2013年夏、docomoからiPhone5Sは出るのか？の情報整理

1．はじめに

もう半月以上前のことですが、docomoからiPhone5Sが出るのではないか、という報道がありましたね。もう何度目なんだろう、という気もしますが、今回は、これまでに比べれば、確度が高いのではないか、と言われています。

ちょっと気になったので、情報を整理してみました。

2．だれがどんな報道をしているか

日本のメディアでは、産経が報道しています。また、海外メディアも伝えているそうです。

(1)　産経

a．記事

ドコモ、今夏にもｉＰｈｏｎｅ投入へ 劣勢挽回狙う＋（1/2ページ） – MSN産経ニュース

報道は、これまでのように日経ではなく、産経でした。

b．内容要約

内容を要約すると、以下の通りです。

1. 2012年度の携帯電話の契約実績で、NTTドコモだけが苦戦している。敗因は、iPhoneを扱っていないことである。
2. 打開策として、docomoは、2013年夏にも、iPhoneを投入するとみられる。docomoは、iPhone投入で巻き返しを図る。
3. docomoの加藤薫社長は「（販売台数の）2～3割なら扱ってもいい」と述べているので、iPhoneの販売台数は年間400万～500万台程度を想定している模様。

c．感想

整理してみると、これだけでした。少なくとも記事の記載からすれば、産経が「docomoからiPhone5Sが出る」と考える根拠は、docomoが劣勢に立たされている、ということのみです。「え、それだけ？」と思って、何度も記事を読み返しましたが、やはり、根拠はこれだけのようです。

産経の記事を根拠に、2013年夏にiPhone5Sが出ると考えるのは、まあ、あんまり期待できないかなと思います。

(2)　BARRON’S

a．記事

Apple Cuts iPhone 5 Production Ahead of ’5S’ Says Jefferies – Tech Trader Daily – Barrons.com

b．docomoに関する記載の抜粋

We expect launches at China Mobile (~700M subscribers; 85M 3G) and DoCoMo (60M) in June/July.

c．説明記事（日本語）

BARRON’Sの記事については、以下のページで説明されています。

NTTドコモ、iPhone5Sから取扱い開始か ―海外筋 | ガジェット速報

d．感想

この記事の信憑性は、私の英語力が不足していることもあり、よくわかりません。

3．iPhone5Sがdocomoから出るという推論を直接に支える事実

報道は、iPhone5Sがdocomoから出るよ、という結論を述べるだけであり、根拠らしい根拠を明らかにしてくれません。では、iPhone5Sがdocomoから出る、という推論の根拠は、何もないのでしょうか。

そういうわけでもないようです。それが、「iPhone5SがW-CDMA 800MHzを追加で技適通過」という事実です。

iPhoneとiPadがドコモのW-CDMA 800(XIX) MHzを追加で技適を通過｜Blog of Mobile!!～最新ケータイ情報～

iPhone5Sは、W-CDMA 800MHzという周波数で技適を通過したそうです。

そして、W-CDMA 800MHzという周波数を使っているのは、docomoだけだそうです。

W-CDMA – Wikipedia

となると、iPhone5SがW-CDMA 800MHzを取得したのは、docomoのためではないかと推測されます。ということは、iPhone5Sがdocomoから出そうです。

しかし、docomoが使っている周波数をとったとしても、docomoに対応するとは限らないため、決定的ではないそうです。

4．結局のところ……

決定的ではないけれど、それなりに可能性がある、というのが、結局のところではないかと思います。

産経新聞と海外メディアがdocomoの取り扱いを報じていること自体は、プラスの材料です。他方で、少なくとも産経の記事の中には、根拠らしい根拠が記載されていませんので、報道だけを根拠にすることは心許ないです。

iPhone5SがW-CDMA 800MHzという周波数で技適を通過したことは、これ自体が推論を支えるプラスの材料だと思います。しかし、決定的な事実というわけではないようです。

ともあれ、2013年の6月か7月になればわかるでしょうから、それを待つのが一番かなと思います。