無変換キーと変換キーの活用を考える(ATOK for Windows)
目次
0.無変換キーと変換キーを使っていない
(1)役に立たないばかりか、邪魔なふたつのキー
Windows用の標準的なキーボードには、スペースキーの両隣に、無変換キーと変換キーが配置されています。スペースキーの両隣という非常に押しやすい場所に配置されているからには、重要なキーなのではないかと思われます。
しかし、私は、無変換キーと変換キーを、まったく使っていませんでした。まったく使っていなかったばかりか、ときどきまちがえてこれらのキーを押してしまうと、ATOKの入力モードがアルファベット固定等に変わってしまうため、再度いろんなキーを押して、入力モードを元に戻さなければいけませんでした。そのため、私にとって、無変換キーと変換キーは、役に立たないばかりか、少々邪魔なキーとして認識されていました。
(2)対策
スペースキーの隣という、押しやすい(まちがえて押してしまいやすい)場所にあるキーがどのように働くのかを知らないままに、押し間違えて手間をとられている状態は、健全な状態ではありません。そこで、対策として、以下の3点を試みました。
- 無変換キーと変換キーの働き方を調べて、使いこなす
- 無変換キーと変換キーを無効にする
- 無変換キーと変換キーに他の機能を割り付ける(さしあたり、無変換キーでIMEをOFF、変換キーでIMEをON、という割り当てにしました。)
3点を試みた結果、3つ目の「無変換キーでIMEをOFF、変換キーでIMEをON」がいちばん便利だったため、これを採用しました。
なお、以下の記載は、ATOK2012 for Windowsを前提にしています。
1.無変換キーと変換キーの働き方を調べて、使いこなす
(1)無変換キーと変換キーに割り付けられている機能を調べるには
まず、ATOK2012 for Windowsで、無変換キーと変換キーにどのような機能が割り付けられているのかを調べました。これを調べる手順は、以下のとおりです。
- ATOKのメニューから、「プロパティ(環境設定)」を開く
- 「キー・ローマ字・色」タブを選択する
- 「キーカスタマイズ」ボタンをクリックする
- 「キー」を選択し、「キーに対して割り付けられている機能が表示されています。」にする
キー欄の「無変換」「変換」に」割り付けられている機能を確認する
この手順で確認すると、ATOK2012 for Windowsでは、以下のとおり、割り付けられています。
(2)無変換キーと変換キーに割り付けられた機能を調べる
a.無変換キー
キー | 文字未入力 | 入力中 | 変換中 | 次候補表示中 | 全候補表示中 | 分節区切り直し中 |
割り付け機能 | 半角無変換固定入力ON/OFF |
なお、半角無変換固定入力モードとは、半角英数を、スペースキーを押しても変換されない形で入力するモードです。
b.変換キー
キー | 文字未入力 | 入力中 | 変換中 | 次候補表示中 | 全候補表示中 | 分節区切り直し中 |
割り付け機能 | 漢字/半角モード切り替え | 変換/次候補 | 変換/次候補 | 次候補群表示 | 次候補群表示 | 変換/次候補 |
- 文字未入力のときは、漢字モードと半角モードを切り替えます。
- 入力中や変換中は、スペースキーを押すのと同じく、変換のための操作になります。
(3)無変換キーと変換キーに割り付けられた機能を活用できるか?
結論としては、私は、標準状態で割り付けられた機能は、使いません。
まず、半角無変換固定入力モードを使いません。半角を入力する際は、ひらがなモードで入力した後でF10を押すか、IMEをオフにして直接入力するかのどちらかです。半角無変換固定入力モードを使う必要はありません。そのため、無変換キーに割り付けられた機能は使いません。
同じような理由で、半角モードも使いません。したがって、漢字/半角モード切替ボタンを使う必要はありません。
また、入力中などの変換時に、変換キーを押して変換をする必要はありません。スペースキーを押せばよいからです。
したがって、無変換キーと変換キーに割り付けられた機能を使うことはありません。標準で割り付けられた機能を活用することは、諦めました。
2.無変換キーと変換キーを無効にする
割り付けた機能を使わないなら、まちがえて押してしまった場合のマイナスがないように、無変換キーと変換キーを無効にするのもひとつの手です。
無変換キーと変換キーを無効にするためにも、同じメニューから設定することが可能です。無変換キー及び変換キーに割り付けられた機能を、すべて削除するだけです。
無変換キーと変換キーをオフにすれば、まちがえて押してしまった場合も、何も反応がないため、マイナスがありません。
3.無変換キーと変換キーに他の機能を割り付ける
おなじメニューから、無変換キーと変換キーに、ATOKの何らかの機能を割り当てることができます。
代表的な割り当てとしては、無変換キーにIMEのOFFを、変換キーにIMEのONを割り当てるというものです。これによって、無変換キーを押せばIMEがOFFになり、変換キーを押せばIMEがONになります。
通常、IMEのONとOFFは、キーボード左上の「全角/半角」キーを押します。このキーを押すと、IMEのONとOFFが、トグルで切り替わります。
しかし、このキーで日本語入力のONとOFFを制御することには、以下のようなデメリットがあります。
- キーボードの左上端という、押しづらい場所にある
- キーボードの左上端には、tabキーやEscキーなど、機能上重要な他のキーがある
- トグルでの切り替えのため、IMEがONなのかOFFなのかは、ATOKバーを見て確認する必要がある。
そこで、無変換キーをIMEをOFFに、変換キーをIMEをONに、と割り付ければ、日本語で入力したいときは変換キーを、半角英数で入力したいときは無変換キーを押せばよいことになります。
この割り付けには、それなりの合理性がありますので、さしあたり、この割り付けで使ってみたいと思います。
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