Toodledoを使う(9) 締め切り日のレベルを分けるため、Contextを使う
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最終更新日:2012/07/13
Toodledo
目次
1.3種類の締め切りを区別したい
(1)すべてのタスクに締め切りを設定する
私は、Toodledoを、締め切りと案件つきのタスクリストとして使っています。私にとっては、タスクに付与する要素の中で一番大切なのは、締め切りです。私がToodledoに求めるものの第一は、それぞれのタスクの締め切りがいつであるかを管理し、明確にすることです。このためには、タスクに締め切りを付けることが必要です。したがって、私は、原則として、Toodledoに入力するすべてのタスクに、締め切りを設定しています。
(2)3種類の締め切り
しかし、締め切りといっても、いろいろなものがあります。私の場合、大きく分けると、以下の3つです。
a.絶対的な締め切り
まず、典型的な締め切りがあります。締め切りまでに絶対に完了させる必要があり、締め切りを過ぎることは許されないという締め切りです。確定申告の締め切りやキャンペーンの応募期間は、これにあたります。
b.身内との関係での締め切り
次に、絶対的な締め切りではないものの、その締め切りを過ぎると、他者に迷惑をかけてしまう、という締め切りがあります。上司の決裁を仰ぐ必要がある企画書のドラフト提出時期や、同僚から頼まれた調査レポート完成時期などが、これにあたります。状況に応じて適宜締め切りを動かすことがあるかもしれませんが、基本的には、動かしてはいけない締め切りです。
c.自分なりの作業完了目安・目標
最後に、自分なりの作業完了目安や目標としての締め切りがあります。
たとえば、2ヶ月後に予定されている企画書提出というタスクの準備として、2週間後に必要調査完了、3週間後に大筋考える、1ヶ月後にドラフト作成、1ヶ月半後に同僚の意見をもらう、締め切り直前に提出準備の事務作業、などのタスクを追加します。絶対的な締め切りを守るために、その締め切りまでの間に、目安となる作業完了時期を設定する、というものです。
この締め切りは、他者との関係での締め切りではないため、この締め切りを守れなくても、誰にも迷惑はかかりません。緊急なことが発生した場合や状況に変化があった場合は、臨機応変に、この締め切りを再設定すればよいしめきりです。しかし、この締め切りを守れない状態が続くと、徐々に自分の首を絞めてしまいます。この締め切りは、絶対的な締め切りを持つタスクを、締め切りまでに余裕を持って完了するために、大切な締め切りです。
(3)締め切りを区別したい
これら3つの締め切りは、少なくとも以下の点で、異なります。
- 万一、締め切りを過ぎてしまった場合、誰かに迷惑をかけるのか、それとも、自分が苦しくなるだけか
- 状況に応じて締め切りを変更することができるか、締め切りを変更した場合、取り返しはつくか
したがって、タスクに設定された締め切りが、3つの締め切りのどれなのかを、区別したいと思います。
2.締め切りを区別するため、Contextを使う
(1)どのFieldsを使うか
では、Toodledoにおいて、この区別を実現するために、どのFieldsを使えばよいのでしょうか。
使えそうなものは、TagかContextです。私は、Contextを使うことにしました。ひとつのタスクにひとつのContextしか付与できないこと、Contextの選択肢を自分で決めることができること、というToodledoにおけるContextの性質が、締め切りの性質を区別するために使うのにふさわしいと考えたためです。
締め切りを区別するためにContextを使う場合、3つの締め切りをContextとして設定します。そうすれば、ドロップダウンリストから締め切りの種類を選択することができます。
※Contextの本来の使い方
なお、本来、Contextは、状況とか文脈などという意味です。そのタスクをどのような状況で行うのか、そのタスクを実行できるのはどのような文脈なのかという要素です。GTD本には、「電話」「コンピュータ」「仕事場」「家」などのContextが登場します。それぞれ、「電話を使って片付けるタスク」「コンピュータを使って片付けるタスク」「仕事場で行うタスク」「家で行うタスク」といった意味ではないかと思います。
うまく使えば、Contextは、タスク管理において、大きな力を発揮します。たとえば、「電話」のContextがついたタスクは、電話が手元にないときには表示されません。「仕事場」のタスクが表示されるのは、仕事場にいるときだけです。
このような使い方でContextを使うのであれば、締め切りを区別するためには、別の要素(たとえばTag)などを使うとよいと思います。
(2)Contextの設定
私は、以下のようにContextを設定しました。
- a.絶対
- b.身内
- c.自分
- 頭に「a.」「b.」「c.」をつけたのは、並び替えのためです。
- 「a.絶対」等のように、短くしたのは、Toodledoの表示において、Contextに多くの横幅をとりたくなかったためです。
- また、Fieldsの並び順として、Due Dateのすぐ右側にContextを持ってきました。
- さらに、タスクのソート条件として、Due Dateの次にContextを設定しました。
3.Contextで3種類の締め切りを区別することの効用
Contextで3種類の締め切りを区別することには、以下の効用があると感じます。
(1)絶対的な締め切りがまぎれない
まず、絶対的な締め切りがまぎれてしまわないことです。
絶対的な締め切りは、絶対的な締め切りなので、締め切りまでに絶対にタスクを完了させる必要があります。そのためには、その締め切りを目立たせることが大切です。
絶対的な締め切りのContextである「a.絶対」のみを表示させれば、絶対的な締め切りを持つタスクがどれだけあるかを確認することもできます。また、並び順でDue Dateの次の基準をContextにすれば、同じDue Date内では、「a.絶対」Contextを持つタスクが上に来ます。
したがって、「a.絶対」Contextを持つタスクが目立つため、絶対的な締め切りを持つタスクがまぎれてしまいません。
(2)ゴールに向けた一連の作業を計画的に組み立てることができる
次に、気楽にタスクの締め切りを設定できるようになることによって、結果として、ゴールに向けた一連の作業を計画的に組み立てることができるようになることです。
「c.自分」という区分を作ることによって、タスクの締め切りを設定するという行為を、かなり気楽に行うことができます。
「c.自分」Contextがついた締め切りは、自分なりの目安なので、変更も自由です。とりあえず設定しておいて、状況に応じて締め切りをリスケジュールすることができます。
また、自分なりの締め切りを「c.自分」Contextとして区別しておけば、他者との関係での締め切り(「a.絶対」と「b.身内」)を目立たせることができるため、「c.自分」Contextの締め切りが数多くなっても、他者との関係での締め切りが埋没することがありません。
気楽にタスクの締め切りを設定できることによって、少し先にあるゴールに向けて、中間的な締め切りを自分なりにどんどん設定することができるため、ゴールに向けた一連の作業を、計画的に組み立てることができます。
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