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時間を無駄にしたなあと後悔しないために。私の普段からの用意。

公開日: : 書き方・考え方

1.時間貧乏性な私がとっている対策

私は、時間に関しては、かなり貧乏性です。

時間を無駄にしたなあと後悔するのは好きではないので、ふとした時間が目の前にあるときでも、漫然と時間つぶしをするのは、私の好みではありません。

ですから、どんな時間が目の前に現れても、その時間をそれなりに意味のある時間にしたいと思います。

そのために大切なのは、普段からの用意なのではないかと思います。私が普段から用意しているのは、次の3点です。

  1. 「読む」「考える」「書く」の材料を持ち歩く
  2. 状況別のプチトレーニングを習慣にする
  3. タスク管理システムで、やるべきこととやれることを管理する

以下、順に説明します。

2.普段から用意している3つのこと

(1)「読む」「考える」「書く」の材料を持ち歩く

私は、読んだり考えたり書いたりすることが好きです。ですから、読んだり考えたり書いたりして時間を過ごしていれば、時間を無駄にしたなあと後悔することはありません。

とはいえ、突然ふとした時間が現れたときに、即、充実した「読む」「考える」「書く」をするのは、簡単なことではありません。普段からの準備がものをいいます。具体的には、「読む」「考える」「書く」の材料を持ち歩くことが大切ではないかと思います。

a.「読む」材料を持ち歩く

(a)読む対象を持ち歩く

読む材料として、まず思い浮かぶのは、読む対象です。

筆頭は本です。カバンの中に文庫本や新書を放り込んでおけば、ふと時間ができたときに、それらを読むことができます。状況や体調によって読みたくなる本は違うので、毛色の違う本を2,3冊持ち歩くのがベストではないかと思います。

スマートフォンも、読む対象として優れています。GoogleReaderと連携するアプリを入れておけば、RSS登録しているブログやニュースサイトをまとめて読むことができます。Evernoteに入れた諸々、例えば、子どもの記録を読むこともできます。自分宛に届いたメールを読むこともできます。これらの多彩なコンテンツを、片手で読めることが、スマートフォンの強みです。(文庫本は、両手を使いたいです。)

(b)読むための道具を持ち歩く

読むという行為をするためには、読む対象さえあればできます。しかし、読むための道具があれば、読むという行為は、さらにはかどります。

私は、読むための道具として、三色ボールペンを愛用しています。机と椅子がある場所で本を読む時間ができたら、三色ボールペンで本に書き込みをしながら読むと、より深く読書に没頭できます。そのため、いつもカバンに三色ボールペンを入れてあります。

b.「考える」材料

(a)考えるために何を準備するべきか

頭が動けば、考えることができます。したがって、考えるために何かを準備する必要はないようにも思えます。
しかし、考えるためにも、準備は有用です。準備の内容は、読むことと同じで、対象と道具です。

(b)考える対象=テーマを持ちあるく

考える対象とは、考えるテーマです。

考えるテーマを用意していないと、「何を考えようかな」から考えをスタートすることになります。これに対して、考えるテーマを持っていれば、少なくとも、考える対象は特定されていますので、考えを前に進めることができます。

そのときそのときに、考えたいテーマがあるのではないかと思います。考えたいテーマを、普段から考える材料として用意しておき、たとえばEvernoteのノートにメモしておけば、ふと時間ができたときに、そのノートを開くことで、考えるべきテーマを知ることができます。

さらに、テーマを問いの形にしておくと、頭は勝手に動き始めます。テーマをメモするEvernoteのノートには、問いの形に整えたテーマをメモしておくとよいです。

(c)考えるための道具を持ち歩く

考えるときに動かすのは頭です。しかし、頭以外を動かさずに頭だけを動かすのは、なかなか難しいことです。頭を動かすためには、手や口や目など、身体の一部を動かして、具体的な作業をすることが効果的です。

たとえば、書くという作業をすると、書いている内容について、自然と頭が動きます。たとえば、読むという作業をすると、読んでいる内容について、自然と頭が動きます。

このような作業をするためには、道具があった方が便利です。紙とペンと本とスマートフォンくらいがあればよいのではないかと思います。また、スマートフォンには、考えるための作業をするのに便利なアプリを入れておくとよいと思います。私は、Evernoteに集約しているため、PostEverとWriteNoteがお気に入りです。

c.「書く」材料

(a)書く対象を持ち歩く

ふとした時間に書くためにも、書く対象を持ち歩くことが大切です。書く対象が決まれば、少しずつでも、書き進めることができます。

ある程度まとまった文章を書こうとすれば、それなりの時間を要します。10分、20分では、完成までいきません。そのため、すきま時間での書く作業を蓄積して、ある程度の成果物を形にするために、作成途中の仕掛品文章をどこかに置いておく必要があります。

私は、EvernoteのATOK Padというノートブックに放り込んでいます。

(b)書くための道具を持ち歩く

書くための道具として、私は、アナログとデジタルの両方を使っています。

アナログは、紙とペンですが、あんまりこだわりはありません。ペンは、基本は三色ボールペンです。

デジタルは、ノートパソコンとタブレットとスマートフォンです。どんなときでも使えるのはスマートフォンですが、ガリガリと文章を書くなら、やはりノートパソコンがよいです。

デジタルの道具として大切なのは、データの保存場所です。どこからでも書きかけの文章にアクセスできることが大切なので、クラウドサービスを利用するのがよいと思います。私は、Evernoteを使っています。

(2)状況別のプチトレーニングを習慣にする

ふたつめの用意は、身体のためのプチトレーニングです。快適に暮らすために、身体は大切です。そして、身体の調子を維持するためには、ちょっとしたトレーニングを行うのが有効ではないかと思っています。以下の3つのトレーニングは、簡単にできるわりには効果が大きいため、気に入っています。

a.呼吸

深呼吸する習慣は、身体を整えるためにも、心を落ち着かせるためにも、有効です。私がしている呼吸法は、齋藤孝さんが著書で紹介していた呼吸法です。

15秒吐いて、3秒吸って、2秒止める。このサイクルを何度か繰り返す、というものです。15秒吐くという息の長い呼吸なので、自然と腹式呼吸になります。

呼吸のすばらしい点は、およそどんなときも実践可能なところです。満員電車の中でも、退屈な会議に参加しているときでも、どんなときも実践可能です。

b.体を動かす

体を動かすことができるときは、できるだけ動かすようにしています。

(a)ストレッチ

まず、ストレッチです。身体をほぐしておくことは、デスクワークに集中するためにも、大切です。

個室でひとりでいるときに時間ができたら、全身を使って軽いストレッチをします。椅子に座っているときは、上半身、特に、首と肩をほぐすためのストレッチをします。周りの目があってあんまり大げさな動きをすることができないときは、指のストレッチをします。

(b)歩く

歩くのは、よい運動です。ランニングよりも優れている点は、わざわざ運動のための着替えをしなくてもできる、という点です。

普通に生活をしていれば、それなりに、歩く機会はあります。その機会を十分に活かして、しっかりと全身を使って歩くようにすれば、それだけで、ある程度の運動になります。

また、階段とエレベーターがあれば階段を選ぶようにすれば、これもいい運動になります。

c.目の体操

毎日を送る上で、目にかかる負担は少なくありません。私の場合、勤務先で行う仕事のほとんどがパソコンに向かっての作業である上に、日々のスケジュール管理・タスク管理もデジタルでまかなっているため、外出先でもスマートフォンを見ている時間が長いです。夕方には、目にはかなりの疲れがたまっています。

何も対策をしないと、目の疲れがボトルネックになって全体としての生産性が落ちてしまいますので、機会を見つけて、すき間の時間に、目の体操をすることにしています。

(a)遠くを一生懸命見る

外にいるときなら、あるいは、窓から遠くの景色を見ることができる場所なら、いつでもできるのが、この、遠くを一生懸命見る、という目の体操です。

雲や山や建物など、遠くにあるものに焦点を合わせて、一生懸命遠くを見ます。

(b)目をぐるりと回す

遠くの景色を見ることができない場所なら、目をぐるりと回します。できる限り大きく回すようにすると、目の中がくくっと引っ張られるような感じで、少しほぐれます。

右、左、上、下と、目を動かすのも、よいのではないかと思います。

(c)焦点を、遠くと近くに素早く切り替えながら、あわせる

遠くの景色を見ることができる状況で、目の焦点を、遠くの景色とすぐ近くの何かに、交互に素早く切り替えながらあわせると、目の体操になります。

この体操をすると、目の焦点を合わせるためには、目の筋肉を使うんだなあ、と実感できます。

(d)目のマッサージ

目の周りを、順番にマッサージします。

小学生のときに先生に教えてもらった方法でやっています。

(3)タスク管理システムで、やるべきこととやれることを管理する

時間ができたときに、その時間を何かに活用するためには、(i)そのときの自分がやるべきことと、(ii)そのときの自分がやれることのふたつを管理することが大切ではないかと思います。

この点において、私は、タスク管理システムに助けられています。私が使っているのは、タスク管理システムというと主にToodledoで、広い意味ではToodledoに加えて、Gmail、Googleカレンダー、Evernoteなのですが、タスク管理システムがあることによって、いつでも、(i)そのときの自分がやるべきことと、(ii)そのときの自分がやれることを把握することができます。

タスク管理システムを整えて、(i)そのときの自分がやるべきことと、(ii)そのときの自分がやれることを把握すれば、時間が空いたときに、やるべきことややれることを確認できるので、その時間を有効に活かすことができる可能性が高まります。

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