思考の枠組みに従って考えることの実践(1)「ブログを毎日更新するべきか?」(前半)
公開日:
:
最終更新日:2013/05/14
勉強
思考の枠組みに従って考える、ということを実践してみます。瀧本哲史さんが『武器としての決断思考』で書いていた枠組みを活用することにします。
最近、私は、このブログ「単純作業に心を込めて」と、どのようにつきあっていこうかなと考えています。ですから、ブログをどうしていくかについて、思考の枠組みに従って考えてみます。
目次
1. 考える前提(問題設定と判断の基準)
(1) 問題設定
考えるために、まずすべきことは、問題を設定することです。
「ブログをどうするか?」では問題設定としては不十分です。より具体的な問いに落とし込む必要があります。
私が考えているのは、ブログにどれくらいの時間とエネルギーを注ごうかな、ということです。ですが、これではまだ抽象的すぎで、何を考えたらよいかが不明確です。問題は、具体的な行動を取るべきか否か、という二者択一の形が望ましい。
そこで、「ブログを毎日更新するべきか?」という問いをたててみました。
問題「ブログを毎日更新するべきか?」
(2) 判断の基準
判断の基準は、シンプルです。
メリットとデメリットを比較して、メリットの方が大きければ、やる。デメリットの方が大きければ、やらない。これだけです。
2. メリットとデメリット
まず、ブログを毎日更新することのメリットとデメリットを挙げます。いくつも出てきそうですが、とりあえず3つずつ挙げてみます。
メリット
- 文章を書く練習になる
- ブログを書くことが生活の核となって、生活の質が高まる
- ブログへのアクセスが増える
デメリット
- 時間がとられる
- ひとつの記事の質が低くなる
- ブログを書くことが義務となり、ブログを続けるのが苦痛になる
(1) メリットは、メリットの3条件を満たしているか?
それぞれのメリットが、メリットの3条件を充足しているかを確認します。
メリットの3条件は、以下の通りでした。
- 内因性 (何らかの問題があること)
- 重要性 (その問題が深刻であること)
- 解決性 (問題がその行動によって解決すること)
ア メリット1「文章を書く練習になる」 について
以下の通り、3条件を満たしているように思えます。
(ア)内因性
現在、私は、自分の文章力に不満を持っている。
(イ)重要性
私にとって、文章を書くことは重要である。
(ウ)解決性
毎日ブログを書けば、文章を書く練習となり、文章力の向上が期待できる。そのため、問題が解決する。
イ メリット2「ブログを書くことが生活の核となって、生活の質が高まる」について
以下の通り、3条件を満たしているように思えます。
(ア)内因性
今の私の生活は、だらけており、問題である。
(イ)重要性
生活がだらけていると、人生に対する満足度が低く、問題である。
(ウ)解決性
毎日ブログを更新すれば、ブログを書くことが生活の核となり、生活にしまりが出る。
ウ メリット3「ブログへのアクセスが増える」について
以下の通り、3条件を満たしているように思えます。
(ア)内因性
現在、このブログへのアクセスは、ごくわずかである。
(イ)重要性
せっかくブログを書くからには、アクセス数は、重要な問題である。
(ウ)解決性
毎日ブログを書けば、露出も増えるから、アクセスが増えて、問題は解決する。
(2) デメリットは、デメリットの3条件を満たしているか?
それぞれのデメリットが、デメリットの3条件を満たしているかを確認します。
デメリットの3条件は、以下の通りでした。
- 発生過程
- 深刻性
- 固有性
ア デメリット1「時間がとられる」について
以下の通り、3条件を満たしているように思えます。
(ア)発生過程
毎日ブログを更新するには、時間が必要である。
(イ)深刻性
ブログに時間を費やせば、その分、他のことに使える時間が減る。
(ウ)固有性
現時点では、毎日ブログに時間を費やしているわけではないのだから、問題は発生していない。
イ デメリット2「ひとつの記事の質が低くなる」
以下の通り、固有性が怪しいですから、これはデメリットではないと思われます。
(ア)発生過程
毎日ブログを更新すると、ネタも薄くなり、力も費やせなくなり、ひとつの記事の質が低くなる。
(イ)深刻性
ブログにとって、記事の質は大切だから、記事の質が低くなるのは、深刻な問題である。
(ウ)固有性
現時点で、記事の質が高いとは言えないだろう。固有性の条件は満たさないのではないか。
ウ デメリット3「ブログを書くことが義務となり、ブログを続けるのが苦痛になる」について
(ア)発生過程
毎日更新することを決めると、ブログを書くことが義務になり、ブログを続けるのが苦痛になる。
(イ)深刻性
ブログを楽しんで続けることは、私にとって、大切なことである。
(ウ)固有性
現時点では、書きたいときに書きたいだけ書いているのであって、ブログを義務と感じることはまったくない。お気楽に楽しみながらブログをしている。
3. 休憩
これで、メリットとデメリットを挙げるところまで来ました。
このあと、(1)それぞれのメリット・デメリットに突っ込みを入れ、(2)突っ込みにも関わらず生き残ったメリット・デメリットを比較する、という段階をたどります。さて、どんな結論が出るのかなあ。
後編に続く。
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