人生で大切なことの多くは、ドラゴンクエストから学んだ
公開日:
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最終更新日:2013/10/31
徒然
目次
1.はじめに
この冬、スマートフォン版のドラクエが登場します。今の自分の生活を振り返ると、ドラクエしている時間を捻出するのは難しそうなので、やらないとは思うのですが、それでも、スマートフォンにドラクエが提供されることは、うれしいです。
私は、RPGといえばドラクエかFFかの世代で、私はドラクエ派でした。小学生のときに、3、4、5を、中学生のときに6を、楽しみました。私は、それほどコアなゲームファンではありませんが、それでも、ことドラクエに関しては、けっこうたくさんの時間を費やしたんじゃないかなあ、と思います。
小中学生の間に、ドラクエに費やした時間を、他のもっと有益なことに費やしていれば、という後悔は、ぜんぜんありません。その理由は、もちろん、十分楽しんだから、というのがいちばんなのですが、ドラクエを一生懸命やることで、いろいろと大切なことを学んだんじゃないかなと思うからです。それも、この大切なことは、ドラクエなどのゲームをする上で大切であることにとどまらず、人生全般に適用可能な大切なことではないかと思うからです。
私は、ドラクエから、どのような、人生全般に適用可能な大切なことを学んだのか。スマートフォン版ドラクエが登場するこの機会に、振り返ってみます。
2.ドラクエから学んだ3つのこと
私がドラクエから学んだ大切なことの中で、特に重要なのは、次の3つです。
- 好きで得意なプレイスタイルを自覚した
- 「備えあれば憂いなし」を痛感した
- 情報の力を知った
(1) 好きで得意なプレイスタイル
a.楽しみ方は、ひとそれぞれ
ドラクエをしながら、子どもながらに感じたことは、ドラクエの楽しみ方はひとそれぞれだ、ということです。
私がドラクエを楽しんでいた時期は、ドラクエ全盛期でしたので、友人の多くはドラクエで遊んだ経験がありました。特にドラクエ6は、仲のよい友人何人かで、発売直後からよーいドンで始めましたので、ある一定時期の、友だちのとの会話の大部分は、ドラクエでした。
しかし、同じゲームを楽しんでいるにもかかわらず、その楽しみ方は、ひとそれぞれでした。速くクリアすることを目指す、主人公たちを強くすることを楽しむ、小さなメダルをもれなく集めることに情熱を燃やす、珍しいモンスターを仲間にすることにやりがいを感じる、などなど人によって、いろいろな楽しみ方をしていました。中には、できるだけレベルを上げずに低レベルでクリアする、などという、コアな遊び方をしている人もいました。
共通のルールでプレイしているひとつのゲームなのに、楽しみ方はひとそれぞれなんだなあ、と、深く感慨を覚えました。
b.自分の楽しみ方
友人たちがそれぞれの楽しみ方をしていたので、私も、自分なりの楽しみ方を模索しました。自分の場合は、何を大切にどんな風に遊ぶことが、いちばん楽しいんだろうな、といろいろと試しました。
何となく見えてきた傾向は、以下のような感じです。
- 経験値を集めてレベルを上げたり、お金を貯めて強い装備を買ったりすることで、主人公たちを強くするのは、すごく好き
- 便利な道具を見つけたり、強いモンスターを仲間にできると、うれしい
- ぎりぎりのレベルや装備で創意工夫してクリアするよりも、ある程度余裕を持って楽々クリアする方が気持ちいい
- 小さなメダルを全部集めるのは、面倒くさくて、やりたくない
- 便利な道具、強い装備はほしいけれど、希少価値はあるけれど強くならない道具や装備には興味がない
- 全滅するかしないか、というスリルは、いらない
- 低レベルや弱い装備の中で創意工夫して進むのは、好きではない
こんな傾向が見えたことで、自分なりのドラクエプレイスタイルみたいなものがわかりました。そのプレイスタイルに沿ってドラクエを遊んでいれば、いつも気持ちよくドラクエを楽しむことができますし、また、スムーズにゲームを進めることができました。
c.好きで得意なプレイスタイルを自覚する
ドラクエから学んだ大切なことは、次のふたつです。
- 共通のルールの元でプレイするひとつのゲームであっても、楽しみ方はひとそれぞれ。
- 自分が好きで得意なプレイスタイルを見つけると、いつも気持ちよくゲームを楽しめると、ゲームの中でスムーズに進める。
人生全体もひとつのゲームと見ることができますし、仕事も育児も家事もブログも、それぞれをゲームとして捉えることが可能です。そのゲームについて、自分が好きで得意なプレイスタイルは何なのか、これを考える視点を、ドラクエから学びました。
(2) 備えあれば憂いなし
a.備えがないと、憂いばかり
私が最初にドラクエ3で遊んだとき、最初の大きな関門は、アリアハンからロマリアに抜ける「いざないの洞窟」でした。
いざないの洞窟には、バブルスライムの大群が出現します。バブルスライムの大群に遭遇すると、たいてい誰か一人が毒をくらってしまったものです。ファミコン版ドラクエ3だと、誰かが毒を食らうと、画面中の白色部分が緑に染まり、数歩歩くたびに画面が赤く光って毒のダメージを受けるという、何とも気持ちが萎える状態になりました。
毒をくらっても、「どくけしそう」を使えば、すぐに回復します。しかし、小学2年生の私は、バブルスライム遭遇に備えて、道具屋で「どくけしそう」を買っておく、という発想を持っていませんでした。「どくけしそう」という備えを持たずにいざないの洞窟に突き進んだ当時の私は、涙目になりながら、緑色画面のなか、どうくつを抜けることを祈り、突き進みましたが、あえなく、全滅しました。
b.備えがあると、余裕が出る
いったん全滅した後は、道具屋で「どくけしそう」を買い込んで、いざないの洞窟に向かいました。相変わらずバブルスライムの大群には遭遇しましたし、何度も毒をくらいました。しかし、「どくけしそう」があれば、毒はすぐに治ります。
「どくけしそう」という備えをしておくだけで、こんなにも楽になるのかと、子どもながらに、衝撃を受けた私は、「備えあれば憂いなし」という言葉の意味を痛感しました。
c.「備えあれば憂いなし」を痛感した
アリアハンからロマリアへつながるいざないの洞窟のほかにも、ドラクエには、備えあれば憂いなしがたくさんあります。
とても無理ではないかと感じられた洞窟も、レベルを上げて装備を整えてから挑めば、楽勝です。MP枯渇という悪夢的な状況も、へんげのつえが手元にあるうちに、いのりの指輪を買い込んでおけば、恐るるに足りません。
備えという発想をまったく持っていなかった小学2年生の私は、ドラクエで何度も痛い目にあうことによって、「備えあれば憂いなし」ということを痛感し、できる限り備えをするようになりました。
(3) 情報の力
a.ピラミッドとボタン
ドラクエ3のピラミッドに登ったとき、扉が開かなくて困ったことがありました。扉と同じフロアにボタンらしきものがあったので、これをどうにかすれば開くのだろうと思い、適当に試したのですが、いくつかのパターンを試しても、だめでした。
仕方がないので、いったん撤退して、近くの街に帰りました。
何かヒントがないかなあと思って、街の人に話を聞いていると、「まんまるボタンがどうのこうの」、ということを言っている人(子供?)がいて、扉を開くための情報を得ることができました。この情報を使って、ボタンを押してみると、すんなり扉が開き、前に進むことができました。
このように、情報があればすんなり進めるけれど、情報がないとにっちもさっちもいかない、という場面は、ドラクエの中に、いろいろと設定されています。
b.ゲーム内部、友人、書籍・ネットという情報源
ドラクエの場合、王道の情報源は、街の人の話です。躓きがちなポイントには、ゲーム内部に、いろいろなヒントが隠されています。
しかし、これ以外の方法もあります。ひとつは、同じくドラクエで遊んでいる友だちから聞く、という方法です。もうひとつは、当時なら攻略本、今ならインターネットの攻略サイトです。いずれも、ゲームの外にある情報ですが、かなり強力な情報源です。
ゲームの外にある情報をつかってドラクエをしたことで、私が感じたのは、ゲームの外にある情報を使うと、ゲームの難易度が断然下がる、ということでした。
c.情報の力を知った
友人に聞いたり、攻略本や攻略サイトで調べると、ドラクエは簡単になります。あまりに簡単になるので、ゲームとしてのおもしろさが減ってしまう、という側面はあるのですが、大切なのは、ある種の情報を使うと、ゲームは簡単になる、ということです。
しかるべき情報は、力です。成果を上げることが求められる場面では、使える情報を積極的に集めて、どんどん情報を活用すればよいのだなと、小学生だった私は、学びました。(そして、高校受験のときに受験勉強の方法を解説する本を読んだり、部活をするときにその競技の基礎知識やコツを勉強したりしました。わりと役に立った気がします。)
3.熱中すれば、ドラクエからだって、いろいろ学んでる
以上のように、私がドラクエから学んだことは、次の3つです。
- 好きで得意なプレイスタイルを自覚した
- 「備えあれば憂いなし」を痛感した
- 情報の力を知った
たかがドラクエです。しかし、されどドラクエです。ドラクエだって、熱中して一生懸命やっていれば、いろいろと学べることがあります。より正確に言えば、「学べる」ではなく、自然と「学んでる」です。
たぶん、ドラクエに限らず、誰だって、何かに熱中すれば、そこから自然といろんなことを学んでるのではないかと思います。自分がこれまでに熱中したいろんなことを思い出し、そこから何を学んだのだろうかと振り返ることは、たぶん、悪くない習慣です。
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