Toodledo&Googleカレンダー運用の基礎理論に! 『「超」整理法』の「仕事の進め方五原則」のご紹介
公開日:
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最終更新日:2013/08/15
仕事の方法論, 本 タスク管理・スケジュール管理
目次
1.Kindleで、『「超」整理法』シリーズを読みなおした
先日、『「超」整理法』シリーズを読み直しました。
『「超」整理法』シリーズは、大学生のときに中公新書版を読み、何かと影響を受けた本です。先日、文庫版がKindleに収録されていることを知ったので、4冊まとめて買って、一気に読みました。
読みなおしてみると、新たな発見がいろいろとありました。『「超」整理法』シリーズが書かれた時期と今とでは、コンピュータやインターネットに関する環境が一変しているため、ところどころ妥当しないところはあります。しかしそれでも、『「超」整理法』シリーズの底を流れる考え方は、今も十分応用可能です。『「超」整理法』シリーズの神髄は、理論に基づいたノウハウであることにありますが、この理論に基づいたノウハウは、時代を超えて、強い力を持っています。
2.『「超」整理法 3 タイムマネジメント』の「仕事の進め方五原則」
その中でも、『「超」整理法 3 タイムマネジメント』で紹介されていた「仕事の進め方五原則」は、秀逸です。
この五原則は、ToodledoとGoogleカレンダーを運用するための、基本的な考え方、基礎理論になります。
(1) 原則1 中断しない時間帯を確保する
『「超」整理法』は、中断しない時間帯を確保することこそが、時間管理をする目的である、といいます。ひとつの作業が途中で中断されると、セットアップの時間や中断前の作業を思い出す時間など、いろいろな無駄が発生するからだそうです。
集中して作業をしているときに、何かでその作業が中断されると、中断後に中断前の状態まで戻すには、一定の時間がかかります。ノッているときは、中断しないでどんどんその作業に邁進するのが、効果的な仕事の進め方です。
そして、中断しない時間帯を確保するためにこそ、スケジュール管理やタスク管理はあります。午後にまとまった時間を確保するために、午前中に、今日やるべきことを全部片付けたり、電話がかかってきそうな人にこちらから電話をかけて用事を済ませてしまう、など。
(2) 原則2 現場主義と応急措置
タスクが発生したその場でタスクを片付ける。これが現場主義です。『「超」整理法』では、「仕事は、発生したその場で片付ける」と表現されます。
タスクが発生した現場は、多くの場合、タスクに対してもっとも効果的に対応できるタイミングであり、場所です。鉄は熱いうちに打てではないですが、タスクが発生したら、その場ですぐに片付けてしまうと、結果として、いちばん短い時間で高い質のアウトプットができます。
他方で、いつも現場で片付けることができるわけではありません。そこで、応急措置という考え方が出てきます。すぐにできないなら、応急措置を講じて「将来の自分に対する最低限の「引き継ぎ」」をするべきと説かれています。
私の場合は、タスクについては押し出しファイリング方式は使っていないため、Toodledoにタスクを追加することが、将来の自分に対する最低限の引き継ぎであり、応急措置です。
つまり、私なりに原則2を表現すると、「可能なら、タスクが発生したその場で片付ける。可能でないなら、Toodledoにタスクを追加する」となります。
(3) 原則3 拙速を旨とせよ
ある一定の段階までをとりあえず仕上げる、完璧主義に陥らない。これが、原則3の「拙速を旨とせよ」です。
この場合、難しいのは、「ある段階」とはどこか、です。
野口先生は、場合によって異なるが、標語的に目安を表現すれば、「完璧状態の八割」だと言います。
また、拙速を旨とせよの原則3は、仕事を始める場合にも当てはまります。完全に準備が整ってから始めるのではなく、構えずにとにかく着手することが大切だ、というのが、原則3の考え方です。
これも野口先生が別のところで書いていたことですが、パソコンを使う作業は、とりあえず始めてしまえばよいのです。パソコンを使うなら、あとからどれだけでも修正がききますので、慎重に計画してから始める必要はありません。
(4) 原則4 ときには寝かす
時間の制約がない場合も、ある段階まで仕上げたら、別の仕事に移るのがよい場合があるそうです。野口先生は、3つの理由を述べています。
ひとつは、ある段階まで仕事が進めば、その仕事から離れても、潜在意識レベルで思考が進んで、その結果、仕事が自動的に進む場合があるということです。ブログ記事を書いている場合でも、ひとつの記事をある程度書いてから、別の記事を書いて、また最初の記事に戻ってくると、すらすら書けることがありますが、あんな感じだと思います。
ふたつめは、大局での方向を誤らないため、だそうです。ひとつのことにかかりきりになると、その対象に入り込みすぎてしまい、視野が狭る危険性がある、ということでしょう。野口先生は、いったん寝かせてから戻ってくることで、自分がやった仕事を客観視できる、と述べています。
みっつめは、不確実性に対処するという意味だそうです。ここで野口先生は、2つのことを言います。ひとつは、今手に入らない情報が寝かしている間に手に入ることもあるということ。もうひとつは、今がんばって仕上げても、期限までに環境が変わって、その仕事が不要になるかもしれない、ということです。
特に、ふたつめの理由、大局での方向を誤らないため、というのは、大切なことです。
(5) 原則5 不確実なことを先にやる
重要度が同じであれば、所要時間が不確実な案件を先に処理する。これが、「不確実なことを先にやる」という原則5です。
野口先生は、例として、移動をあげています。移動は、所要時間が不確実なタスクなので、移動というタスクを先に処理した方がよい、と言います。たとえば、午後1時から遠方で会議があるのなら、昼食をとってから移動するのではなく、移動して会議会場の近くに行ってからその付近で昼食をとる方がよい、と述べます。
所要時間を正確に見積もれるのであれば、原則5は妥当しないでしょうが、多くの場合、所要時間を見積もるのは困難です。なので、不確実なことを先にするという原則5は、スケジュールを組む上で、1つの有効な指針になります。
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