Evernote×就活。自己分析、エントリーシート、面接対策、情報管理
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Evernote
目次
1.「Evernoteを就活に活用する方法を教えて」
Evernoteで大学の講義ノートをとる方法をブログ記事にしたのは、ある学生からのリクエストがきっかけでした。
先日、この学生に、ブログ記事の感想を聞いたところ、「先生がいかにEvernoteのことを愛しているかはよくわかったけれど、なかなかそこまではできん。」とのことでした。ふむ。まあ、私のEvernoteへの愛情が伝わったなら、よしとします。
ところで、そのときに、彼から追加リクエストされたのは、「Evernoteって、就活にも役立ちそうですね。先生ならEvernoteを就活にどう使いますか?」ということです。
Evernoteは、就活に役立つアプリ1位に輝いたこともあるサービスです。Evernoteを就活に使う方法は、そこら中に公開されているでしょ、とも思いましたが、なかなかおもしろいテーマなので、私だったらこう使う、というのを、まとめてみます。
もちろん、私は、自分の就活にEvernoteを使った経験もありませんし、就活の専門家でもありません。そのため、このエントリは机上の空論です。
とはいえ、考えてみると、Evernoteを就活に使うというのは、人生全体にとって、悪くないことではないかと感じました。以下、Evernoteを就活に使うというテーマで考えたことを、つらつらと綴ります。
2.Evernote×就活
(1) Evernoteで自己分析する
a.自己分析は、大切
自己分析は、就活をする上で、必要不可欠な作業です。
自己分析をしないと、エントリーシートに書くネタが出てきません。面接での話も薄っぺらくなります。また、当然これが一番重要なのですが、そもそも自分はどんな仕事をしたいのかを考えるには、自己分析から始めるのが、いちばんの近道です。
b.自己分析は、具体的な作業
自己分析は、具体的な作業です。
静かなところで沈思黙考すれば自己が自ずと明らかになる、なんてことはありません。自分がこれまで経験したことをリストアップするとか、自分があこがれる人物について調べるとか、自分の価値観を文章にしてみるとか、いろいろな作業をすることが、自己分析をする、ということです。
自己分析のための具体的な作業を、自分でゼロから考える必要はありません。ちまたには、自己分析のための本がたくさん存在しています。その中から、良さそうな本を一冊買ってきて、そこに用意されている自己分析用のシートを、順番にやっていくのが早道です。
自己分析に関する諸々は、一箇所に集めなければいけません。
自己分析は、具体的な作業を進めることで、深めていくその過程に価値があります。そのため、後から自己分析の過程を見返すことができる、ということが、とても大切です。このためには、自己分析の過程や結果を、一箇所に集める必要があります。
c.自己分析の具体的な作業を、Evernoteに集める
ここで、Evernoteの出番です。Evernoteなら、自己分析に関するいろいろを、全部Evernoteに集めることができます。
Evernote上で自己分析をすることも可能です。文章を書いたり、リストを作ったり、マトリクスを作ったり。
Evernoteの外で行った自己分析を、Evernoteに集積することもできます。紙に書いた自己分析を写真やスキャンでEvernoteに入れたり、デジタルファイルでした自己分析をEvernoteに追加したり、ウェブ上の診断テストの結果をウェブクリップでEvernoteに保存したり。
Evernoteなら、自己分析のいろいろを、全部一箇所に集めることができます。
これが、Evernoteで自己分析をすることのメリットです。
(2) Evernoteでエントリーシートを鍛え上げる
a.エントリーシートの大切さ
エントリーシートは、就活において作り上げる成果物です。エントリーシートの出来不出来は、就活の成果に直結します。
エントリーシートは、面接まで進むために、大切です。採用側は、応募者全員と面接することができません。エントリーシートで振り分けざるを得ません。面接をしてもらうために、エントリーシートは大切です。
エントリーシートは、面接の種をまくためにも、大切です。面接においてどんな先入観を持ってもらいたいのかを考えて、エントリーシートを作っておくとよいです。
b.エントリーシートは、鍛え上げる必要がある
エントリーシートは、就活期間を通じて、鍛え上げるものです。
試験本番制限時間内で一発勝負で作成するものではありません。最初に作成したエントリーシートをずっと使い続ける訳でもありません。就活期間中の経験や自己分析の結果を活かして、就活期間中に、鍛え上げていくものです。
エントリーシートを鍛え上げるためのひとつの方法は、何度もエントリーシートを作ることです。模擬で作成するエントリーシートと、滑り止めのために作成したエントリーシート、本命のために作成したエントリーシートは、それぞれ違っていて、少しずつ鍛えられていくはずです。
エントリーシートを鍛え上げる別の方法は、いろんな経験をすることです。大学3年生の10月に作成したエントリーシートと、大学4年生の5月に作成したエントリーシートは、その時点のまでに経験した内容の厚みが違うので、内容も異なってくるはずです。
エントリーシートを鍛えるためには、作成したエントリーシートそのものや、エントリーシートを作成するときに考えたことや、エントリーシートに盛り込めそうな経験を、全部一箇所に入れておくことが大切です。エントリーシートを鍛える場所を持つことが大切です。
c.Evernoteで、エントリーシートを鍛え上げる
ここで、Evernoteの出番です。Evernoteは、エントリーシートを鍛え上げるための、とても優れた場所です。
Evernoteは、文章を鍛え上げていくのが得意です。エントリーシートによく出てくる次のような項目について、ひとつずつノートを作って、それぞれの文章を鍛え上げていくことができます。
- 学生時代に力を注いだこと
- 自己アピール
- 業界、会社への志望理由
- 関心を持っていること
- 自分の強みをどう活かしたいか
Evernoteなら、紙に書いたエントリーシートを蓄積しておくのも便利です。完成品も下書きも、全部蓄積しておくとよいです。お祈りのお手紙と共に戻ってきたエントリーシートも蓄積して、ちょっとした反省を付記しておくとよいと思います。
(3) Evernoteで面接対策
a.面接は、就活の本番
面接は、就活の本番です。
どんなにすばらしい自己分析をしても、どんなにすばらしいエントリーシートを作成しても、面接がだめなら、内定はもらえません。エントリーシートや筆記試験が多少いまいちでも、面接まで進めたなら、面接で一発逆転はあり得ます。
b.面接は、経験の蓄積がものを言う
面接で大切なのは、経験の蓄積です。場数を踏めば踏むほど、訴えるべきことを訴えられるようになります。採用担当者に届きやすい言葉を発せられるようになります。
しかし、漫然と面接を受けているだけでは、経験は蓄積されません。
一般的に、経験は、
- それをする前に、何らかの問題意識やテーマを持つ
- 問題意識やテーマを念頭に置きながら、一生懸命それをする
- それをした後で、うまくいったところ、うまくいかなかったことを、設定した問題意識やテーマとの関係で、反省する
- 再度問題意識やテーマを設定して、もう一度それをする
というサイクルを繰り返すことで、蓄積されます。
これを面接に当てはめると、
- 次の面接で訴えたいこと、試したいことを設定する
- 訴えたいこと、試したいことを実現しようとがんばりながら、面接を受ける
- 面接が終わったら、自分が訴えたかったことが訴えられたのか、試したいことは試せたのかを反省する
- それを踏まえて、次回の面接にはどんな問題意識を持って望むかを考え、また別の面接を受ける
というサイクルを繰り返すことです。
c.Evernoteで、経験からの学びを最大化する
このサイクルを回すときに、Evernoteを使うと、便利です。
- 面接を受ける前に、Evernoteにノートを作って、どんな問題意識やテーマを持って面接を受けるかを考えます。
- 面接を受けるときは、Evernoteのノートに書いたことを念頭に置いて、がんばります。
- 面接が終わったら、その面接がどうだったのか、忘れないうちに、Evernoteのノートに記入して、ふり返ります。
- 次の面接の前に、またノートを作って、問題意識やテーマを考えます。
面接が終わった直後に、面接の内容を思い出しながら、ノートにいろいろとメモをすることが大切ではないかと思います。終わった面接のことは思い出したくないものですが、面接時のやりとりをしっかりふり返っておくことは、面接から得る経験を最大化するために、役に立ちます。
(4) Evernoteで就活情報を情報管理
a.情報管理は、就活の縁の下の力持ち
就活では、たくさんの情報を扱わなければいけません。
志望する会社や業界の情報をおさえる必要があります。規模や、事業や、各種財務指標や、業界情報など、おさえるえき情報はたくさんあります。
説明会の情報、応募情報も大切です。どんな説明会がいつどこで開催されるかや、応募するにはどんな書類をいつまでにどこに提出しなければいけないかの情報は、これを知らないと就活が始まらない情報です。
リクナビからは、毎日のように、いろんな案内が届きます。就活講座に参加すれば、盛りだくさんの心がけや知識などをもらいますし、OB訪問をすれば名刺も増えていきます。
そして、大学の講義と異なり、これらの情報は、自分一人だけで管理しなければいけません。同じ講義をとる友人にコピーさせてもらうわけにはいきません。
b.就活の情報管理は、手間をかけすぎず
他方で、就活の情報管理は、それ自体が目的なわけではありません。
どれほどきちんと名刺を管理しても、志望する会社や業界について詳しくなっても、それだけでは、何の価値も生みません。
就活の情報管理に、手間をかけすぎてはいけません。
c.Evernoteなら、とりあえずの情報管理が可能
膨大な情報をとりあえず管理するためのツールとして、Evernoteは、最適なもののひとつです。Evernoteなら、とりあえず放り込んでおいて、必要になったら検索する、という使い方ができるからです。
Evernoteに放り込む手段にはいろいろありますが、最近の就活との関係では、ウェブクリップとメールインポートを活用するのがよいと思います。
ウェブクリップは、ブラウザで表示されているページをEvernoteに取り込む機能。就職関係でサイトにアクセスしたときなどに、どんどんウェブクリップしておけばよいと思います。会員制のログイン必要な画面でも、ウェブクリップ可能です。
メールインポートは、メールを送ることでEvernoteに放り込む機能。リクナビから届くメールでの案内や、説明会で登録した企業から届くメールなどは、とりあえずメール転送でEvernoteに放り込むことができます。
3.Evernoteを就活に使うと、5年後か10年後、真価を発揮する
(1) 就活で考えたこと、書いた文章は、内定後も就職後も意味を持つ
就活をする学生は、一生懸命自己分析を行い、何度も何度もエントリーシートを書き直し、面接の経験を見つめ直し、業界や会社についての情報収集を必死で行います。
学生は、志望する就職先の内定を勝ち取るために、これらの作業を一生懸命行います。でも、これらの作業は、内定したらそれで用済み、というわけではありません。むしろ、内定後、就職後にこそ、これらを一生懸命やった経験は、生きるはずです。
たとえば、働き始めて少し経って、ちょっとだれてきたとき。このときに、自分が作ったエントリーシートを読み返すと、いろんな発見があって、気持ちが引き締まるかもしれません。
たとえば、自分のやりたいことと会社の方針がずれていると感じて、会社を辞めようかなあと思ったとき。このときに、自己分析シートを見直したり、同じことをもう一度やったりすると、就職するときに感じていたことと今の違いなどが浮き彫りになって、よりよい判断ができるのではないかと思います。
(2) 就活をしたEvernoteは、5年後か10年後、真価を発揮する
しかし、多くの人は、自己分析シートや、エントリーシートや、面接で自分が話したことのメモを、内定後、就職後には、見返しません。内定を勝ち取るやいなや、目的達成・お疲れ様、とばかりに、押し入れの奥にしまい込みます。私もそうです。
なぜか。ひとつの理由は、置いておく場所がないからです。すぐに手が届くデスク横の引き出しや本棚には、今使ういろんな資料を置いておきます。自己分析シートやエントリーシートは、過ぎ去った過去のことなので、押し入れの奥や実家など、すぐに出てこなくてもよいところにしまい込みます。
でも、Evernoteならどうでしょう。Evernoteに就活についてのもろもろ全部を蓄積すれば、就活の経験は、全部そこにあります。自己分析も、エントリーシートも、面接も、業界情報も、全部、Evernoteという身近な場所にあります。
Evernoteで就活をすれば、これらの就活ノートは、内定を勝ち取った5年後10年後に、きっと、真価を発揮します。
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