何かを勉強しはじめるとき、Evernoteに新しく専用ノートブックを作る
目次
0.要約
勉強を本業とするわけではない社会人が、自分の仕事に必要不可欠とまではいえないことを勉強しようと思ったときに、勉強の成果をきちんと蓄積し、かつ、勉強のモチベーションを維持し続けるには、どうしたらよいか?
新しく勉強しようとするテーマについて、Evernoteに、新しく、そのテーマ専用のノートブックを作るとよい。
そのノートブックの中には、(1)勉強した内容のメモやまとめを記載したノート、(2)勉強の進行を管理するノート、(3)勉強の目的を見渡すためのノートなど、そのテーマを勉強することに関するありとあらゆるノートを放り込むとよい。
こうすると、勉強の成果を蓄積することができるし、勉強のモチベーションを保つことができる。
1.勉強で難しいのは、勉強したことの蓄積と、モチベーションの維持
最近、再度、WordPressを勉強し始めようと決めました。いくつかのいい教材をそろえ、ローカルでWordPressをテストするための環境を作りましたので、あとは、私が体を動かしてせっせと勉強をするだけです。
なのですが、勉強をしようと決めてしばらくの間は、なかなか時間をとることができませんでした。また、がんばって時間をとってちょっとずつ勉強を進めていっても、勉強する時間も細切れ、勉強する場所もばらばらのためか、勉強の成果をどこかに蓄積することができませんでした。そのため、自分の実感として、勉強の成果が上がっているなあと感じることができず、それも一因となって、WordPressを勉強するモチベーションが下がってしまいました。
私の意志の弱さが根本原因なのは間違いないのですが、勉強したことの蓄積がうまくいかずに、それもあってモチベーションの維持が困難になる、というのは、「勉強を本業とするわけではない社会人が、自分の仕事に必要不可欠とまではいえないことを勉強すること」に伴う構造的な問題なのではないかと思います。
これを解決するうまい方法はないでしょうか。
2.対策:Evernoteの専用ノートブック
ひとつの対策として、(i)Evernoteにそのテーマの勉強専用ノートブックを作り、(ii)勉強の成果を全部そのノートブックに放り込む、ということを試してみました。このノートブックの使い方は、以下の通りです。
(1) ノートブックの名称
勉強する対象を記載します。私の場合、勉強の目標も書いちゃう方が、モチベーション維持になるので、よかったです。他方、目標を書くとノートブック名が長くなるので、対象だけでもよいと思います。
目標を入れた名称は、たとえば、「自社サイトWordPress化のため、WordPress習得」などです。
対象だけなら、「WordPressのテーマ」などでしょうか。
(2) ノートブックの中に、どんなノートを入れるか
勉強に関することを全部放り込むわけなので、まあ、何でもよいのですが、大きく分けると、以下の3つではないかと思います。なお、この3区分は、プレーヤーとマネージャーとリーダーを分けて管理する、という考え方に則っています。
個々のタスクを片付け、成果をあげて、充実して生きるため、自分の中に、リーダーとマネージャーとプレーヤーを併存させる | 単純作業に心を込めて
a.勉強した内容を記録するノート
まず、勉強した内容を記録するノートです。勉強の成果の記録が目的なのですから、このノートは必須です。
たとえば、以下のような内容のノートです。
- 勉強したことのまとめや勉強の中で気づいたことを、自分の文章で書く
- 勉強のなかで、参考になったウェブサイトをクリップする
- 書籍の該当ページや目次ページをスキャンまたは写真
- 場合によっては、動画や音声でメモ
このノートは、プレーヤーレベルのノートです。
b.勉強の進行を管理するノート
次に、勉強の進行を管理するノートです。
勉強するためには、いろんな資源(時間や体力やお金)を勉強に費やす必要があります。特に、継続的な勉強のためには、この管理は必須です。この管理をきちんと行うためには、ちょっと高い次元から、勉強を管理する必要があります。
そのためには、以下のようなノートを作成するとよいのではないかと思います。
- 勉強の計画を記載したノート
- 勉強した時間や進んだページ数、問題数などのログ
- 1週間の時間を振り返って、どれくらいの予定がある中で、どれだけの勉強時間を確保できたかの記録(Googleカレンダーをクリップしたらよいと思います)
- 勉強に必要だったお金があれば、そのお金の記録(喫茶店のレシート、Amazonの領収証など)
このノートは、マネージャーレベルのノートです。
c.勉強する目的などを見渡すためのノート
最後に、勉強する目的などを見渡すためのノートです。
多くの場合、勉強するのは、勉強すること自体に意味があるわけではなく、勉強することがより大きな目的に役立つから意味があります。その場合、勉強の上位にある目的を自覚していることが大切です。
また、希有な場合として、勉強すること自体に意味がある場合もありますが、その場合は、勉強すること自体に意味があるんだということを自覚している必要があります。
目的を自覚することが大切なのは、ひとつには、モチベーションの維持のためです。何のために行うのかが自覚できていれば、モチベーションはわいてきます。勉強において、モチベーションの維持はとっても大切なので、目的を自覚するのは、大切です。
勉強の目的を自覚し、忘れないためには、勉強する目的を見渡すためのノートを作るのが、シンプルで効果的な対策です。
たとえば、こんなことを書けばよいと思います。
- そのテーマを勉強することで実現できる、好ましい結果はとしては、どんなものがあるか
- そのテーマを勉強することで解消できる、好ましくない結果としては、どんなものがあるか
- そのテーマを勉強すると、次にどんな可能性が広がるか
- より直接に、勉強する目的は何か?
このノートは、リーダーレベルのノートです。
これらのノートのいいところは、勉強のモチベーションが下がってきたときに、過去に書いたノートを開いて、見返したり加筆したりしていると、再びモチベーションが上がってくることがある、ということです。
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