Gmailを使う(3) メールは、整理しないで、検索する(検索の基本と検索を意識したメールの使い方)
目次
1.Gmailにフォルダ機能がなくてもよい理由
Gmail以外のメーラーやウェブメールを使っていた人が、Gmailに移行して戸惑うポイントのひとつは、Gmailにフォルダ機能がないことです。Gmail以前のメーラーでメールを整理するといえば、メールをフォルダに分けて保存することでした。にもかかわらず、Gmailにはフォルダ機能がありません。そのため、Gmailを使い始める人は、フォルダ機能がないのにどうやってメールを整理したらよいのだ、と戸惑います。
これに対して、私の回答はシンプルです。
Gmailでは、メールを整理する必要はありません。Gmailでは、メールは、整理しないで、検索します。検索すれば、整理しなくても、たいてい、目的のメールを見つけることができます。
以下、Gmailを検索し、目的のメールを見つけるためのコツをまとめます。
2.Gmail検索のコツ
(1)Gmail検索の基本
まず、基本が大切です。Gmail検索も、Google検索と同じように、いろいろと高度な技があります。公式ヘルプを確認して、どんな検索方法を利用することができるかを押さえておくと、いざというときに役に立ちます。
(2)2つの素朴な検索
とはいえ、普通にGmailを使っている分には、それほど高度な検索を駆使しなくても問題ありません。全文検索と差出人・宛先検索を使えば、ほとんどの場合、目的のメールにたどり着くことができます。
a.全文検索
全部検索は、Google検索と同じような機能です。Gmailの件名や本文に記載された文字列を検索します。and検索、or検索が使えるのもGoogle検索と同じです。
Gmailは、Googleが提供するウェブメールだけのことはあり、適当なキーワードで全文検索をすれば、おおむね、求めているメールを発見することができます。
b.差出人・宛先検索
Google検索とはちがう、Gmail独特の特有の検索は、差出人・宛先検索ではないかと思います。メールは、差出人と宛先を持っています。この差出人と宛先をてこにして、目的のメールを探すのが、差出人・宛先検索です。
特定のメールを探す必要が生じたとき、誰とやりとりしたメールかは覚えている、というケースは多いと思います。誰とやりとりしたメールかを覚えていれば、その誰かをてこにして、差出人・宛先検索をすれば、その人とやりとりをしたメールが一覧で表示されます。
差出人・宛先検索は、いくつかの方法で可能です。
- まず、連絡先から行うことができます。目的の人の連絡先を開いて、「その他」から「最近のスレッドを表示」を選択します。
- 次に、目的の人とやりとりしたメールから行うことができます。「送受信者一覧を表示」の設定になっている場合、メールの右側に、そのメールに登場した送受信者の一覧が表示されています。目的の人を選び、メールマーク右側の▼(その他の操作)をクリックし、「最近受け取ったメール」をクリックします。
- 最後に、検索窓に直接目的の人の名前やメールアドレスを入力することでも検索できます。オートコンプリートを有効にしていれば、アドレスの一部や連絡先に登録した名前の一部を入力するだけで、候補となる連絡先が表示されます。したがって、この方法がいちばん手軽ではないかと思います。
(3)時期による検索との組み合わせ
全文検索も、差出人・宛先検索も、メールを送受信した時期と組み合わせて検索することができます。
検索窓右端の▼をクリックすれば、検索項目を詳細に指定できるようになります。検索対象の期間を絞れば、特定の時期にやりとりしたメールのみを検索できます。
3.検索を意識したメールの使い方
Gmailの検索機能を使えば、検索によって目的のメールにたどり着くのはそれほど難しいことではありません。しかし、普段から検索を少し意識して、メールを使うと、より検索の精度が上がります。
(1)全文検索を意識して、本文を書く
まず、メール本文を書くときは、全文検索を意識するとよいと思います。あとから全文検索しやすいように、と心がけるだけで、書き方が少し変わります。
ひとつの例として、イベントや組織の名称を正式名称で記載するか、略称のルールを決めておく、という点を説明します。
イベントや組織には、名称が付いています。正式名称が長い場合、自然発生的に略称が生まれることが多いです。しかし、思いつくままいろいろな略称を使っていると、メールの相手には通じるかもしれませんが、検索時に漏れてしまう可能性があります。
たとえば、「名古屋タスク管理・スケジュール管理勉強会」という組織があって、「ToodledoとGoogleカレンダーを使い始めるには~はじめの一歩勉強会~」というイベントを行うとします。打ち合わせためにメールをやりとりするときは、できる限り、「名古屋タスク管理・スケジュール管理勉強会」「ToodledoとGoogleカレンダーを使い始めるには~はじめの一歩勉強会~」という正式名称を記入するようにします。そうすれば、Gmailで検索するときに、この正式名称で全文検索をかければ、もれなく関連メールを拾うことができます。
これに対して、「名古屋タスク・スケジュール勉強会」と若干はしょってみたり、「最初の一歩講座」などと微妙にちがう名前を使うと、人間相手ならおそらく不自由はないでしょうが、Gmailの全文検索では、漏れる可能性が生じます(Gmail検索・Google検索は賢いので、近い単語なら拾ってくれるでしょうが、それを期待するのは危険です)。
(2)1メール1用件で、用件が変わったら件名を変える
次に、1メール1用件で、用件が変わったら件名を変える、という、メールの基本Tipsを徹底することが大切です。
Gmailの検索結果画面は、スレッド表示が基本です(スレッド表示をオンにしている場合)。そのため、ひとつのスレッドに複数の話題と膨大な数のメールが含まれている場合、そのスレッドから目的の箇所を探すことが手間になります。
これに対して、1メール1用件で、用件が変わったら件名を変える、ということを徹底しておけば、検索結果に表示されたスレッドから目的の箇所を探すのは簡単です。
(3)ラベルを貼ったりスターを付けたりする
Gmailのラベル機能は、フォルダの代替として使うよりも、メールを後から検索しやすくするための付箋のように使うのがよいと思っています。
あとから参照したいメールがあれば、適当なラベルをはったり、スター(いろんな色が使えます)を付けたりすると、検索がぐっと楽になります。
もっとも、この運用のためには、ラベルの貼り方、スターの付け方についての、簡単で明確なルールを準備しておくことが大切です。
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