membrane keyboard】 – 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典
b.メカニカル
メカニカルキーボードは、キーひとつひとつの内側に機械式のスイッチやバネが仕込まれているキーボードです。キーを打つときに「カチカチ」というクリック感と打鍵音を伴います。
メカニカルキーボードとは【mechanical keyboard】 – 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典
c.パンタグラフ
パンタグラフは、メカニカルスイッチの一種だそうです。通常のメカニカルスイッチよりも簡素な機構を使っているそうです。構造的に薄くできるため、ノートパソコンで多く採用されています。
d.静電無接点方式
静電無接点方式は、静電容量の変化でキー入力を検知します。Realforceは、このタイプです。
(2)比較の視点を知る
機能面からすれば、比較の視点は、以下の3点ではないかと思います。(厳密には、もっとあると思いますが、私にとって大切なのは、この3点かなと思います。)
a.キーストローク(深さ)
まず、キーの深さがあります。ひとつひとつのキーがどれくらい深く押し込まれるか、です。
キーの深さには、どれくらい深く押すことができるかという可動域の問題と、どれくらい深く押せば反応するかという問題があります。
b.キーを押す重さ
次に、キーを押す重さがあります。キーを押すためにどれくらいの力が必要か、です。軽いと35gくらいで重いと60gくらいではないかと思います。
長時間タイピングをするためには、ある程度軽い方がつかれません。他方、それ相応に重い方がよいという人もいるため、軽ければいいというわけではありません。
c.キーを押したときの音
最後に、キーを押したときの音の問題があります。カシャッと音が鳴ることが好きな人もいれば、できる限り静かにタイピングしたいという人もいます。これも、静かであればあるほどいいわけではなく、好みと使用環境によって決めるべき問題です。
(3)自分の好みを知る
キーボードの性格は、これらの組み合わせで、千差万別です。自分に合ったキーボードを選ぶためには、まずは、自分の好みを知る必要があります。
自分の好みを知るためのスタートは、これまで自分が使ってきたキーボードのうち、どのキーボードが自分に合っていたのかを考えることです。
私の場合、Let’s Noteのキーボードがわりと好きでした。何が好きかと言えば、キーを押す重さが軽かったことと、タイピングの音が静かだったことです。同じ理由で、VAIO Xのキーボードもわりと好きです。
今までのデスクトップパソコンのキーボードもきらいではないのですが、少し重いかなと感じていたことと、音がうるさいのが好みではありませんでした。
これらを踏まえると、私の好みは、以下のとおりです。
- キーストロークは、どちらかといえば浅い方が好み。深くても問題ない。
- キーを押す重さは、できるだけ軽い方がいい。
- キーを押したときの音は、静かな方が好き。
(4)代表的な製品を知る
次に、代表的な製品を調べました。こだわりのキーボードとしては、以下のようなものが浮上しました。
東プレ Realforceシリーズ
静電容量無接点方式を採用した高級キーボードです。
音が静かで、キーを押す重さが軽いそうです。さらに、すべてのキーの重さを30gにしたモデルも存在します。
PFU HHKシリーズ
東大名誉教授の和田英一氏とPFU研究所が共同で開発したキーボードです。
キー配列にも少し特徴があるようです。
FILCO Majestouch2
ダイヤテックのメカニカルキーボードです。茶軸、黒軸、青軸、赤軸と、いろいろなものがあるようです。
FILCO Excellio
同じくFILCOブランドのパンタグラフキーボードです。
私の好みからすると、メカニカルは向かないと思われます。静電容量無接点方式かパンタグラフがよさそうです。そのため、RealforceとExcellioを候補に挙げました。
(5)キーボードを触って、好みにあったものを探す
ある程度当たりを付けたら、実際にキーボードにさわり、感覚を確かめます。キーボードを展示してある店頭に行き、さわるのがいいと思われます。
ヤマダ電機とビックカメラでこれらのキーボードを探しましたが、ありませんでした。そこでソフマップに行ったところ、Realforceが置いてありましたが、Excellioはありませんでした。
ソフマップに置いてあったRealforceは、キー荷重ALL30gのモデルでした。店員さんに頼み、Realforceを水平なところに置いてもらい、しばしさわらせてもらいました。パソコンと接続することも頼んでみたのですが、この点は、残念ながら対応してもらえませんでした。
いくつかキーを打ったところ、本当に軽くて、驚きました。音はそれほど静かだとは思いませんでしたが、軽さは大変気に入りました。Excellioを見ていない段階だったので、少し迷ったのですが、まあいいかと思い、購入を決断しました。
3.2万円の価値はあったのか?
東プレRealforce(SJ38C0)を使い始めて、約2週間が経ちます。では、2万円の価値はあったのでしょうか。
2万円の価値があったかは、分かりません。しかし、いい買物をしたと思っています。後悔は全然ありません。
使い始めた日は、キーの重さが軽すぎて、違和感を覚えました。ALL30gモデルではなく、通常モデルの方がよかったかもしれないと少し思いました。しかし、2,3日使ったところ、このキーボードに慣れてきました。今ではすっかり快適です。
何よりも、キーボードを打っているだけで、何となく幸せな気持ちになることができるのがよいところです。お気に入りの道具をさわって時間を過ごすことで、気持ちが前向きになります。計測はできないですが、おそらく、
お気に入りのものを使うのは、生産性向上に役立つのではないかと思います。
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