[予告]MemoFlowyのURLスキームを活用して、MemoFlowyでテキストメモのフローを組み立てる
公開日:
:
WorkFlowy
この記事は、MemoFlowyのURLスキームについての予告記事です。
- MemoFlowy(App Store)
- MemoFlowy(作者ページ)
- 【MemoFlowy&HandyFlowy】ユーザーTips(閲覧のみ) – WorkFlowy
- MemoFlowy(iOS版)、本日(2015-12-03)公開です!
WorkFlowyにテキストメモを放り込むためのメモツールMemoFlowyは、次のバージョンアップで、MemoFlowyのURLスキームを備えます。MemoFlowyのURLスキームを使うと、どんなことができるようになるのか、ラフに描きます。
目次
1.MemoFlowyを、他のフローに活用する
(1) MemoFlowy本来のフロー
MemoFlowyは、「メモ入力画面」と「WorkFlowy画面」という2つの画面を持っています。それぞれの役割は、
- 「メモ入力画面」でテキストメモを書き、
- 「WorkFlowy画面」でWorkFlowyへテキストメモをペーストする
というものです。
ここには、iPhoneでテキストメモを書き、WorkFlowyに放り込む、というフローがあります。MemoFlowyは、テキストメモを書くことからWorkFlowyに放り込むところまでのフローを、ひとつのアプリで完結します。
この、「メモ入力画面」でテキストメモを書き、「WorkFlowy画面」でWorkFlowyへテキストメモをペーストする、というフローが、MemoFlowy本来のフローです。
(2) MemoFlowyを、他のフローに活用する
MemoFlowyは、このフローに特化したアプリです。このフローをひとつのアプリだけで担うなら、MemoFlowyと並ぶアプリは(2015年12月現在、)存在しません。
ですが、MemoFlowyが担えるのは、この本来のフローだけではありません。現在準備中のver.1.1のMemoFlowyなら、MemoFlowyを、もっと別のフローのために使うことができます。
どういうことでしょうか。
たとえば、テキストメモの入力には(MemoFlowyの「メモ入力画面」ではなく)TextwellやDraftsなどのエディタアプリを使い、書いたテキストメモをWorkFlowyに放り込むために、MemoFlowyの「WorkFlowy画面」を使う、ということができます。これは、他アプリでテキストメモを書くところから始まるフローに、WorkFlowyへテキストメモをペーストする、という部分だけのために、MemoFlowyを位置づける例です。
また、たとえば、ブラウザアプリで表示したウェブページで選択したテキストをWorkFlowyに放り込む、というフローもあります。この場合、ブラウザアプリから選択したテキストデータをMemoFlowyの「メモ入力画面」に受け渡すか、あるいは直接MemoFlowyの「WorkFlowy画面」にいって、WorkFlowyに貼り付ける、というフローです。
これらは、テキストの入口をMemoFlowy(の「メモ入力画面」)ではない他アプリにする例ですが、これに対して、テキストの出口をWorkFlowy以外のものにするフローもありえます。つまり、MemoFlowyの「メモ入力画面」で書いたテキストを、たとえば、EvernoteやTwitterなど、他のアプリに使う、ということです。これは、MemoFlowyの「メモ入力画面」から始まるフローを、他アプリにつなぐ一例です。
2.MemoFlowyと他アプリをつなぐ鍵は、URLスキーム
では、このような使い方をするには、どうしたらよいでしょうか。iPhoneやiPadでこれを実現するための鍵は、URLスキームです。
URLスキームとは、あるアプリを他のアプリから呼び出すために用意された、アプリ固有のURLです。URLスキームを使えば、他アプリからアプリを呼び出すとともに、他アプリから(主にiOSのペーストボードを経由して、)データを受け取ることができます。
そのため、URLスキームを使えば、
- 他アプリ→(MemoFlowyのURLスキーム)→MemoFlowy
- MemoFlowy→(他アプリのURLスキーム)→他アプリ
というフローを組み立てることができるのです。
このフローは、自由に組み合わせることができます。MemoFlowyと組み合わせる他アプリの機能次第で、いろいろな価値を生み出すフローを作ることが可能です。
●
2015年12月現在、AppStoreに並んでいるMemoFlowyには、MemoFlowyのURLスキームがありません。そのため、現時点では、[他アプリ→(MemoFlowyのURLスキーム)→MemoFlowy]というフローを作ることはできません。しかし、現在準備中のバージョンアップ後には、MemoFlowyはURLスキームを獲得します。そのため、次のver.1.1からは、このフローが使えます。
また、[MemoFlowy→(他アプリのURLスキーム)→他アプリ]というフローなら、現在公開中のバージョンでも使えます。
そこで、この記事では、もっとも基本となる上の2つのフローについて、簡単に説明します。
3.MemoFlowyのURLスキームと、MemoFlowyでURLスキーム
(1) MemoFlowyのURLスキーム(他アプリでMemoFlowyのURLスキームを使う)
[他アプリ→MemoFlowy]というフローは、MemoFlowyのURLスキームを、他アプリで使うことによって、可能になります。MemoFlowyのURLスキームは、次のバージョンから使えるようになる予定です。
a.MemoFlowyのURLスキーム
MemoFlowyのURLスキームは、以下のとおりです(参考:MemoFlowyのURLスキームのマニュアル – WorkFlowy)。
- 書式
- memoflowy:// [コマンド] [オプション]
- コマンド
- なし
- MemoFlowyを起動する
- create
- MemoFlowyの「メモ入力画面」で、新規メモを作成する
- テンプレートは適用されない(MemoFlowyの設定がどうなっていても)
- 使用可能オプション:text
- MemoFlowyの「メモ入力画面」で、新規メモを作成する
- template
- MemoFlowyの「メモ入力画面」で、新規メモを作成する
- テンプレートは適用される(MemoFlowyの設定がどうなっていても)
- 使用可能オプション:text
- MemoFlowyの「メモ入力画面」で、新規メモを作成する
- insert
- MemoFlowyの「メモ入力画面」が、その時点の状態のまま、立ち上がる。
- 使用可能オプション:text
- create2inbox
- MemoFlowyの「WorkFlowy画面」が、inboxにZoomした状態で、表示される。
- 使用可能オプション:text
- textオプション使用時は、createコマンドと同じ動作をしてから、WorkFlowy画面に切り替える。
- template2inbox
- MemoFlowyの「WorkFlowy画面」が、inboxにZoomした状態で、表示される。
- 使用可能オプション:text
- textオプション使用時は、templateコマンドと同じ動作をしてから、WorkFlowy画面に切り替える。
- insert2inbox
- MemoFlowyの「WorkFlowy画面」が、inboxにZoomした状態で、表示される。
- 使用可能オプション:text
- textオプション使用時は、insertコマンドと同じ動作をしてから、WorkFlowy画面に切り替える。
- なし
- オプション
- ?text=
- =以降の文字をメモ入力画面のカーソル位置に入力する
- 指定可能特殊文字
- ||clipboard|| または ||pasteboard||
- ?text=
b.[他アプリ→MemoFlowy]というフローの具体例
他のアプリでMemoFlowyのURLスキームを使うと、たとえば、次のようなフローを作ることができます。
[Textwell→MemoFlowy]
準備として、Textwellに、次のアクション[MemoFlowy-inbox]を登録します。このアクションは、MemoFlowyのURLスキームのうち、[memoflowy://create2inbox?text=]を使っています。
—
T( ‘urlScheme’, {url: ‘memoflowy://create2inbox?text=’+ encodeURIComponent( T.whole ),option: ‘clearAll’} );
—
Textwellで何らかのテキストメモを書き、アクション[MemoFlowy-inbox]を使うと、Textwellで書いたテキストがiOSのペーストボードにコピーされた状態で、MemoFlowyの「WorkFlowy画面」が、Inboxとして登録したトピックにZoomした状態で、開きます。
あとは、「WorkFlowy画面」でペースト操作を手作業で行うだけです(この手作業は、MemoFlowyのURLスキームを使っても、やはり必要です)。
[Ohajiki→MemoFlowy]
準備として、Ohajikiのブックマークに、次のブックマークレットを登録します。このブックマークレットも、MemoFlowyのうち、[memoflowy://create2inbox?text=]を使っています。
—
javascript:(function()%7Bvar%20text=window.getSelection().toString();location.href=’memoflowy://inbox?text=’+encodeURIComponent(text);%7D)();
—
Ohajikiで何らかのウェブページを開き、ウェブページのテキストを選択した状態で、ブックマークレットを実行します(ブックマークを開き、登録したブックマークレットをタップ)。すると、Ohajikiで選択したテキストがiOSのペーストボードにコピーされた状態で、MemoFlowyの「WorkFlowy画面」が、Inboxとして登録したトピックにZoomした状態で、開きます。
あとは、「WorkFlowy画面」でペースト操作を手作業で行うだけです(この手作業は、MemoFlowyのURLスキームを使っても、やはり必要です)。
(2) MemoFlowyでURLスキーム(MemoFlowyで他アプリのURLスキームを使う)
[MemoFlowy→他アプリ]というフローは、MemoFlowyで他アプリのURLスキームを使うことによって、可能になります。
a.他アプリのURLスキームをMemoFlowyで使うには?
URLスキームを発動するには、WorkFlowyに、他アプリのURLスキームを記載します。WorkFlowy内に記載されたURLは自動的にリンクになりますので、MemoFlowyで使っているWorkFlowyに他アプリのURLスキームを書き込めば、MemoFlowyの「WorkFlowy画面」から、他アプリのURLスキームを発動させることができます。
WorkFlowyに他アプリのURLスキームを並べることで、MemoFlowyの「WorkFlowy画面」を、いわばハブのように活用する使い方です。
●
では、MemoFlowyから他アプリへのデータの受け渡しは、どのようにしたらよいでしょうか。
これは、iOSのペーストボードを使います。MemoFlowyは、「メモ入力画面」から「WorkFlowy画面」に切り替えるタイミングで、自動的に、「メモ入力画面」の記載内容をiOSのペーストボードにコピーします。そのため、他アプリのURLスキームが、iOSのペーストボード内のデータを利用するオプションを備えていさえすれば、iOSのペーストボード経由で、MemoFlowyから他のアプリへ、MemoFlowyの「メモ入力画面」で書いたテキストデータを受け渡すことができます。
(ただし、MemoFlowyから他アプリへ受け渡しできるデータは、iOSのペーストボードに入ってるデータです。WorkFlowy画面に表示されたWorkFlowyのデータではありません。なお、WorkFlowyのデータを他アプリに受け渡す機能は、HandyFlowyが備える予定ですので、お楽しみに!)
b.[MemoFlowy→他アプリ]というフローの具体例
MemoFlowyで他アプリのURLスキームを使うと、たとえば、次のようなフローを作ることができます。
[MemoFlowy→Evernote]
準備として、次のEvernoteのURLスキームを、WorkFlowyの中に書き込んでおきます。
—
evernote://x-callback-url/new-note?type=clipboard&title=MemoFlowy&text=TEXT
—
次に、MemoFlowyの「メモ入力画面」で適当なメモを書き、「WorkFlowy画面」に切り替え、このEvernoteのURLスキームをタップします。
すると、Evernoteに、ノートタイトルが「MemoFlowy」、ノート本文がMemoFlowyの「メモ入力画面」で書いた内容、というノートが、新規作成されます。
(MemoFlowyがEvernoteに受け渡すデータは、「メモ入力画面」のデータです。「WorkFlowy画面」のWorkFlowyのデータではありません。くり返しになりますが、WorkFlowyのデータを他アプリに渡すことは、MemoFlowyではできず、HandyFlowyの役割になります。)
[MemoFlowy→Drafts4]
準備として、次のDrafts4のURLスキームを、WorkFlowyの中に書き込んでおきます。
—
drafts4://x-callback-url/create?text=%7C%7Cclipboard%7C%7C
—
次に、MemoFlowyの「メモ入力画面」で適当なメモを書き、「WorkFlowy画面」に切り替え、このDrafts4のURLスキームをタップします。
すると、Drafts4に、MemoFlowyの「メモ入力画面」で書いた内容の新規メモが作られます。
4.MemoFlowyで、テキストメモのフローを組み立てる
MemoFlowyがMemoFlowyのURLスキームを備えれば、[他アプリ→MemoFlowy]というフローが可能になります。[他アプリ→MemoFlowy]のフローと[MemoFlowy→他アプリ]のフローを組み合わせれば、組み立てられるフローの可能性は無限大です。
MemoFlowyがバージョンアップしたあかつきには、ぜひ、MemoFlowyを組み込んで、いろいろなテキストメモのフローを組み立ててみてください。
●
[おまけ情報]
MemoFlowyは、「WorkFlowy画面」で扱うWorkFlowyのデータを他アプリに受け渡すことはできません。MemoFlowyにできるのは、「メモ入力画面」で書いたデータを(WorkFlowyをハブのように利用して、)他アプリに受け渡すことだけです。
では、WorkFlowyのデータを他アプリに受け渡すには、どうしたらよいのでしょうか。
HandyFlowyを使えば、これを実現できます。HandyFlowyは、MemoFlowyの兄弟アプリで、ただいま鋭意開発中なのですが、このアプリの柱のひとつが、WorkFlowyからのデータ書き出し機能です。
HandyFlowyは、WorkFlowyのデータを、様々な形で書き出し、いろいろなアプリに受け渡すための機能を備えています。WorkFlowyのデータを他アプリに渡すフローをご希望の方は、楽しみにしていただければ幸いです。
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