メロンパンナちゃんの描き方を覚えよう! メロンパンナちゃんの描き方を、項目番号付階層文章で詳細解説。
この文章は、この文章(メロンパンナちゃんの描き方)を、項目番号付項目で階層化した文章のサンプルです。
「1.メロンパンナちゃんの描き方を覚えよう!」は、「クイズ文」のサンプルです(クイズ文については、「自分の考えを正確にわかりやすく伝える文章を書けるようになるために役立つ本のリスト」「『非論理的な人のための論理的な文章の書き方入門』(飯間浩明)のすすめ」)。
「2.メロンパンナちゃんの描き方」は、徹底して階層を使ってみました。元の文章との比較でご覧ください。
1.メロンパンナちゃんの描き方を覚えよう!
(1) アンパンマン以外に、どのキャラクターの描き方を覚えるとよいか?
a.アンパンマンのキャラクターを描けると、便利
1,2歳の子どもと接する機会があるなら、アンパンマンのキャラクターを何も見ないで描けるようになっておくと便利です。
1,2歳の子どもの多くはアンパンマンが大好きなので、アンパンマンのキャラクターを描いてあげると、よろこんでもらえます。たとえば、レストランで子どもがぐずったときに、紙とペンさえあれば、アンパンマンのキャラクターを描くことで、子どもの気持ちをつなぎ止めることができます。
b.アンパンマンでは、物足りない
(a) アンパンマンは、簡単
多くの人は、アンパンマンなら、何も見ないで描くことができます。アンパンマンは、認識しやすいですし、描くのがとても簡単だからです。
(b) アンパンマン以外のキャラクターをマスターしよう
でも、アンパンマンしかかけないのでは、多少物足りないです。アンパンマンには、アンパンマン以外にも、魅力的なキャラクターがたくさん登場します。それなのに、いつもアンパンマンというのは、もったいないです。
c.どのキャラクターがよいか?
そこで、せっかくなら、アンパンマン以外のキャラクターの描き方をマスターしましょう。
では、どのキャラクターがよいでしょうか。
(2) 私のおすすめは、メロンパンナちゃん
私のおすすめは、メロンパンナちゃんです。
その理由を一言で言えば、コストパフォーマンスがよい、ということになります。メロンパンナちゃんを描くことの簡単さに比べて、メロンパンナちゃんを何も見ずに描けることの価値は、わりと高いです。
以下、その理由を説明します。
(3) メロンパンナちゃんをおすすめする理由
a.メロンパンナちゃんを何も見ずに描けることの価値
まず、メロンパンナちゃんを何も見ずに描けることには、わりと大きな価値があります。理由はふたつです。
(a) 人気キャラクターである
第一に、メロンパンちゃんは、人気キャラクターです。アンパンマンには、膨大な数のキャラクターが登場しますが、メロンパンナちゃんは、(しょくぱんまんやカレーパンマンをおさえて、)なんと、人気第2位だそうです!
人気キャラクターなので、多くの子どもは、メロンパンナちゃんが大好きです。また、大好きとまではいかなくても、少なくともメロンパンナちゃんのことを知っています。そのため、メロンパンナちゃんをメロンパンナちゃんらしく描けば、メロンパンナちゃんだと認識してくれます。
(b) 希少性がある
第二に、メロンパンナちゃんを何も見ずに描ける、ということには、希少性があります。
アンパンマンを何も見ずに描ける人は、掃いて捨てるほどいます。10人いれば、6,7人は描けるのではないか、というのが、私の感覚です。
これに対して、メロンパンナちゃんを何も見ないで描ける人は、多くありません。一般社会においては、ほとんどいない、といっても過言ではありません。日常的に子どもと接しているパパ友、ママ友の世界でも、10人に1,2人ではないかと感じます。
希少性がある能力の価値は、相対的に、高くなります。そのため、メロンパンナちゃんを何も見ずに描ける、という能力の価値は、高くなります。
b.メロンパンナちゃんを何も見ずに描くことは、実は、簡単
メロンパンナちゃんを何も見ずに描くことに、わりと大きな価値があるとしても、その能力を獲得するためのコストが高ければ、あんまり意味がありません。実際、アンパンマンと比較すると、メロンパンナちゃんの顔は複雑です。アンパンマンの100倍くらいむずかしそうに思えます。
しかし、心配はいりません。メロンパンナちゃんを描くのは、実は、簡単です。
そして、この「簡単」というのは、ふたつの意味で簡単です。
(a) 描き方を覚えるのが、簡単
第一に、描き方を覚えるのが簡単です。この文章においても、「2.メロンパンナちゃんの描き方」で解説しますが、メロンパンナちゃんを描くステップは、大きく分けて3段階しかありません。
しかも、メロンパンナちゃんの顔は、パーツの描き落としが少ない、という特徴があります。
メロンパンナちゃんの描き方を覚えるのは、簡単です。
(b) 描き方を覚えてしまえば、安定してメロンパンナちゃんらしいメロンパンナちゃんになるという意味で、簡単
第二に、メロンパンナちゃんは、描き方を覚えて、描き方に従って描けば、たいてい、メロンパンナちゃんらしいメロンパンナちゃんができあがる、という意味でも、簡単です。
これは、メロンパンナちゃんの顔を構成するパーツが、直線や丸など、単純な図形の組合せでできていることと、顔の格子模様のおかげでパーツの位置どりが簡単である、ということによります。
そのため、メロンパンナちゃんは、描き方を覚えて、描き方に従って描けば、びっくりするほど簡単に、メロンパンナちゃんらしいメロンパンナちゃんを描くことができます。
2.メロンパンナちゃんの描き方
このように、メロンパンナちゃんの描き方を覚えることは、コストパフォーマンスが高いです。そんなメロンパンナちゃんの描き方を、以下、説明します。
ポイントは、格子模様です。メロンパンナちゃんの顔には、メロンパンのような格子模様がついています。この格子模様を上手に描けば、もう勝ったも同然です。
そこで、メロンパンナちゃんの描き方は、大きく分けて、
- (1) 顔の輪郭
- (2) 格子模様
- (3) パーツの配置
の3ステップで構成されます。
(1) 顔の輪郭
まず、顔の輪郭を描きます。大きな丸です。
まん丸よりも、若干つぶれた丸で、厳密に言えば多少四角っぽい丸ですが、まあ、気にする必要はありません。
適当でよいです。
(2) 格子模様
次に、顔に格子模様を描きます。顔の格子模様は、メロンパンナちゃんの特徴です。ここがポイントその1です。格子模様を描くには、バッテンと菱形を組み合わせるのがよいと思います。
a.バッテン
まず、丸の真ん中に、Xのような大きなバッテンを描きます。
(a) 位置
バッテンの位置は、丸の真ん中です。
(b) バッテンの角度
バッテンの角度は、少し上下につぶれたXです。交差した部分の上と下の角度が100度くらいで、右と左の角度が80度くらいでしょうか(適当)。
(c) 大きさ
バッテンの大きさは、輪郭の丸より、少し小さめです。つまり、バッテンの線と丸の線とが、くっつかないようにします。
b.菱形
次に、丸の真ん中に、バッテンと重なるように、大きな菱形を描きます。
(a) 位置
菱形の位置は、丸の真ん中です。バッテンと重なるようにします。
(b) 角度
菱形の角度は、バッテンの線と菱形の四辺が平行になる角度です。上下と左右に菱形の角が来る角度です。
(c) 大きさ
菱形の大きさは、輪郭の丸より、少し小さめです。つまり、菱形の上下左右の角が、輪郭の丸の少し内側に来るようにします。
(d) 4辺の交差
なお、丁寧に描くのであれば、菱形の4辺は、角よりも多少伸ばして、菱形の4つの角にバッテンができるようにしておくとよいです。
c.格子模様の確認
ここまで来ると、メロンパンナちゃんの顔の格子模様が完成します。
(a) 大きな菱形と、小さな4つの菱形
大きな丸の中に、上下左右対称の格子模様ができて、格子模様は、大きな菱形が4つの菱形に分かれている、という状態になっているはずです。
(b) バッテンと菱形の位置関係
バッテンと菱形の位置関係は、
- バッテンの中心と菱形の重心が一致
- バッテンの交差点の上下に菱形の上下の角が、交差点の左右に菱形の左右の角が来る
- バッテンの2本の線は、菱形の4辺の真ん中を通る
という関係になっています。
(3) パーツの配置
丸と格子模様までを上手に描くことができれば、あとは簡単です。
所定の位置に、所定のパーツを描いていくだけです。説明の便宜上、4つに分かれた菱形を、上の菱形、下の菱形、右の菱形、左の菱形、と呼びます。
a.目
(a) 目の配置
目は、左右の菱形の真ん中に配置します。
左右の菱形よりも一回り小さいくらいの大きさです。
(b) 目のパーツ
メロンパンナちゃんの目は、大きな縦長の目で、目の中がきらきらしてる感じのものです。
まず、大小ふたつの縦長楕円を、顔の中央側で内接させて重ねます。大きい方の楕円は、左右の菱形よりも一回り小ぶりくらいの大きさで、小さい方の楕円は、大きい楕円よりも一回り小さいくらいの大きさです。感覚的には、大きい楕円:小さい楕円は、3:2くらいではないかと思います。
小さい方の縦長楕円の中に、きらきらを描きます。メロンパンナちゃんのきらきらは、丸がふたつです。縦長の楕円の中に、上に大きめ、下に小さめの円を描けば、きらきらになります。ただ、ここは、まああんまり厳密でなくてもよいです。
さらに、メロンパンナちゃんの目には、まつげが3本ついてます。右目の右斜め上、左の左斜め上に、逆アーチ型の短い眉毛を3本ずつ描いてください。
※なお、笑っている目にすると、アーチとまつげ3本だけでよくなるので、もっと簡単です。若干邪道ですが。
b.まゆげ
(a) まゆげの配置
まゆげは、左右の目の上です。
左右の菱形より少し上に描くとよいでしょう。
(b) まゆげのパーツ
メロンパンナちゃんのまゆげは、一本線のアーチです。適当で大丈夫ですが、あんまりりりしくしないことだけ、注意してください。
c.鼻
(a) 鼻の配置
鼻は、下の菱形の上の端に配置します。
下の菱形の上の角の少し内側です。
(b) 鼻のパーツ
メロンパンナちゃんの鼻は、小さめの丸です。
あんまり大きくしすぎないことだけ、注意してください。
d.口
(a) 口の配置
口は、下の菱形の真ん中に配置します。
(b) 口のパーツ
口は、どんなんでもかまいません。にっこり笑っているのでも、大きく口を開けているのでも、何でもかまいません。
注意点は、
- 歯はないし、唇もない。
- 大きくしすぎない。大きく口を開けたときも、下の菱形の中に納める。
という2点です。
e.ほっぺた
(a) ほっぺたの配置
ほっぺたは、下の菱形から左右の外側です。
(b) ほっぺたのパーツです。
丸です。鼻よりも多少大きめの丸です。
f.おでこのmマーク
(a) mマークの配置
メロンパンナちゃんのおでこには、mのマークがあります。髪の毛っぽい感じなので、髪の毛なのかな?
mマークは、上の菱形の上の角に重なるあたりです。まあ、適当でOKです。
(b) mマークのパーツ
筆記体のmです。それ以上でもそれ以下でもありません。
多少大きめに描いた方がよいです。上の菱形の幅と同じくらいの幅が目安です。
3.おわりに
何度か描けば、簡単に覚えられます。また、いったん覚えてしまえば、安定してメロンパンナちゃんらしいメロンパンナちゃんを描くことができます。
メロンパンナちゃんを描くのがこんなに簡単なんだということを知ったとき、私は衝撃を受けました。この衝撃を、ぜひ、多くの方に感じていただければと思っています。
1,2歳の子どもと接する機会のある方は、よろしければ、お試しください。きっと、お子さんによろこんでもらえます。
※この文章の「2.メロンパンナちゃんの描き方」を読んで、実際に紙とペンで描いてみたときに、どんなものが描き上がるのか、Twitterなどで教えてもらえると、すごくうれしいです。
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