Evernoteの「関連するノート」は、過去を今に繋ぐ
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Evernote
目次
1.「関連するノート」で、Evernoteがますますおもしろい
Evernoteには、「関連するノート」という機能があります。Evernote for Windows Desktopに「関連するノート」が表示されるようになったのは、2013年9月にEvernote 5 for Windows Desktopがリリースされたときのようです。
Evernote 5 for Windows Desktop 登場! | Evernote日本語版ブログ
私は、当初、「関連するノート」をあまり気にしていませんでした。あってもなくてもどっちでもいい機能、というくらいに考えていました。
でも、今の私は、「関連するノート」機能が大好きです。「関連するノート」機能は、私がEvernoteを使う理由ひとつです。
サーバーと同期できなくてもEvernote for Windowsの便利さは損なわれないけれど、「関連するノート」が使えないのが味気ない
私がこんなふうに「関連するノート」の熱心なファンになった理由は、「関連するノート」によって過去と今が繋がったことを、何度か体験したからです。以下、私が体験したいくつかの経験を簡単に紹介した上で、「関連するノート」によってEvernoteの価値が加速度的に増えていくんじゃないかなあ、ということを書いてみます。
2.「関連するノート」が繋いだ過去と今
(1) 子ども成長記録ノート
私がEvernoteに入れているものの中で、いちばん大切なものは、子どもの成長記録です。生まれてすぐのときから、写真とコメントによる1日1ノートの子ども成長記録を、ずっと続けています。
我が家で大活躍!子育てを彩る、Evernote子ども成長記録ノートの作り方と共有方法
私の日課のひとつは、その日の子ども成長記録ノートを見ることです。その日のノートを見ているとき、「関連するノート」欄には、昔の子ども成長記録ノートが表示されることが多いです。
ある日、何の気なしに「関連するノート」に表示された昔の子ども成長記録ノートを開いたところ、それは、半年ほど前の成長記録ノートで、そこには、その日に行ったのと同じ場所にはじめて行った日ことが記録されていました。
その昔の成長記録ノートを開くと、半年前の子どもの様子が鮮やかに思い出されて、幸せな気持ちになりました。
それ以来、子ども成長記録ノートを開くときは、「関連するノート」も開いてみることにしています。その日に行った場所と同じ場所に行ったときのノートや、その日に会った人と同じ人に会ったときのノートなどが表示されるので、子どもの成長を、いつもとは別の観点から感じることができます。
(2) 日記・業務日誌
私は、Evernoteで日記と業務日誌を書いています。
Evernote×日記。書き続ける仕組み、リターンを大きくする工夫。
Evernote×業務日誌 「関連するノート」で過去の経験を今に活かす
日記や業務日誌をEvernoteで書いているとき、「関連するノート」欄に、昔の日記や業務日誌が表示されることが多いです。たとえば、その日と同じような仕事をしているとき、同じ場所で昼ご飯を食べたとき、同じ場所に出張したとき、などなど。そこで表示されたノートを見ると、以前に同じようなことをしたときに自分がどんなことを感じたか、考えたかなどの記憶がよみがえります。この記憶は、ときにけっこう役に立ちますし、役に立たないとしてもおもしろく感じられます。
(3) 大学の講義メモ
私は、大学の非常勤講師として講義をひとつ担当させてもらっています。
講義を担当する際は、かなりEvernoteに助けられています。受講生に対しても講義ノートをとる道具としてEvernoteをすすめていますし、私自身の講義もEvernoteを使って組み立てています。
Evernote×大学の講義。講師の立場から考える「Evernoteで講義ノートをとる方法」
Evernote×大学の講義(2) 講師という立場で、Evernoteをどう使っているか
講師の立場で講義を組み立てるためにEvernoteを使うと、「関連するノート」から、いろんなヒントをもらうことができます。いちばん如実なのは、今年の講義について計画や準備をしていると、過去の年度の講義を記録したり準備したりするために使ったノートが「関連するノート」として表示される場合です。
私は、完全に同じではないとはいえ、過去に行った授業をある程度参考にしながら今年の授業を準備しているのですが、そのときに、あえて過去の授業を参考にしようとしなくても、Evernoteが過去の授業に関するノートから関連するものを探してきてくれるので、過去の記録を探すために余計な時間をとられません。
(4) ブログ原稿
このブログの原稿は、全部Evernoteで書いています。
Evernote×ブログ記事。すき間時間を活用してブログ記事を栽培する方法
この記事でも書いたのですが、私は、ブログ記事に書きたいなと少しでも思った事柄と出会ったら、それを、とりいそぎ簡単なメモのかたちで捕まえて、Evernoteに放り込んでおきます。
とはいえ、そのように捕まえたアイデアの多くは、少なくともすぐには記事に結実しません。
そのため、私のEvernoteには、ブログ記事になり得る思考の断片が、簡単なメモを記録したノートというかたちで、たくさんたくさん保存されています。
以前は、これらのノートがどんどん増えていくことを、あまり肯定的に考えていませんでした。記事になり得る思考の断片を捕まえたら、その断片に記事というかたちを与えて、どんどん記事として公開した方がよいのではないか、記事に結実できないものを蓄積しても何の価値も生み出さないのではないか、と考えていました。
でもEvernoteの「関連するノート」機能のおかげで、思考の断片を記録したに過ぎないこれらのノートたちがあることによって、ブログ記事を書くという意味での生産性が上がっているように感じます。具体的には、ひとつのブログ記事を書いているときに、筆の進みが鈍くなったときに、「関連するノート」に表示されたノートを開くと、そこからヒントをもらえることが多い、ということです。
3.Evernoteの価値は、加速度的に増えていく
(1) 過去を今に繋ぐ、ということ
これらは、子ども成長記録ノート、日誌と日誌、大学の講義、ブログ記事、という4つの分野で、Evernoteに蓄積した私の過去が、今につながった、ということの例です。
過去というものは、過ぎ去っちゃったものです。でも、Evernoteに何らかのかたちで記録をしておけば、過去を記録したものが、Evernoteの中に蓄積されます。
過去を今再体験することはできません。でも、Evernoteに蓄積された過去についての記録なら、今、Evernoteを使って取り出すことができます。
「関連するノート」は、この、今、過去の記録を取り出す、という作業を、自分にかわって担当してくれる機能です。今、自分がしていることは、自分が過去に経験したことと似ているかもしれないから、その自分の過去を今に繋ぐと、何か価値が生まれる可能性がある。「関連するノート」が実現する価値は、そういうことなんじゃないかなと思います。
(2) 過去のストックが増えれば、繋がり方が豊かになる
そうなると、大切なのは、どんな過去を今に繋げてくれるか、です。
これは、「関連するノート」の性能にも大きく依存しますが、それ以上に、そもそもEvernoteの中にどれほどの過去が蓄積されているか、に依存するのではないかと思います。
たとえば、Evernoteの中に関連しそうなノートが3つしかなければ、3つの「関連するノート」を選び出すパターンは1つ(3C3)ですが、これが4つに増えれば3パターン(4C3)、5つに増えれば10パターン(5C3)です。
選択しうるパターンが多ければ多いほど、より価値を生み出しやすい「関連するノート」3つを選べる可能性が高まります。
(3) Evernoteの価値は、加速度的に増えていく
ということは、Evernoteの中に蓄積された自分の過去が増えるほど、過去を今に繋ぐ「関連するノート」機能の威力が増える、しかも加速度的に増える、ということです。「関連するノート」が、価値を生み出すようなかたちで、過去を今に繋ぐなら、それはすなわち自分にとってのEvernoteの価値が増える、ということを意味します。とすると、Evernoteの価値は、Evernoteに自分の過去が蓄積されればされるほど、加速度的に増えていくのではないか、という気がします。
Evernoteにたくさんの過去を蓄積すれば、Evernoteの価値が加速度的に増えていく、ということを信じて、これからも、いろんな用途にEvernoteを使うことで、Evernoteに自分の過去をどんどん蓄積していきたいと思います。
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