Microsoft Wordで文書を作るときにいちばん使える機能=スタイルとショートカットキー
公開日:
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Windows Microsoft Office
目次
1.Microsoft Wordと仕事文書作成との関係
(1) Microsoft Wordが好きなわけではないけれど
私がもっとも頻繁に使用するアプリケーションのひとつは、Microsoft Wordです。
Microsoft Wordが好きなわけではありません。お節介な設定がたくさんありますし、動作もそれほど軽くありません。よく使う機能のメニューが散在しているため、何かひとつの目的を達成するための操作工程数が少なくありません。
しかし、好きなわけではないにせよ、現在の日本社会においては、まだ、ある程度は、Microsoft Wordを使わざるを得ません。第三者とファイルのやりとりをする際に、Word形式での提出を要求される場面がたくさんあるからです。
(2) 使える機能をしっかり使う
少なくとも現時点ではMicrosoft Wordを使わざるを得ない以上、使いにくいと愚痴をこぼしているだけでは仕方ありません。Microsoft Wordが持つ豊富な機能のうち、使える機能をしっかりと使うのがよいと思います。
探してみれば、Microsoft Wordにも、いくつかの使える機能があります。そのいくつかは、それなりに面倒な事前の設定が必要です。しかし、この設定を事前にしておけば、Microsoft Wordの使い勝手は、格段に向上します。
以下、私がもっとも使えると機能だと思っている、スタイル定義というものと、その活用方法について、説明します。
2.スタイルとキーボードショートカットの登録
(1) スタイルとは何か
a.スタイルとは
スタイルとは、書式設定のセットです。
公式サイトには、以下のような説明文があります。
書式設定を直接適用する代わりに、スタイルを使用して文書を書式設定すると、文書全体で一貫した書式設定のセットをすばやく簡単に適用することができます。
スタイルは、フォント名、サイズ、色、段落の配置、間隔などの書式設定のセットです。スタイルには罫線や網かけが含まれる場合もあります。
たとえば、見出しを 16 ポイント、太字、Cambria に書式設定する際に 3 つの個別の手順を実行する代わりに、組み込みの見出し 1 スタイルを適用すれば、1 回の操作で同じ結果を得ることができます。見出し 1 スタイルの特性を覚えておく必要はありません。文書の見出しごとに見出しをクリックし (テキスト全体を選択する必要もありません)、スタイルのギャラリーで [見出し 1] をクリックするだけです。
<a href=”http://office.microsoft.com/ja-jp/word-help/HA102647012.aspx”>Word のスタイルの基礎 – Word – Office.com</a>
要するに、文字や段落を選んでスタイルを適用すれば、フォント、サイズ、色、段落の配置、段落飾りなどを、一度に設定することができる、というものです。
b.スタイルセットとは
複数のスタイルをセットにして、一括で管理する機能が、スタイルセットです。上手にスタイルセットを作れば、まとまりのあるデザインを実現できます。最初から入っているスタイルセットには、「エレガント」だの「シンプル」だの、いろいろ凝ったスタイルセットが用意されています。
公式サイトには、以下の記載があります。
スタイル、クイック スタイル セット、テーマ
スタイルを使用して文書を書式設定する際、スタイル定義はクイック スタイル セットおよびテーマ設定と連携して、まとまりのある本格的なデザインの組み合わせを多数提供します。
スタイルの適用後に適切なクイック スタイル セットを選択すると、文書の外観をニーズに合わせてすばやく変更できます。また、適切なテーマを選択すると、文書の外観をさらに洗練されたものにすることができます。
クイック スタイル セットによってスタイルの活用効果がアップ
以前のバージョンの Word には、組み合わせにより見栄えが良くなるようにデザインされた、組み込みのスタイルのセットが用意されていました。ただし、用意されたセットは 1 つだけでした。ある文書内では見出しを中央揃えし、別の文書内では左余白に合わせる場合、それぞれの種類の書式設定に対して個別のテンプレートを使用するか、または個別のスタイルを作成していました。
Word 2010 では、異なる種類の文書に対して同じ文書テンプレートおよび同じスタイルを使用することができます。見出しを中央揃えする文書に対しては、フォーマル クイック スタイル セットを使用し、見出しを左揃えする文書に対しては、Word 2007 などの別のクイック スタイル セットを使用することができます。クイック スタイル セットを切り替えると、文書内のすべてのスタイルの書式設定が自動的に更新されます。
クイック スタイル セットをクリックする前にさまざまなスタイル セットをポイントすることにより、その適用効果を確認できます。[ホーム] タブの [スタイル] で [スタイルの変更] をクリックし、[スタイル セット] をポイントして、さまざまなスタイル セット名をポイントします。
スタイルセットとは、CSSのようなものです。テキスト情報とレイアウト情報を別個に管理するという、HTMLとCSSの思想が、ここにも流れています。
(2) 見出しに、スタイルを設定する
私がスタイルを活用しているのは、美しいデザインの文書を作成するためではなく、見出しの多い文書を作成するためです。
文書を作成するときに、私がもっとも重視しているのは、適切な項目分けをして、適切に項目番号と見出しをつけることです。適切な項目分けがなされ、各項目に適切な項目番号と見出しが付されれば、文書の構造は一見して明らかです。文書の構造さえしっかりしていれば、一文一文が多少ややこしくても、多少間延びしていても、文書全体としては、わかりやすく説得力のあるものになります。
項目分けや見出しは、レイアウト上も、それとわかるように目立たなければいけません。公用文の例でいえば、「1」のレベルの見出しは、「第1」のレベルの見出しよりも小さな見出しであり、「(1)」のレベルの見出しよりも大きな見出しです。この見出し相互の関係が、レイアウト上も表現されていることが望ましいです。
見出し相互の関係を表現するためにレイアウト上の表現をすることは、よくなされていることです。大見出しのフォントを大きくしたり、太字にしたり、ゴシックにしたりします。しかし、ひとつひとつ手作業で行うのは、手間も時間もかかる上に、設定漏れも生じやすいため、非効率です。
そこで、スタイルを使います。スタイルを使えば、書式を一度に設定できます。また、ここでは詳しく書きませんが、ほかにもいいことがあります(たとえば、目次を作るのが格段に楽になります)。
(3) スタイル設定のショートカットキーを登録する
文字や段落にスタイルを設定するのは、該当箇所にカーソルを置いて、スタイルをワンクリックするだけです。しかし、キーボードでがしがし文章を入力しているときは、そのワンクリックも面倒です。そこで、キーボードショートカットを設定します。
Word2010なら、スタイル設定のキーボードショートカット登録は、以下のやり方でできます。
- 「ファイル」→「オプション」→「リボンのユーザー設定」と進み、ショートカットキーの横の「ユーザー設定」をクリックします。
- 左側の「分類」の下の方に、「スタイル」というのがあるので、それを選びます。
- 右側にスタイルの一覧が表示されますので、ひとつひとつ選択して、ひとつひとつショートカットキーを設定します。
- 見出しには、Ctrl+Alt+1~7を設定するのがよいと思います。私は、「第1」がCtrl+Alt+1、「1」がCtrl+Alt+2、以下続く、です。
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