Toodledoと現実を一致させる
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Toodledo
目次
1.Toodledoと現実を一致させると、Toodledoは力を発揮する
(1) Toodledoに力を発揮させるために大切なこと
私がToodledoを使う理由は、次の4つです。
- 自分の手持ちタスクの全体を把握できる
- 「今やるべきタスクはない」という確信を持てる
- オフのとき(家族と一緒にいるとき)は、(仕事の)タスクを忘れていられる
- 完了にしたタスクの情報から、ログとマニュアルとしての価値を引き出せる
Toodledoを使えば、ここに書いた4つのメリットを享受できるので、楽に、無理なく、毎日を送ることができます。
わざわざToodledoでタスクを管理する理由(3つの目的と、副次的な1つの価値)
でも、Toodledoから、この4つのメリットを享受するためには、ひとつ大切なことがあります。それは、「Toodledoと現実を一致させる」ということです。Toodledoと現実を一致させると、Toodledoは力を発揮します。でも、Toodledoと現実とがあんまり一致していないと、Toodledoは、あんまり力を発揮してくれません。
(2) Toodledoと現実を一致させる
「Toodledoと現実を一致させる」というのは、Toodledoに保存されているタスクと、現実に自分が抱えているタスクを一致させる、ということです。
これを文字どおり厳密に理解すれば、
- Toodledoに保存されていないタスクは、現実に自分は抱えていない
- 現実に自分が抱えていないタスクは、Toodledoに保存されていない
ということです。
でも、もちろん、厳密な意味で理解する必要はありません。食後に歯を磨くとか、帰宅後にうがいをするとかは、現実に自分が抱えているタスクではありますが、これらがToodledoに保存されていないとしても、それだけでToodledoと現実が不一致だと考える必要はありません。
- 自分がある程度意識して行うタスクは全部Toodledoに保存されている
- Toodledoに保存されているタスクは、現実にやらなければいけない
という程度を、私は、「Toodledoと現実を一致させる」と言っています。
(3) Toodledoと現実を一致させると、Toodledoは力を発揮する
Toodledoと現実を一致させると、Toodledoがどのように力を発揮するかを、上に書いた4つのメリットごとに、簡単に説明します。
a.自分の手持ちタスクの全体を把握できる
Toodledoと現実が一致していれば、Toodledoに保存されているタスクが、自分の手持ちタスクの全部です。Toodledoを見るだけで、自分の手持ちタスクの全体を把握することができます。
もっとも、自分の手持ちタスクの全部が保存されていても、そこに何らかの秩序がなければ、自分の手持ちタスクの全体を把握できるとは言えません。
Toodledoなら、タスクにいろんな要素を付与することで、タスクを任意の観点から整理することができます。自分が求める観点でタスクを抽出したり、並べ替えたりすることができますので、自分が抱えるタスクの全体をきちんと把握できます。
b.「今やるべきタスクはない」という確信を持てる
Toodledoと現実が一致しているなら、Toodledo上、今やるべきタスクがない、ということになっていれば、それは、現実にも、今やるべきタスクはない、ということを意味します。
Toodledoは、タスクに締め切りや状況といった要素を付与することで、タスクを区切ることができます。そのため、Toodledoの表示として、今の段階でできるタスクがない、という状態を実現できます(たとえば、今日締め切りのタスクは全部終わった、とか)。
Toodledoと現実が一致しているなら、Toodledo上、今やるべきタスクがないなら、それは、「今やるべきタスクはない」ということです。「今やるべきことはない」という確信を持つことができます。
c.オフのとき(家族と一緒にいるとき)は、(仕事の)タスクを忘れていられる
Toodledoと現実が一致していれば、自分がやるべきタスクは、Toodledoの中にあります。
オフのときに仕事のタスクを忘れるために大切なのは、次にオンになったときに、やるべきタスクをすぐに把握できる、ということです。オフの間にタスクを忘れると、オンになってもタスクを忘れっぱなし、という状態では、オフになったときにタスクを忘れることができません。オフになったときに手持ちタスクを忘れても、次にオンになったときにやるべきタスクをきちんと思い出せるからこそ、オフになったときに、タスクを忘れることができます。
Toodledoと現実が一致しているなら、オンになったときにタスクを思い出すためにするべきことは、Toodledoを見ることだけです。そのため、Toodledoと現実を一致させておけば、オフのときに、安心して、自信を持って、堂々と、タスクを忘れることができます。
そのため、Toodledoと現実が一致しているなら、オフになったときに、タスクを忘れていられます。
d.完了にしたタスクの情報から、ログとマニュアルとしての価値を引き出せる
iftttを使えば、Toodledoの完了タスクを、自動的に、EvernoteやGoogleドライブに記録することができます。
この記録の価値は、Toodledoの完了タスクが、現実の完了タスクと、どの程度一致しているかにかかっています。Toodledoの完了タスクが、現実の完了タスクと一致していればしているほど、この記録の価値は高まります。
そのため、Toodledoと現実を一致させれば、Toodledoの完了タスク情報の価値が高まります。
2.Toodledoと現実を一致させるために大切なこと
(1) タスク管理システムのエントロピーの法則
世の中には、エントロピーの法則というものが存在します。
エントロピーとは、乱雑さの度合いのことです。何事も、エネルギーを加えないかぎり、エントロピーは増加し続けます。逆に、エントロピーを減らして物事に秩序を与えるためには、その物事にエネルギーを加える必要があります。
このエントロピーの法則は、あんまり厳密ではない意味なのですが、かなり広い範囲で妥当します。たとえば、部屋の整理整頓です。エネルギーを加えなければ、自然流れとして、部屋のエントロピーは増大します。エントロピーを減らして部屋に秩序を与えようと思えば、掃除や片付けというエネルギーを加える必要があります。
エントロピーの法則は、タスク管理にも妥当します。タスク管理システムにエネルギーを加えないと、タスク管理システムに保存されているタスクは、現実のタスクから、徐々に離れていきます。タスク管理のエントロピーの法則は、タスク管理にエネルギーを加えないと、タスク管理システムに保存されているタスクと、現実のタスクとが、どんどん不一致になっていく、というかたちであらわれます。
Toodledoによるタスク管理も、タスク管理のエントロピーの法則の支配下にあるので、エントロピーの法則にあらがって、Toodledoと現実を一致させ続けるには、Toodledoに何らかのエネルギーを加え続ける必要があります。
このエネルギーのかけ方として、私が大切だと思っているのは、次の2つです。
- すぐにタスクを追加する
- いい加減でもいいから、すき間時間にレビューをする
(2) エントロピーの法則に抵抗するための2つ
a.すぐにタスクを追加する
ひとつめのエネルギーのかけ方は、タスクが発生したときに、すぐに追加する、というものです。
Toodledoと現実に食い違いが生じる原因は、主に、次の2つのどちらかです。
- 現実に新しいタスクが生じたのに、Toodledoにそのタスクが追加されていない
- 現実にタスクが片付いたのに、Toodledoではそのタスクが残っている
でも、後者は、そんなに問題ではありません。Toodledoでタスクを完了にさせるのは、操作も簡単ですし、心理的にも気軽です。後者が原因で食い違いが拡大する心配は、まずありません。
となると、問題は前者です。そこで、タスクが発生した入り口の段階で、すぐにToodledoにタスクを追加することが、Toodledoと現実を一致させるための、いちばん大切なことになります。
Toodledoにすぐにタスクを追加するために効果のある具体的な手法は、
- スマートフォンからToodledoにタスクを追加する
- ブックマークレットやメールによるタスク追加を活用する
- キーボードショートカットを使いこなす
などです。
また、Toodledoにタスクを追加する時点で付与する要素を絞り込んで、Toodledoにタスクを追加するというタスクを面倒くさくしすぎないことも大切です。
b.いい加減でもいいから、すき間時間にレビューをする
ふたつめのエネルギーのかけ方は、レビューをする、というものです。
(a) レビューと、そのポイント
GTDなどのタスク管理システムは、「レビュー」というものを提唱しています。ものの本によれば、「レビュー」には、日次レビュー、週次レビューなどがあって、それぞれに手順が定められています。
でも、「レビュー」の手順はわりと複雑なので、半年、1年単位で、レビューをし続けることは、なかなか簡単ではありません。私も、何度かチャレンジしましたが、そのたびに挫折しました。今では、教科書通りの「レビュー」をすることは、すっかりあきらめています。
そこで、ひるがえって考えてみると、この「レビュー」の目的は、「タスク管理システムと現実を一致させる」ことです。「レビュー」自体が何らかの価値を生み出すのではなくて、「レビュー」が、タスク管理システムと現実を一致させることによって、価値が生み出される、ということです。
そうだとすれば、どうすれば、タスク管理システムと現実を一致させることができるか、ということを考えれば、「レビュー」のポイントが見えてくるはずです。
この観点から考えてみると、「レビュー」のポイントは、おそらく2つです。
ひとつは、タスク管理システムと現実との相違点を見つけて潰すことを、ある程度マニュアル化していること。トリガーを確認する、などは、この例です。
もうひとつは、日次や週次というように、定期的にタスク管理システムにエネルギーを注ぐことを仕組み化していること。乱雑さが増えてきて、タスク管理システムを手入れする必要性を自分が感じるよりも前に、毎日、毎週、毎月に、タスク管理システムにエネルギーを注ぐことを仕組み化しています。
(b) Toodledoなら、すき間時間でレビューができる
この2つのポイントを踏まえて、Toodledoでレビューをするには、どうしたらいいでしょうか。
Toodledoはクラウドのサービスなので、手元にインターネットに接続されている端末がひとつあれば、どこからでもアクセスできるのが強みです。であれば、すき間時間にちょこちょことレビューをするのが、Toodledoの強みを活かすよい方法なのではないかと思います。
GTDの本には、レビューの方法がいろいろと書いてあります。でも、ここでのレビューの目的は、「Toodledoと現実を一致させる」ということです。すき間時間にToodledoを見直して、現実とToodledoとの相違点(現実に発生しているのに、Toodledoに追加されていないタスク)を見つけて、その相違点を潰す(そのタスクをToodledoに追加する)という作業を行えば、それで十分です。
3.まとめ:Toodledoと現実を一致させて、Toodledoの力を発揮させる
まとめます。
Toodledoは、便利なタスク管理サービスです。でも、Toodledoがその力を十分に発揮するには、Toodledoを使う人が、「Toodledoと現実を一致させる」という条件を満たしてやる必要があります。
Toodledoもエントロピーの法則の支配下にあるので、Toodledoと現実を一致させるには、Toodledoにある程度のエネルギーを注ぎ続ける必要があります。
そのためには、
- タスクが発生したらすぐにToodledoにそのタスクを追加する
- すき間時間にToodledoを開いて、いい加減でもよいので、レビューをする
というふたつが有効です。
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