タスクを管理しないと、「今やるべきことはない!」との判断を下せない
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仕事の方法論 タスク管理・スケジュール管理
目次
1.「今やるべきことはない!」という判断を下すには?
一日の仕事を終えて、職場を出るとき、「今日やるべきことは全部終わった!」と確信できれば、気分がいいです。帰宅後、家族との時間をゆったりとした気持ちで過ごせます。
休日に、「今やるべきことは、何にもない!」と確信できれば、ゆったりと時間を過ごすことができます。気が向くままに本屋をぶらつくことも、眠気にまかせて日だまりでまどろむことも、罪悪感ゼロで、楽しめます。
これらはいずれも、「今やるべきことはない!」という判断を下すことによって、得られる状態です。「今やるべきことはない!」という判断を下せてはじめて可能になる時間の過ごし方です。
私は、このような時間の過ごし方が好きなので、「今やるべきことはない!」という判断を、自信を持って、できるだけ簡単に、下したいと思います。どうしたらよいでしょうか?
2.タスクを管理するしか、方法はない
私のこれまでの試行錯誤によれば、方法はひとつです。タスクを管理することです。タスクを管理すれば、「今やるべきことはない!」という判断を過ごすことは、比較的容易です。他方、タスクを管理しなければ、「今やるべきことはない!」という判断を下すことは、たぶん、不可能に近いほど難しいことだと思います。
以下、私が試行錯誤の中で考察したことを、まとめます。
3.タスクを管理すれば、「今やるべきことは終わった!」という判断を下せる
(1) 手持ちタスクは、永遠にゼロにならない
まず、前提として、「手持ちタスクは、永遠にゼロにならない」と考えています。この命題は、ほとんどすべての人に一般的に妥当するのではないかと思います。
仮に、現時点で自分が抱えている手持ちタスクを全部リストアップしたとして、その全部を完了させたとしても、それらを全部完了させる頃には、新しいタスクがいろいろと追加されているため、手持ちタスクはゼロになりません。
したがって、「今やるべきことはない!」という状態は、自分の手持ちタスクがゼロである、という状態ではありません。私が目指すのは、手持ちタスクはたくさんあるにしても、「今やるべき」タスクはない、という状態です。
(2) 今やるべきタスクとそうでないタスクを区切る必要がある
手持ちタスクは残っているけれど、今やるべきタスクは残っていない、という状態を実現するには、どうしたらよいでしょうか。
今やるべきタスクと、そうではないタスクを区切るだけです。今やるべきタスクと、そうでないタスクを区別して、今やるべきタスクを全部終わらせれば、手持ちタスクは残っていても、今やるべきタスクは残っていない、という状態を実現できます。
(3) タスク管理システムは、タスクを区切ってくれる
では、自分の手持ちタスクを、今やるべきタスクとそうではないタスクに区切るには、どうしたらよいでしょうか。
これが、タスク管理の出番です。タスクを管理することによって、自分の手持ちタスクを、今やるべきタスクと、そうではないタスクとに、区切ることができます。
タスク管理システムによって、今やるべきタスクと、そうではないタスクを区切ることができれば、今やるべきタスクは、有限のタスクになります。有限の今やるべきタスクを全部片付ければ、残っている手持ちタスクは、全部、今やるべきとはいえないタスクだけです。
4.まとめ:タスクを管理する大きなメリット
まとめると、こういうことです。
「今やるべきことはない!」という判断を下せれば、いろんなメリットがあります。
しかし、手持ちタスクがゼロになることは、永遠にありません。ですから、手持ちタスクをゼロにすることによって、「今やるべきことはない!」という判断を下すのは、不可能です。
ではどうしたらよいのかといえば、自分の手持ちタスクを、「今やるべきタスク」とそうではないタスクに区切ればよいです。区切った上で、「今やるべきタスク」を全部片付ければ、「今やるべきことはない!」という判断を、自信を持って下すことができます。
私は、このことを、タスクを管理することの大きなメリットだと考えています。私がタスクを管理する一番の理由は、やるべきタスクを忘れないためではなく、「今やるべきことはない!」との判断を、自信を持って下すことができるように、ということです。
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