普通のワーキングパパが『これからのエリック・ホッファーのために』を読むということの意味(「好きに没頭する」ための3つのヒント)
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単純作業に心を込める, 本
目次
1.『これからのエリック・ホッファーのために 在野研究者の生と心得』(荒木優太)
最初に本書を知ったとき、「自分には関係のない領域に属する本だ」と思いました。
「エリック・ホッファー? 何それ? 誰それ?」「在野研究者? ふーん、興味ない。」
でも、ちょっとした縁があって、私はこの本を読みました。
読みおえたとき、「この本は、今の私が読むべき本だった」と思いました。
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私は、ひとりのどこにでもいる普通のワーキングパパです。共働き家庭で子どもを育てながら、小さな組織でお給料をもらって働いています。私の人生は、「在野研究者」と関係のない領域で、動いています。
でも、そんな普通のワーキングパパである私にとっても、本書『これからのエリック・ホッファーのために』は、とても面白く、そして刺激的な本でした。
この記事では、『これからのエリック・ホッファーのために』の内容を紹介しながら、そんな普通のワーキングパパである私がこの本を読むことの意味を考えてみます。
2.『これからのエリック・ホッファーのために』は、どんな本か?
『これからのエリック・ホッファーのために』は、16人の「在野研究者」の生涯と業績をコンパクトに紹介することによって、「在野研究者」として生きていくということを考えるための材料を提供する本です。
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「在野研究者」とは、本書の著者である荒木優太さんの造語で、在野の研究者を意味します。本書の対象である「在野研究者」は、次の3つ限定を受けています。
- 大学に所属せず、大学から経済的に自立していること
- 論文的形式性を備えた文章を発表することで、研究を進めていること
- 故人であること
本書のタイトルにもなっているエリック・ホッファーその人も「在野研究者」のひとりなのですが、本書は、次の16人の「在野研究者」の生涯と業績を評伝形式で紹介します。
- 1 三浦つとむ(哲学・言語学)
- 2 谷川健一(民俗学)
- 3 相沢忠洋(考古学)
- 4 野村隈畔(哲学)
- 5 原田大六(考古学)
- 6 高群逸枝(女性史学)
- 7 吉野裕子(民俗学)
- 8 大槻憲二(精神分析)
- 9 森銑三(書誌学・人物研究)
- 10 平岩米吉(動物学)
- 11 赤松啓介(民俗学)
- 12 小阪修平(哲学)
- 13 三沢勝衛(地理学)
- 14 小室直樹(社会科学)
- 15南方熊楠(民俗学・博物学・粘菌研究)
- 16 橋本梧郎(植物学)
それと同時に、本書は、「在野研究の心得」を明らかにする、「在野研究者」であり続けるための手引き書でもあります。著者の荒木優太さん自身が「在野研究者」であるためか、「在野研究者」の生涯と業績を紹介する中で本書が提示する40の「在野研究の心得」は、どれもイキイキとしています。
このように、本書は、
- これから、この社会でそんな「在野研究者」を目指す人に向けて、
- 「在野研究者」であり続けてきた荒木優太さんが、
- 「在野研究者」として生きていく「未来図」を描くための材料として、
- 16人の魅力的な「在野研究者」の生涯と業績を紹介する
という本です。
私たちがよく注意しなかっただけで、少し振り返ってみれば、日本にもホッファーのように狭義の学術機関に頼らずに学的な営みをつづけてきた研究者たちの歴史がある。本書はその営為を在野研究と名づけ、それに従事する者たちを在野研究者と呼び、一六人の研究者のその生涯と業績をコンパクトに紹介することで、「未来図」のためのささやかな材料を提供することを目指したい。
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3.「在野研究者」と関係のない普通のワーキングパパである私は、本書から、どんなものを受け取ったか?
私は、「在野研究者」であはりません。これまでに「在野研究者」であろうとしたこともありませんし、これから「在野研究者」を目指すことも、今のところは、考えていません。
しかし、「在野研究者」とは何の関係もない普通のワーキングパパである私に対しても、本書は、たくさんの大事なものを与えてくれました。抽象的にいえば、それは、「好きに没頭する」ということです。
考えてみれば、「在野研究者」の人生は、ある意味、「好きに没頭する」を純粋に追い求める人生だといえます。そんな人生を16人分(著者の荒木さんを含めて17人分?)浴びることで、「在野研究者」とは関係のない、普通のワーキングパパである自分にも応用できそうな、「好きに没頭する」ためのヒントを、私は受け取ったのでした。
そんなヒントを、3つにまとめて、紹介します。
(1) たくさんの、魅力的で力強いロールモデル
『これからのエリック・ホッファーのために』に登場する16人は、みなさん、とても魅力的です。16人分の評伝をコンパクトに楽しめることだけでも、本書には十分の価値があります。
ですが、本書の真の価値は、単に楽しむだけでなく、16人分の生涯をロールモデルとして受け取ったときにこそ、発揮されます。
いままでなされてきた在野研究者たちのデコボコの小径を少したどるだけで、我が身を導き激励するような、数多くの先達がいたことに気づく。それは自分自身を勇気づけて前進するためのひとつの方法となる。本書の念願もすなわちこれであった。
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『ウェブ時代をゆく』という本の中で、「ロールモデル思考法」というものが紹介されていました。
自分が没頭できる「好き」を見つけて育てるための思考法です。
しかし「見つける努力」って何をすればいいんだろう。私たちは、そもそもどういうふうにして何かを好きになり、「これをやりたい」と没頭できる対象を見つけるのであろうか。「好き」を見つけて育てるための思考法は何かないのだろうか。本章ではこの「やさしくない」問題に挑戦してみたいと思う。
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「ロールモデル思考法」は、外界に「ロールモデル」を探し、たくさんの「ロールモデル」を丁寧に収集することを通じて、自分の「好き」を見つけ、育てるという方法です。
「好きなこと」「向いたこと」は何かと漠然と自分に向けて問い続けても、すぐに煮詰まってしまう。頭の中のもやもやは容易に晴れない。ロールモデル思考法とは、その答えを外界に求める。直感を信じるところから始まる。外界の膨大な情報に身をさらし、直感で「ロールモデル(お手本)」を選び続ける。
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「ある人の生き方のある部分」「ある仕事に流れるこんな時間」「誰かの時間の使い方」「誰かの生活の場面」など、人生のありとあらゆる局面に関するたくさんの情報から、自分と波長の合うロールモデルを丁寧に収集するのである。
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自分の「好き」は、自分の内側を探しても見つかりません。自分の外側に「好き」の波長を感じる「ロールモデル」を探し続けることが、自分の「好き」を見つけて育てるための、もっとも効果的で確実な方法なのです。
「ある対象に惹かれた」という直感にこだわり、その対象をロールモデルとして外部に設定する。
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たくさんのロールモデルを発見することが、すなわち自分を見つけることなのだ。
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『これからのエリック・ホッファーのために』は、この「ロールモデル思考法」のための、とてもよい材料を与えてくれます。
16人の人物はいずれも魅力的ですが、その生涯や業績は、バリエーション豊かです。等しく16人に魅力を感じるのではなく、特にこの人に魅力を感じる、それも、この人のこの部分に魅力を感じる、というように、波長のちがいがあるはずです。
そのため、16人分の評伝から、自分が「好き」の波長を感じたところを丁寧に収集すれば、それがすなわち、「ロールモデル思考法」を大きく進めてくれます。
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私は、『これからのエリック・ホッファーのために』から、たくさんのよい「ロールモデル」を収集しました。そこで収集した具体的なロールモデルが、本書から私が受け取った2つめと3つめのポイントです。
項を改めて、それぞれ、紹介します。
(2) 無敵状態のための3つの条件
本書の中には、「恐れるものは何もない」という境地に達した「在野研究者」が、たくさん登場します。
まず、精神分析の大槻憲二。
彼は、過激で自由な言論を世に公開し続けますし、また、精神分析でお金を取る、という、見方によってはあやしげな活動をしています。
でも、彼には、『精神分析』という自前のメディアがあります。
こういった過激で自由な言論もまた彼が自前のメディアをつくり上げたことで初めて世に問うことのできたものといえよう。
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また、経済的にも、誰かに依存しているわけではありません。
メディアも独立し、医療行為も独立した。
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だから、向かうところ敵なしの状態です。
大槻の向かうところに敵はない。
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次に、民俗学の吉野裕子。
まず、マイナーすぎて誰も手をつけていなかった未開拓の研究テーマに率先して取り組み、その領域でのパイオニアになりました。
在野研究の心得その一七、未開拓の研究テーマを率先してやるべし。どんな分野であれマイナーすぎて誰も手をつけていない未開拓の領域というものがある。それを第一に研究し発表することができれば、(多少の粗さがあったとしても)そこでのパイオニアになることができる。
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その上で、長い期間、持続して、そのテーマの研究に取り組み続けることで、様々な「出会い」を有意義なものに変える好循環を生み出しました。
有意義な「出会い」のために 「私の過去はすべてが研究に直接間接に結びつく出会いの連続だった。そうした出会いを重ねて今日に至ったことを今、心から幸せと思う。遅い出発、必ずしも遅くはなかったのである」[06/409]
吉野の生を反省してみると、確かに様々な「出会い」が彼女の研究生活を支えてきたように思う。しかし、それは単に運がいいということを意味しない。というのも、吉野の長期間持続する研究意識が「出会い」を有意義なものに変えているからだ。
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それから、動物学の平岩米吉。
しかし、考えてみれば、平岩にとって「理解と愛」の対象たる動物たちは彼の目の前におり、自宅こそが研究の最前線であった。しかも、発表のためのメディアは既に手中にある。なにを恐れることがあるだろうか?
独立系研究者のもっとも成功した姿を私は平岩米吉にみたいと思う。
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「理解と愛」の対象たる動物たちを自宅で飼い、自宅こそが自分の研究の最前線である上に、雑誌『動物文学』という発表のためのメディアも手にしています。
恐れるものは、何もありません。
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さて、彼らは、好きなだけ「好きに没頭する」という状態を続けていられるところに到達しました。いわば無敵状態です。
しかし、彼らといえど、もちろん、最初から無敵状態だったわけではありません。では、彼らは、どのようにして、無敵状態に到達したのでしょうか。
無敵状態に到達するための方法は、おそらく人それぞれですから、無敵状態に到達するための方法を学ぶことはできません。
ですが、無敵状態であるための条件であれば、ある程度抽出できるように思います。
次の3つです。
- 好きな対象についての最前線を切り開いている
- 好きな対象について没頭するための場を自分で持っている
- 経済的に、好きな対象に依存していない
まず、好きな対象についての最前線を切り開いていること。
未開拓の分野を切り開き、パイオニアになった後、そのテーマの研究を続ける吉野裕子、フロイトの精神分析そのものを日本に紹介した大槻憲二、自宅に「理解と愛」の対象たる動物を確保した平岩米吉。いずれも、自分の「好き」の対象についての最前線を、みずから切り開いています。
次に、好きな対象について没頭するための場を自分で持っていること。大槻憲二の『精神分析』や平岩米吉の『動物文学』のように、特に、発表のためのメディアを持っていると、無敵状態に近づきます。
そして、経済的な独立。とりわけ大切なのは、「好き」に依存せずに、別のところから、経済的な独立を確保していることではないかと思います。それであってこそ、純粋に「好きに没頭する」ための選択肢が増えます。
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このように、「在野研究者」を「ロールモデル」と捉えることから、「在野研究者」に関係のない普通のワーキングパパであっても、たくさんのヒントを受け取ることができるのです。
(3) 自ら、好きな対象に没頭するコミュニティを、育てる
大学に所属せず、自分の「好き」を追い求め、研究を続ける。こんな「在野研究者」からは、ひとり孤高を貫いて黙々と研究を続ける、孤独なイメージが浮かんできます。
しかし、本書に登場する「在野研究者」の多くは、決してひとりではなく、孤独でもなく、多くの仲間に囲まれています。
彼らは、志を同じくする仲間とのコミュニティを大切にしています。それも、大学や学会といった、すでにあるコミュニティの恩恵を受けているというよりも、自らコミュニティに生み出し、あるいはコミュニティの発展に貢献し、自らコミュニティを育てています。
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たとえば、書誌学・人物研究の森銑三。
森は『小さな星』にしろ『伝記』にしろ他人の相談に応じて参加を決めている。自発的に動いているのではない。来るものは拒まず。
だが、一旦参加を決めたコミュニティとメディアに対して、森は真摯な態度をとりつづけた。
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彼がコミュニティに対して真摯な態度をとりつづけたことの背後に、本書の著者である荒木さんは、研究というものをパブリックなものと考える意識を見ています。
研究者として当然といえば当然のことかもしれないが、ここには、研究という営みが本質的に共同作業によって育まれていくという意識が垣間見える。討議や相互批判の機会は無論のこと、先行研究というかたちで研究は潜在的に集団的な参加を要求する。資料の入手にしてもそうだ。
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また、先ほどの、無敵状態に到達した平岩米吉。
彼は、『動物文学』という自前メディアを確保するのと並行して、自分の研究に様々な人を巻き込んでいきます。彼の無敵状態は、こんな〈会〉が一定の役割を果たしているのでしょう。
注目に値するのは、自前メディアの確保に並行して平岩は様々な〈会〉をつくることで自身の研究に多くの人々を巻き込んでいったということだ。
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それから、哲学の小阪修平は、寺子屋塾というコミュニティにyとて、今日まで活躍する有名な書き手を育てました。(ちなみに、私は西研さんの言説が大好きなのですが、西研さんも、この流れをくむ方なのかもしれません。)
一九八二年の八月から四年間つづいたその同人誌は、途中から竹田青嗣や笠井潔など今日でも活躍する有名な書き手を迎い入れ、小さな同人誌ながらもその存在感を世に示した。中心となった編集同人らは元々寺子屋塾での顔見知りから派生したものである。
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社会科学の小室直樹が育んだコミュニティからは、多くの個性的な学者が育ちました。
実に頭のイタイ言説だが、他方で教育者としての小室の真価は、時事的な発言のなかでというよりもむしろ日々の実践のなかで発揮されたようにみえる。橋爪大三郎、大澤真幸、副島隆彦、宮台真司など、ユニークでアクの強い学者たちを育てた小室ゼミのことだ。
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そうそうたるビッグネームたちです。
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このように、多くの「在野研究者」は、ひとり黙々と自分の研究を進めるだけでなく、コミュニティを育て、そのコミュニティを通じて、この世の中に、確かな価値を加えてきました。
しかし、彼らがコミュニティを育てたのは、何も、「私は世の中に貢献したい。そのためには、自分ひとり孤独に研究するよりも、コミュニティを作るほうが効果的だ!」と考えたためではないと思います。
おそらく彼らは、自分自身の「好きに没頭する」を貫いているうちに、いつのまにか、コミュニティを育てていました。そして、そのような意図によって彼らが育てたコミュニティは、実際に、彼らが「好きに没頭する」ことを強く後押ししただけでなく、結果として、この世の中に、無限に広がりうる価値を加えました。
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自ら、好きな対象に没頭するコミュニティを、育てること。コミュニティを育てることは、自分自身が好きに没頭することを助けてくれるだけでなく、ひょっとすると、そこから広がる大きな価値を世の中に追加してくれるかもしれません。
小坂修平からの竹田青嗣(や西研)、小室直樹からの大澤真幸や宮台真司までのスケールはなかなか難しいですが、ささやかなコミュニティに貢献することなら、普通のワーキングパパにだって、きっと道はあります。
これが、「在野研究者」ではない普通のワーキングパパが、本書から学べる、3つめの大切な点です。
4.おわりに
存在を知った瞬間に抱いた第一印象が「自分には関係のない領域に属する本だ」にも関わらず、読了の翌日にこんな記事を書き上げてしまうほどのものを、私はこの本から受け取りました。
「自分には関係のない領域に属する本だ」と感じた私が、それでも本書を手にとった理由は、倉下忠憲さんによるブログ記事とメールマガジンにあります。
私は、本の選定において、倉下忠憲さんを信頼しています。その倉下さんが、ブログ記事とメールマガジンで、続けざまに本書を取り上げました。倉下さんにとって、本書は何かしら強く響いたのでしょう。倉下さんに対してそんなに強く響いたのであれば、本書から、何らかの収穫を受け取ることができるかもしれない。そんな気持ちになって、私は、本書を読み始めたのでした。
私はこの経緯に、本書が描く「在野研究者」のコミュニティに近いものを感じています。
「在野研究者」という領域は、案外、普通のワーキングパパにとっても、無関係じゃない領域なのかもしれません。
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