バッテリーをボトルネックにしないAndroidの使い方を考える
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Android
目次
1.Androidのボトルネック:バッテリー
Androidが抱えている課題のひとつは、バッテリーの持ちです。
Androidのバッテリーの持ちが悪いことによって、たとえば、以下のような状態が生じます。
- 外出先で、バッテリーが切れてしまったため、電話やメールをすることができない
- 外出先で、バッテリーが切れそうなので、隙間時間があっても、Androidを使ってインターネットを見たり音楽を聴いたりすることができない
- 外出しようと思ったのに、Androidのバッテリー残量が少なかったため、充電する必要があったから、外出できなかった
これらはいずれも、バッテリーがボトルネックになり、Androidの活用が制約されるケースです。Androidの力を十分に発揮させるためには、バッテリーというAndroidのボトルネックを、少しでも改善する必要があります。
以下、なるべくバッテリーをボトルネックにしないためのAndroidの使い方を検討します。
まず、前提として、バッテリーの状態とバッテリー使用状況を把握する方法を説明します。
次に、バッテリーをボトルネックにしないための方策として、
- Androidで何をするかを見直す
- 設定と使い方を見直す
- 充電環境を整える
の3点を検討します。
2.現状を把握する バッテリーパックの状態とバッテリー使用状況を把握する方法
(1)バッテリーパックの状態を知る
端末のバッテリーの物理的な状態によって、バッテリーにどこまでの電気を蓄えることができるかが決まります。カタログ上1500mAhとなっていても、バッテリーが60%まで劣化していれば、単純計算で900mAhしかないことになります。
バッテリーパックの劣化具合によっては、いくら工夫をしてもあまり効果がなく、バッテリーパックの交換が唯一の解決手段である、というケースもありえます。
したがって、バッテリー対策の第一歩は、バッテリーパックの状態を知ることです。
docomoの場合、ドコモショップでバッテリーの状態を点検してもらうことができます。ドコモショップに行って、バッテリーの診断をしたいと伝えると、無料で診断してくれます。所要時間は5分もかかりません。バッテリー性能が何%残っているかを記載したレシートのような紙を受け取ることができます。
(2)バッテリー使用状況を把握する
次に大切なのは、どのアプリやどのプロセスがバッテリーを消費しているかを把握することです。
この把握には、Android OSの機能を使う方法と、アプリを使う方法があります。
a.Android OSの機能を使って、確認する
バッテリー使用状況は、Android OSの機能で確認することができます。GALAXY Sの場合、
メニュー→設定→端末情報→バッテリー使用量
で確認することができます。
ただし、ここに表示されるのは、充電が終わってからの使用量だと思われます。そこで、何度か確認することで、たくさんのバッテリーを消費しているアプリやプロセスを発見してください。
b.アプリ「Battery Mix」を使って、確認する
Battery Mixは、バッテリー使用状況を確認するアプリためのアプリです。
バッテリー使用量を監視し、グラフにしてくれる他、バッテリー使用が激しいときに動いていたアプリを確認することができます。
ただし、アプリ自体が多少バッテリーを消費するので、気になる方は、ある程度の監視を行って状況を把握したら、Battery Mixをアンインストールした方がいいかもしれません。もっとも、それほどたいした消費量ではないため、そこまで気にする必要はないと思います。
3.バッテリーをボトルネックにしないための対策を3つ
(1)Androidで何をするかを見直す
まず、バッテリーの持ちにいちばん大きな影響を持つのは、そもそもAndroidで何をするか、です。
当然ですが、いろいろなことをすればするほどバッテリーの消費は激しくなります。Androidはいろいろなことができますので、いろいろなことに使えます。しかし、できるからといって、する必要はありません。Androidの使い道を、本当に必要なことだけに絞れば、バッテリーの持ちは大幅に改善されます。
私のAndroidの用途は、主に以下のとおりです。
- メール(Gmail)
- カレンダー(Googleカレンダー)
- タスク管理(Toodledo)
- メモ(Evernote)
- 電話(docomo回線のみ)
- カメラ
これだけに絞ったら、バッテリーの持ちが、大幅に改善されました。
以前は、GoogleリーダーとPocketを使って、ブログやニュースサイトをAndroidから見ていました。しかし、ブログやニュースサイトは、Androidからこまめにチェックするよりも、デスクやリビングにいるときに、WindowsパソコンやiPadからまとめてチェックする方がよいと考えたため、GoogleリーダーとPocketをAndroidから見るのをやめました。
(2)設定と使い方を見直す
次に大切なのが、設定と使い方です。
a.ディスプレイ
(a)電力消費No.1に近いのが、ディスプレイ
Android OSやBattery Mixで消費電力を確認すると、おそらく、電力消費No.1に近いのが、ディスプレイではないかと思います。スマートフォンは、フルカラーの大きな画面を備え、画面が入力装置にも出力装置にもなっているため、ディスプレイの消費電力は、大きくなりがちです。
(b)明るさの設定
ディスプレイの消費電力を抑えるために効果が高いのが、明るさの設定です。自動調整をオフにして、画面を暗くすれば、ディスプレイの消費電力をある程度抑えることができます。
ただし、特に有機ELディスプレイの場合、画面を暗くすると、屋外での視認性が極端に落ちます。屋外での使用を考えるのであれば、自動調整をオンにするほうがよいと思います。
(c)自動消灯までの時間設定とボタンによる画面消灯
使っていないときに画面がつきっぱなしになっているのは、電力の無駄です。
これに対する対応として、画面の自動消灯までの時間を短くすることが考えられます。しかし、あまり短くしすぎると、画面を見ている最中に画面が消灯してしまうことがあります。
私は、自動消灯までの時間は長め(2分)に設定した上で、使い終わったら手動で画面を消灯する、という使い方をしています。
b.データ通信
(a)3G
設定によって、3G/GSMと3Gのみを切り替えることができます。
日本はすべて3Gのようなので、3Gのみにすると、多少はバッテリー消費を抑えることができるそうです。
設定→無線とネットワーク→モバイルネットワーク→ネットワークモード
(b)Wi-Fi
Wi-Fiに繋がる場所でなら、3GよりもWi-Fiにつないでおく方が消費電力が低いような気がします(体感上)。
他方、Wi-Fiに繋がらない場所でWi-Fiをオンにしておくと、端末がWi-Fiを探しに行くため、バッテリーが無駄に消費されます。
Wi-Fiのある場所ではWi-Fiをオンに、Wi-Fiのない場所ではWi-Fiをオフにしておくとよいでしょう。
なお、この切り替えを自動で行うために、タスカーというアプリを使うこともできます。
Tasker – Google Play の Android アプリ
自宅で自動的にWi-Fiをオンにする設定は、以下のページなどが参考になります。
[ tasker設定例~WiFiやマナーモードのオンオフを自動切替(1)~] by インテリ快適生活術
(c)Bluetooth
Bluetoothは、それほどバッテリーを食わないそうなのですが、使わないなら、オフにしておきます。
(d)GPS
GPSは、かなりバッテリーを消費します。しかも、GALAXY SのGPSは、あまり精度が高くありません。したがって、私は、常にGPSをオフにしています。
GPSをオフにしても、おおざっぱな位置情報ならモバイルネットワークの基地局から得られるようなので、地図を見るときなども、それほど不便はありません。
c.同期項目
アカウントと同期の設定において、同期する項目を設定できます。ここでも、たくさんの内容を同期すればするほど、電池を消費します。
中でも、Picasa Web Albumの同期は、それなりのバッテリーを消費します。Android端末からPicasa Web Albumをみる必要がない場合は、この同期をオフにしておくとよいと思います。
d.ウィジェット・ライブ壁紙
ウィジェットやライブ壁紙もバッテリーを消費します。
不要なウィジェットは削除します。(長押し→ゴミ箱)
こだわりがなければ、ライブ壁紙はやめます。
(3)充電環境を整える
「(3)充電環境を整える」は、消費を抑えるのではなく、なくなったら充電したらよい、という考え方です。バッテリーパックは消耗品ですが、多くのAndroidでは、交換も可能です。どんどん充電して、容量が少なくなったら、交換すればよいだけの話です。
a.モバイルブースターを持ち歩く
モバイルブースターがあれば、どこでも充電可能です。
私が使っているのは、パナソニック製のものです(リンク先のひとつ前のモデル)。カバンにひとつ入れておくと、安心です。
無接点対応USBモバイル電源 QE-PL202 商品概要 | 電池/充電器 | Panasonic
Amazon.co.jp: Panasonic Qi対応(無接点充電対応) USBモバイル電源パック リチウムイオン 5,400mAh 黒 QE-PL202-K: パソコン・周辺機器
公式サイトによれば、少なくともフル充電2回が可能とのことです。
b.いろいろなところに充電環境を作る
家電量販店等に行けば、スマートフォンを充電するためのサードパーティ製の充電アダプタが安く売られています。カバンにひとつ予備のアダプタを放り込んでおくと、コンセントさえあれば、どこでも充電できるため、便利です。
また、コンセントからUSBポートへ充電するためのアダプタも売っています。職場にひとつ備えておくと、Androidスマートフォンに限らず、いろいろなものを充電できるため、便利です。
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