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KindleからWorkFlowyへの「入口」を拡張するツール「kindle highlight to WorkFlowy」

公開日: : 最終更新日:2017/02/08 WorkFlowy,

1年ちょっと前に妄想していたこれ。

彩郎版のKindleハイライト取得ブックマークレットを構想する

実現しちゃいました!

KindleからWorkFlowyへの「入口」を拡張するツールです。これを使えば、WorkFlowyは、これまで以上に、読書ノートとしての力を発揮するんじゃないかと思います。

[前提]WorkFlowyでKindle本の読書ノートを作る

(1) WorkFlowy抜き書き読書ノート

WorkFlowyに取り込んだテキスト情報は、すべてがアウトプットの素材になります。この世に存在する様々な媒体の中で、テキスト情報の供給源としてもっとも厚みがあって豊かなものは、本ではないかと思います。だから、読書ノートは、WorkFlowyと最も相性のよい用途のひとつです。

私は、WorkFlowyで、本からの抜き書きを中核とする読書ノートを実践しています。「WorkFlowy抜き書き読書ノート」といいます。

Kindle本『集中講義 これが哲学』の読書ノート

Kindle本『ブログを10年続けて、僕が考えたこと』の読書ノート

WorkFlowy抜き書き読書ノート

WorkFlowyに取り込んだ本からの抜き書きは、WorkFlowyの中を流れ、自分のアウトプットの素材となります。

[具体例]本からの引用を格納した「トピック」は、WorkFlowyの中を、どのように流れていくのか?

また、WorkFlowyなら、どこからでも無限に深い階層を作ることができます。だから、あるひとつの抜き書きに触発されて、その場で長い文章を書き上げることも自由です。

深層からのスタート(読書ノートのメモが成果物に結実するひとつのパターン)

さらに、齋藤孝氏が提唱する三色ボールペン方式を実践することもできます。WorkFlowyは、理想的なデジタル三色ボールペンです。

Kindle本を、三色ボールペン方式で読む(kindle.amazon.co.jp × 「三色ボールペンWorkFlowy」)

(2) Kindleの個人ページ(kindle.amazon.co.jp)から、WorkFlowyに、ハイライト箇所を取り込む

Kindle本のハイライト箇所は、個人ページ(kindle.amazon.co.jp)からテキストデータの形で取得できます。

Kindleの個人ページ

Kindleの個人ページ(kindle.amazon.co.jp)はおもしろい

とはいえ、この個人ページのハイライト一覧から取得できるデータは、それほど使いやすい形ではありません。余計な文字列や装飾が入っているためです。

ブックマークレット「kindle highlight js」は、この問題を解消し、ハイライト一覧を使いやすいテキストデータに変換してくれます。

「Evernoteにいい感じに保存できるブックマークレット」と紹介されていますが、クリップボードにテキストデータを取り込むためにも活用できますので、WorkFlowyのためにも便利です。

ただ、この「kindle highlight js」、WorkFlowyにテキストデータを取り込むために使おうとすると、ちょっとした課題が残ります。

  • KindleアプリのURLスキームが、location番号のリンクに埋め込まれているため、プレーンテキストによるコピー&ペーストでは、取得できない。
  • 「Read more at」という文字列が、ちょっと余計
  • ひとつの抜書き&location情報がひとつのトピックの下にまとまると、もっとよい

これを解消するために構想したのが、「彩郎版のKindleハイライト取得ブックマークレット」だったわけですが、1年以上の時を越え、本日、マロ。さんの手により、形になりました!

それが、この記事の主題、

マロ。さんによる新作ブックマークレット「kindle highlight to WorkFlowy」

です。

[主題]ブックマークレット「kindle highlight to WorkFlowy」

(1) 種類(2×2=4種類)

ブックマークレットは、次の2種類です。

for PCが基本となるもので、ブラウザ上で新しいタブを開き、そこに整形したハイライトをOPMLで書き出します。

to memoflowyがMemoFlowyのURLスキームを利用できるバージョンです。同一端末に、MemoFlowyがインストールされている必要がありますが、MemoFlowyのURLスキームによって、WorkFlowyへの送信までを、一挙に処理してくれます。

それぞれ、ひとまとまりの抜き書きをbqトピック下にまとめる形式・フラットな形式という2種類で書き出すことができます。

  • bqトピック下にまとめる形式
  • フラットな形式

つまり、ブックマークレットは2×2で4種類。ご自身の環境に合わせて、好きなものをご利用ください。

(2) 使い方

a.kindle highlight to WorkFlowy for PC

事前準備として、ブラウザのブックマークに、ブックマークレットを登録してください。

kindle highlight to WorkFlowy for PC

それを前提にすると、次の3手順です。

  • 手順1 ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示する
  • 手順2 ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使う
  • 手順3 生成されたOPMLを、WorkFlowyにペーストする
手順1 ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示する

ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示します。

最初に表示されるのは、もっとも最近にハイライトした本なので、特定の本のハイライトを取得したいなら、その本のどこか適当な箇所をハイライトしてから、個人ページのハイライト一覧を表示するとよいかと思います。

Kindleの個人ページ

[2017-02-08追記]特定のKindle本のハイライトページを表示するには、マロ。さんによるブックマークレットも便利です。

すーうさん(@sourd)にもご教示いただきました。

手順2 ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使う

ブックマークレットを使います。

ブラウザのブックマークから、登録したブックマークを選択するだけです。

すると、このように、別タブにOPMLが生成されます。

OPMLが書き出される

手順3 生成されたOPMLをWorkFlowyにペーストする

あとはコピー&ペーストで、WorkFlowyにインポートするだけです。

こうなります。

OPMLをコピーする

WorkFlowyにペーストすると、きれいに段差が!

b.kindle highlight to memoflowy

事前準備として、ブラウザアプリ(SafariとかChromeとか)のブックマークに、ブックマークレットを登録してください。

kindle highlight to memoflowy

また、当然ながら、MemoFlowyが必要です。

これを前提とすると、次の3手順です。

  • 手順1 ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示する
  • 手順2 ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使う
  • 手順3 MemoFlowyによる送信を観察する
手順1 ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示する

ブラウザアプリで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示します。

スマートフォンのブラウザから、Kindleの個人ページを開く

スマートフォン対応ではないので見づらいですが、このページで読むわけではないので、気にすることはありません。

手順2 ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使う

ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使います。

パソコンと同じように、ブックマークから、登録したブックマークレットを選択するだけです。

すると、MemoFlowyのスプラッシュ画面が登場し、

MemoFlowyのsplash

MemoFlowyに切り替わります。

手順3 MemoFlowyによる送信を観察する

あとは、MemoFlowyにまかせておけば、WorkFlowyにハイライト箇所を送信してくれます。

気が向けば、WorkFlowy画面に切り替えて観察してください。

送信後は、こんな感じです。

MemoFlowyにKindleのハイライト箇所が取り込まれる

(3) WorkFlowyのトピック構造(bq版)

WorkFlowyに取り込まれるトピック構造を確認してみましょう。フラット版はフラットなので、bq版を説明します。

トピック構造は、次のとおりです。

  • 書名 by 著者
    • bq
      • ハイライト1
      • location
      • kindleのURLスキーム
    • bq
      • ハイライト2
      • location
      • kindleのURLスキーム

トピック階層構造を確認

a.親トピックは、「書名 by 著者」

親トピックは、「書名 by 著者」です。

本のタイトルと著者

b.ハイライトのひとまとまり

ひとつのハイライトとその関連情報が、ひとつずつ、「bq」というトピックの下にまとまります。

それぞれのまとまりの中には、ハイライト箇所・location番号・KindleのURLスキームの3つが格納されています。

抜き書きの構成要素

ちなみに、KindleのURLスキームをクリックすると、Kindleアプリが立ち上がり、ハイライト箇所を表示してくれます。

KindleアプリのURLスキーム

Kindleアプリ(PC)が起動する

WorkFlowyにKindleのURLを書いて、「読書ノート」を育てる

※ただし、iPhoneのKindleアプリでは、アプリは立ち上がるのですが、該当箇所の表示がうまくいかないようです。

[展開]WorkFlowyへの「入口」を拡張するための、ひとつの有力なあり方

先日、WorkFlowyへの「出口」と「入口」の基礎知識を整理しました。

WorkFlowyで文章を執筆するフローを構築するための、「出口」と「入口」の基礎知識

このとき、私は、

  • 「出口」は充実してきたけれど、
  • 「入口」はまだ伸びしろが残っている

と書きました。

今回取り上げたこの「kindle highlight to WorkFlowy」は、WorkFlowyの「入口」を拡張してくれる存在です。

この道具がしていることをすこし抽象的に観察すると、

  • 他のツールが管理している、情報の構造を持つテキスト情報を、
  • その情報の構造がWorkFlowyにおいてうまく反映されるように、整形し、
    • 行頭スペース数による整形
    • OPMLによる整形
  • WorkFlowyに取り込みやすいようにする
    • 別タブを立ち上げて、そこにコピーすべきテキストを表示する
    • MemoFlowyのURLスキームで、MemoFlowyからWorkFlowyにテキストを流し込む

ということです。

Kindleのハイライト一覧に限られるものではなく、大きな可能性を秘めたものだと言えます。

先日のアップデートで直接送信URLスキームを獲得したMemoFlowyの存在も大きいですので、今後、WorkFlowyの「入口」は、着実に強化されていくことでしょう。

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    子育てに没頭中のワーキングパパです。1980年代生まれ、愛知県在住。 好きなことは、子育て、読書、ブログ、家事、デジタルツールいじり。
    このブログは、毎日の暮らしに彩りを加えるために、どんな知恵や情報やデジタルツールがどのように役に立つのか、私が、いろいろと試行錯誤した過程と結果を、形にして発信して蓄積する場です。
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